要望書では、医療費について令和2年度に一時的な落ち込みがあったものの、一貫して増加基調で令和4年度は過去最高の46兆円規模にまで拡大しているとした。また、令和4年度診療報酬改定において導入されたリフィル処方箋については、大臣折衝で合意された医療費▲0.10%の適正化効果(再診の効率化)について「明らかに未達」と指摘した。
第24回医療経済実態調査の結果についても触れ、令和4年度における一般病院の経営状況は、総じて令和3年度に比べて収益の増加を費用の増加が上回り、赤字が拡大したものの、新型コロナウイルス感染症関連の補助金を含めると、損益差額が全体で 1.4%の黒字となったと分析。一般診療所の場合は費用の増加を収益の増加が上回ったために黒字が拡大し、医療法人では、新型コロナウイルス関連の補助金を含めた損益差額が 9.7%の黒字となったとした。歯科診療所と保険薬局は、引き続き黒字基調で安定的に推移したとする。
一方、医療保険財政は限界に近い状況にあるとし、令和 7 年に達成すべき地域医療構想に基づく病床再編の推進、かかりつけ医機能に関する制度整備、医療 DX の推進等を踏まえ、医療機能の分化・強化と連携を加速させることが必要としている。
令和6年度診療報酬改定においては、「賃金、物価の動向を考慮しつつも」とし「看護職員等の医療従事者の処遇改善は重要事項」としながらも、「患者の負担増や保険料の上昇に直結する安易な診療報酬の引き上げを行う環境にはない」と言及。真に有効でメリハリの効いた診療報酬改定が不可欠であるとした。
また、薬価・材料価格改定については、革新的新薬等のイノベーションへの十分な配慮、後発医薬品等の安定供給の確保を着実に進めるとともに、市場実勢価格の低下に伴う引下げ分を国民に還元すべきと主張している。
【医療保険者団体】診療報酬改定要望を武見厚労相に提出/薬価改定では「市場実勢価格引き下げ分は国民に還元を」
【2023.11.27配信】健康保険組合連合会、国民健康保険中央会、全国健康保険協会、全日本海員組合、日本経済団体連合会、日本労働組合総連合会の6団体は連名で、武見敬三厚生労働大臣宛てに「令和6年度診療報酬改定に関する要請」を提出した。
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