【JAPANドラッグストアショーいよいよ開催】ぜひ見てほしいゾーン/「フェムケア」

【JAPANドラッグストアショーいよいよ開催】ぜひ見てほしいゾーン/「フェムケア」

【2023.08.18配信】日本チェーンドラッグストア協会が主催する「第23回JANPANドラッグストアショー」がいよいよ2023年8月18日(金)・19日(土)・20日(日)の3日間、東京ビッグサイトで開催される。18日からはビジネス関係者向けとなり、一般公開は19・20日の2日間。この記事では、編集部おすすめのコーナーとして「フェムケア」ゾーンをご紹介する。


櫻井実行委員長「ドラッグストアとしても売り場提案していきたい」

 ショー初日に会見をした日本チェーンドラッグストア協会「第23回JAPANドラッグストアショー 実行委員長」の櫻井 寛氏(株式会社丸大サクラヰ薬局 常務取締役 管理本部長兼経営企画部長)が、今回のドラッグストアショーの見所の1つとして挙げたのが「フェムケア」ゾーンだ。櫻井委員長は、「女性活躍の場が進む中、関連する産業が伸びている。ドラッグストアとしてもフェムケアに関わる売り場の提案をしていきたい。今回のドラッグストアショーでは、売り場提案のほか、体験ゾーンやセミナーなど充実した内容になっている」と紹介した。

フェムケアゾーン分科会リーダーの米原まき氏「もっとドラッグストアから情報発信し市場を創造したい」

 また、初日である8月18日の13:30からは、協会の「第23回JAPANドラッグストアショー フェムケアゾーン分科会リーダー」の米原まき氏(エバグリーン廣甚株式会社 代表取締役社長)がフェムケアゾーンで記者の囲み取材に応えた。

 米原リーダーは、「最近、フェムケアという言葉をよく聞くようになりました」と語り、改めて「フェムケア」という言葉について説明。「フェムケア」とは、女性の悩みを解決する商品のことであり、「Female(女性)」と「Care(ケア)」を掛け合わせた造語だとした。学会などで明確に定められているわけではないとしつつ、「ドラッグストアでも、この言葉の通り、女性の悩みや女性独自の問題などを解決すべく、商品のアピールや提案や悩み相談を行える環境を創造し、よりお客様のQOLに繋がる存在になっていきたい」と語った。「もっとドラッグストアから情報発信し市場を創造したい」(米原氏)。まだまだ知られていない関連商品があるとして、フェムケアゾーンが商品を知っていただく機会になればとの抱負を述べる一方、まだまだ女性の悩みがオープンに語られない傾向もあるとして、女性の悩みに関してオープンに語られるきっかけにもなればと意欲を示した。

 日本チェーンドラッグストア協会では今回、フェムケアゾーンを設けた趣旨について、女性の悩みとしては、①月経、②妊娠・不妊、③産後ケア、④更年期障害、⑤婦人科疾患、⑥セクシャルウェルネスーーなどがあり、その健康課題を解決する商品を提案する必要がドラッグストアの店頭にはあるとの考えを示している。しかし、現状の店頭では、生理にまつわる商品や妊娠、妊娠するために必要な力である妊よう性にまつわる商品が店頭には多い傾向がある。今後は、女性のライフステージには更年期やポスト更年期、女性疾患など、さまざまな課題に合わせ、更年期の商品の提案や市場のマーケットの開拓をドラッグストアの店頭からしていきたい考え。

 協会は女性独自の悩みや課題を解決することは、女性活躍の社会に繋がるとし、「日本の明るい未来への一歩である」との考え。市場に関しても、近年の伸び率は右肩あがりで、2027年にはコロナ前の2019年の3倍近い市場規模になると言われているという。

 今回のフェムケアゾーンでは、「ドラッグストアで『フェム活』しよう!」というテーマを掲げ、多彩なフェムケア商品を展示する。協会では、「商品を見るだけではなく、実際に手に取って、質感や使用感などを感じてもらうほか、ご自身のからだと向き合える相談コーナーを設置し、ドラッグストアショーとして、女性の健康促進を向上していきたいと思っております」としている。

 例えば、女性の冷えは子宮の冷えからくるケースが多くその解決法の1つとして膣ケアがありオイル等の商品もあるという。そのほか、生理時の経血の異常は疾病のリスクを伴うため血量測定は重要で、血量が測れるショーツやカップがすでに多数あるとする。女性更年期への対処法はエストロゲン様の医薬品や食品の補充等があり、副次的に起こる症状緩和の方法もたくさんあるという。
 「フェムケア」を正しく発信し新しい市場を創造すべく設けたのがフェムケアゾーンとのこと。JAPAN ドラッグストアショーでは、「フェムケアゾーン」の設置は史上初めてのことという。商品だけでなく、“薬剤師や登録販売者による女性特有の悩み相談”や“産婦人科への受診勧奨も含めたメディカルとの連携強化”など、ソフトも含めた「これからのフェムケアの可能性」を存分に発信していくという。

記者の質問に応えた協会の「第23回JAPANドラッグストアショー フェムケアゾーン分科会リーダー」米原まき氏(エバグリーン廣甚株式会社 代表取締役社長)。=写真左。写真右は体験ブースの企画協力をした大木ヘルスケアホールディングス子会社のLAUGHBASE株式会社代表取締役の市川恭⼦氏

体験ブースではフェムケア関連の各種セミナーなど

 フェムケアゾーンの中には「体験ブース」も設けられ、出展しているメーカーによるミニセミナーなども実施された。来場者が熱心にセミナーを受講する姿が見られた。
 
 体験ブースでは「miguちゃん」のSNSをフォローすると、ガチャポンができるイベントも実施された。
 「miguちゃん」は体験ブースの企画協力もしたLAUGHBASE株式会社(大木ヘルスケアホールディングス子会社)のキャラクター。ブログ、インスタグラム及びツイッターによって⼼⾝の様々な問題や悩みに直⾯する⼥性の情報を発信している。なお、 「migu ちゃん」の名前は、⼥性のヘルスケア先進国であるスウェーデンの⾔葉で「私に」を意味する単語から着想を得ているもの。

 「miguちゃん」のSNSは以下の通り。
ブログ:https://migu.laughbase.co.jp/
インスタグラム:https://www.instagram.com/migu_femcare_official/
ツイッター:https://twitter.com/miguchan_fem

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