厚生労働省がホームページで明らかにした会見概要によると、武見大臣は、記者から社会保障審議会医療保険部会での薬の窓口負担の見直しについての見通しについて質問が出ると、「創薬力強化に向けて、革新的な医薬品等の開発強化、そして研究開発型のビジネスモデルへの転換促進等を行うために、保険収載時を始めとするイノベーションの適切な評価などの更なる薬価上の措置等を推進する、これが骨太の方針の中に入りました」と説明。その上で、「さらに医療保険財政の中で、こうしたイノベーションを推進するために、長期収載品等の自己負担の在り方の見直しの検討を進めております。この方針に基づき、社会保障審議会医療保険部会において、その検討が始まったという経緯と承知しています」と述べた。
今後のスケジュールについては、「だいたい年末にかけて取りまとめを行う方向だと聞いています」とした。
9月29日に開かれた社会保障審議会医療保険部会では、 「国民負担の軽減とイノベーションの推進が求められる中、骨太2023においては、『創薬力強化に向けて、革新的な医薬品、医療機器、再生医療等製品の開発強化、研究開発型のビジネスモデルへの転換促進等を行うため、保険収載時を始めとするイノベーションの適切な評価などの更なる薬価上の措置…等を推進する。…医療保険財政の中で、こうしたイノベーションを推進するため、長期収載品 等の自己負担の在り方の見直し、検討を進める』とされている」と説明。加えて有識者検討会において、「新薬の研究開発に注力する環境を整備する観点や、長期収載品の様々な使用実態に応じた評価を行う観点から、選定療養の活用や現行の後発品への置換え率に応じた薬価上の措置の見直しを含め、適切な対応について、検討すべき」と提示していた。
その上で、「こうした中、薬剤自己負担の在り方の見直しについて、どういった対応が考えられるか」との論点を提示していた。