第 212 回臨時国会の開催にあたり行われた所信表明演説の中で、岸田首相は「社会保障負担を抑制することに重きを置いて」と言及していた。
これに対し、日薬関係者は、「社会保障負担の抑制」策の一つとして「社会保障費の抑制を含む」という意味であるならば承服できないとの立場。
政府はこれまで賃金のベースアップを各企業に求めてきたが、水道光熱費や原材料費等の物価高と相まって、公定価格で運営される保険薬局・保険医療機関においては、その技術料を定めた診療報酬・調剤報酬を適切に引き上げること以外、物価高騰や賃金上昇に対応する術がない。政治連盟などではそのことへの理解を得ていきたい考え。
加えて、度重なる薬価改定による影響は、急速な償還価格の下落とそれに起因する供給不足や、備蓄医薬品の資産価値の減少等を引き起こすため、保険薬局・保険医療機関には物不足に加えて物価高騰・賃金上昇が追い打ちをかける極めて厳しい状況を強いられているのが現状。
日薬では、物価高騰・賃金上昇を踏まえ、適切な地域医療提供体制および医薬品提供体制の確保のため、診療報酬・調剤報酬改定財源が確保されるよう要望していきたい意向だ。
【日本薬剤師会関係者】社会保障費の抑制に警戒感/岸田首相の所信表明演説に関連して
【2023.10.24配信】日本薬剤師会(日薬)関係者は、岸田文雄首相が10月23日に行った第212回国会における所信表明演説の中で「社会保障負担を抑制することに重きを置いて」と言及したことに警戒感を示している。「社会保障負担の抑制」策の一つとして、「社会保障費の抑制」を含むという意味であるならば日薬としては承服できないとの立場。政治連盟などでは、水道光熱費や原材料費等の物価高と相まって、公定価格で運営される保険薬局・保険医療機関においては、その技術料を定めた診療報酬・調剤報酬を適切に引き上げること以外、物価高騰や賃金上昇に対応する術がないことへの理解を得ていきたい考え。
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