【デジタル臨時行政調査会】河野デジタル大臣、一般薬販売の薬剤師等の常駐見直し「2024年6月まで」の結論提示

【デジタル臨時行政調査会】河野デジタル大臣、一般薬販売の薬剤師等の常駐見直し「2024年6月まで」の結論提示

【2022.12.21配信】デジタル庁は12月21日、デジタル臨時行政調査会を開いた。この中の資料で、河野太郎デジタル大臣は、一般用医薬品の販売等を行う店舗における薬剤師等の常駐の見直しに関して、検討の上、2024年6月までに結論を得るとした。令和5年通常国会にデジタル規制改革推進のための一括法案の提出を検討するとしている。


 河野大臣は常駐・専任規制の見直しによって、テレワークが可能になり、働き方の選択肢が拡大するほか、複数事業所の兼任が可能になり、人手不足の解消に貢献できるとの理念を資料で示した。

 その上で、医療・介護・福祉分野のアナログ規制の見直しの例として、以下のように記載した。

■一般用医薬品の販売等を行う店舗における薬剤師等の常駐:2024年6月まで
(参考)店舗販売業の施設数:約3万施設(2020年度末時点)
 店舗販売業の許可要件として、有資格者等の設置を求めている現行制度について、デジタル技術の利用によって、販売店舗と設備及び有資格者がそれぞれ異なる場所に所在することを可能とする制度設計の是非について、消費者の安全確保や医薬品へのアクセスの円滑化の観点から、検討し、結論を得る。

令和5年通常国会にデジタル規制改革推進のための一括法案の提出を検討

 デジタル臨時行政調査会は令和4年6月3日に、①目視、②定期検査・点検、③実地監査、④常駐・専任、⑤書面掲示、⑥対面講習、⑦往訪閲覧・縦覧などの代表的なアナログ規制7項目の見直しを行う「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」を決定している。

 このうち、法律に係る一括的な改正については、可能な限り速やかに国会提出を目指すとし、令和5年通常国会にデジタル規制改革推進のための一括法案を提出する方向で検討するとした。

 見直しの対応としては、「常駐・専任」の規制類型に関しては、政省令改正により対応のほか、解釈の明確化、運用の変更(通知等)により対応するとした。また一部は、法改正に向けた技術検証等を実施する予定とした。

この記事のライター

関連する投稿


【デジタル庁】25年2月に石川で防災DXの実証実験/避難所運営など検証/「週替わり」メンバーでも分かりやすいオペレーションへ

【デジタル庁】25年2月に石川で防災DXの実証実験/避難所運営など検証/「週替わり」メンバーでも分かりやすいオペレーションへ

【2024.11.12配信】デジタル庁は2025年2月に石川県の協力を得て、避難者支援業務に関する実証事業を実施する方針だ。市町の境界を超えた広域避難や、対口(たいこう)支援(被災側自治体と支援側自治体でペアを組む方式)職員による避難所運営についても検証する予定。


【国家資格手続きのデジタル化】薬剤師の予定時期「2024年11月以降」を公表/HPでデジタル庁

【国家資格手続きのデジタル化】薬剤師の予定時期「2024年11月以降」を公表/HPでデジタル庁

【2024.08.20配信】デジタル庁は8月19日、同庁が進めている国家資格手続きのデジタル化について、「薬剤師」の開始予定時期をホームページで公表した。「2024年11月以降」としている。


【デジタル推進委員】薬局の薬剤師など1万人を任命/デジタル庁

【デジタル推進委員】薬局の薬剤師など1万人を任命/デジタル庁

【2024.06.25配信】デジタル大臣の河野太郎氏は6月25日の会見で、デジタル推進委員に薬局の薬剤師など1万人を任命したと公表した。


【デジタル庁】政策担当の統括官を1人増員要求/「霞ヶ関に横串し」

【デジタル庁】政策担当の統括官を1人増員要求/「霞ヶ関に横串し」

【2023.08.31配信】デジタル庁は政策担当を拡充する目的で、令和6年度に統括官の1名増員を要求する。「霞ヶ関、政府全体に横串を刺してデジタル戦略を立てていく」としている。


【デジタル臨調】管理薬剤師の常駐見直し、「完了済み」/コロナ下のテレワーク許容通知で

【デジタル臨調】管理薬剤師の常駐見直し、「完了済み」/コロナ下のテレワーク許容通知で

【2023.05.30配信】デジタル庁は5月30日に「デジタル臨時行政調査会」を開き、2023年3月までを見直し期限としていたアナログ規制見直しのフォローアップ状況を公表した。薬局に関わる事項としては、「薬局における管理薬剤師の常駐」の見直しがあり、「完了済み」とした。コロナ下のテレワークを許容した通知が発出されていることを受けたもの。


最新の投稿


【基本料1問題】大阪府薬に続き都薬も「断じて反対」表明

【基本料1問題】大阪府薬に続き都薬も「断じて反対」表明

【2025.12.07配信】東京都薬剤師会(都薬)は12月5日に定例会見を開き、中医協で規模の小さな薬局が該当することが多い「調剤基本料1」の除外範囲を拡大するとの議論について言及。特に大阪府と東京都に該当地域のある「特別区」が名指しされていることについて、都薬会長の髙橋正夫氏は、「大阪府薬が会見で“絶対に許さない”と表明されているが、都薬も同じ考えだ」と話した。


【ドラッグストア協会】かかりつけ薬剤師「在籍年数」延長に反対

【ドラッグストア協会】かかりつけ薬剤師「在籍年数」延長に反対

【2025.12.06配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定への要望を説明した。かかりつけ薬剤師指導料の要件見直しについても要望した。


【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【2025.12.06配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定への要望を説明した。敷地内薬局について、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」を削除すべきとの意見が出ていることに対し、撤廃でされたとしても新規開局に限定すべきといった要望を表明した。


【日薬】森副会長「基本料1の議論、手をつけること考えていない」

【日薬】森副会長「基本料1の議論、手をつけること考えていない」

【2025.12.03配信】日本薬剤師会は12月3日に定例会見を開いた。その場で中医協委員である副会長の森昌平氏は調剤基本料1を取り上げた議論に対して、日薬としては「対応は全く考えていない」と言及した。


【日薬】調剤報酬改定、「まずは薬局の維持を」

【日薬】調剤報酬改定、「まずは薬局の維持を」

【2025.12.03配信】日本薬剤師会(日薬)は12月3日に定例会見を開き、中医協での調剤報酬改定の議論について言及した。


ランキング


>>総合人気ランキング