【抗原検査キット】取扱薬局リスト公表へ/「連携強化加算」取得薬局対象に

【抗原検査キット】取扱薬局リスト公表へ/「連携強化加算」取得薬局対象に

【2022.07.25配信】厚生労働省医薬・生活衛生局総務課は薬局における医療用抗原検査キットの需要が拡大することを想定し、7月22日に、連携強化薬局を取扱薬局として厚生労働省のウェブサイトに掲載するとの事務連絡を発出した。連携強化薬局だけでなく積極的な薬局での取り扱いを依頼するとともに、取り扱いに関する情報を広く提供することを求める。例えばチェーン企業や地域薬剤師会などのホームページ等でも取り扱い薬局の情報掲示を求めている。


 当該の事務連絡は以下の通り。

■新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における薬局での医療用抗原検査キットの取扱いについて

公益社団法人日本薬剤師会
一般社団法人日本保険薬局協会
一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会 御中

厚生労働省医薬・生活衛生局総務課

平素より、新型コロナウイルス感染症対策に御尽力、御協力を賜り、誠にありがとうございます。
 現在、新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数はすべての都道府県で増加し、急速な感染拡大が進んでいる状況です。地域において外来医療のひっ迫が想定され、薬局における医療用抗原検査キットの需要も拡大することが想定されます。
 こうした状況を踏まえ、貴会並びに貴会会員に対し、下記のとおりの対応をお願いいたします。あわせて、貴会会員への周知をお願いいたします。
 なお、本事務連絡の内容については、新型コロナウイルス感染症対策推進本部と協議済みであることを申し添えます。



第1 医療用抗原検査キットの販売の対応拡大について
(1)薬局においては、積極的に医療用抗原検査キットを取り扱っていただくとともに、「新型コロナウイルス感染症流行下における薬局での医療用抗原定性検査キットの取扱いに関する留意事項について」(令和 3 年 11 月 19日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部、同省医薬・生活衛生局総務課及び同局監視指導・麻薬対策課連名事務連絡、以下「キット取扱い留意事項事務連絡」と言います。)においてお示ししたとおり、入手を希望する者が薬局で医療用抗原検査キットを取り扱っていることをより認識しやすくするような対応をお願いします。
(2)診療報酬の算定方法(平成 20 年厚生労働省告示第 59 号)別表第三調剤報酬点数表区分番号「00」調剤基本料の注6に規定する連携強化加算の届出を行っている薬局(以下「連携強化薬局」という。)においては、その施設基準として、「災害や新興感染症の発生時等に、都道府県等から医薬品の供給等について協力の要請があった場合には、地域の関係機関と連携し、必要な対応を行う」とされていることを踏まえ、当面の間、休日、夜間も含めた医療用抗原検査キットの販売対応をお願いします。
(3)連携強化薬局以外の薬局においても、可能な限り、当面の間、休日、夜間も含めた医療用抗原検査キットの販売対応の協力をお願いします。

 なお、休日、夜間の販売対応については、必ずしも 24 時間対応を求めるものではありません。たとえば、店舗や自社サイトに連絡先を掲載し、連絡に応じて速やかに店舗において医療用抗原検査キットを販売する等の対応も考えられます。
 
 販売対応に当たっては、「新型コロナウイルス感染症流行下における薬局での医療用抗原検査キットの取扱いについて」(令和3年9月 27 日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部、厚生労働省医薬・生活衛生局総務課連名事務連絡(令和4年3月 17 日一部改正))及びキット取扱い留意事項事務連絡に示す取扱いの趣旨や医療用抗原検査キットの特性を理解の上、取扱いをお願いします。

第2 医療用抗原検査キット販売対応薬局の周知について
 国民の医療用抗原検査キットへのアクセス向上の観点から、国民が医療用抗原検査キットの販売対応をしている薬局を容易に把握できるよう、医療用抗原検査キットを取り扱っている薬局(以下、「取扱薬局」という。)のリストへのリンク等を厚生労働省のホームページに掲載することを予定していますので、ご協力をお願いします。

 なお、当該ウェブサイトには、「掲載されている薬局において在庫があることを保証するものではなく、各薬局の在庫には変動があるため、事前に電話等で確認をしていただきたい」旨を併せて掲載しますので、「一時的に在庫が確保できない」ことをもって、リストへの掲載を控える必要はありません。
(1)連携強化薬局については、取扱薬局として、取扱薬局のリストを厚生労働省のウェブサイトに掲載いたします。医療用抗原検査キットの販売対応を行う意向がない場合には、7月 27 日までに理由とともにhanbai-site@mhlw.go.jp にその旨報告してください。
(2)複数の薬局を開設する法人で自社ホームページをお持ちの場合は、自社の取扱薬局について、店舗の名称、所在地、連絡先、営業時間、販売対応時間、夜間休日の販売対応方法を含むリストを作成し、自社ホームページへ公表いただけますようお願いします。また、リストが掲載されたページについて情報提供いただければ、厚生労働省のホームページ(URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537_00001.html
にリンクを掲載しますので、法人名と当該ページの URL をhanbai-site@mhlw.go.jp まで報告してください。
(3)都道府県薬剤師会及び地域薬剤師会においてホームページをお持ちの場合は、会員内の取扱薬局について、店舗の名称、所在地、連絡先、営業時間、販売対応時間、夜間休日の販売対応方法を含むリストを作成し、都道府県薬剤師又は地域薬剤師会のホームページへの公表をご検討いただきますようお願いします。作成いただいた際は、公表されたリストが掲載されたページについて情報提供いただければ、厚生労働省のホームページ
(URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537_00001.html
にリンクを掲載しますので、薬剤師会名と当該ページの URL を
hanbai-site@mhlw.go.jp
まで報告してください。

第3 医療用抗原検査キットの入手について

 急激な需要の拡大が予想されるため、厚生労働省においても、医療用抗原検査キットの確保について努めているところであり、取扱薬局においては、これまでの需要にかかわらず、余裕をもった在庫の確保をお願いいたします。

 承認された医療用抗原検査キットのメーカーにおける在庫数について、https://www.mhlw.go.jp/content/000965928.pdf において公表していますので、発注の際に参考にしていただくとともに、在庫量の多い製品への切り替えも併せてご検討ください。
 なお、卸売業者において在庫がなくて発注できない、発注しても納入されない等、在庫の確保に困難を生じる場合は、hanbai-site@mhlw.go.jp に発注日時、卸、製品名、発注数量、発注/納入されない理由その他必要な事項を記載してご報告ください。ご報告いただいた内容を踏まえ、厚生労働省において卸売業者と調整いたします。

***************
7月25日17:20時点では、薬局リストは「準備中」だが、順次公開する予定としている。

 事務連絡は下記HP「医薬品の販売制度」の中の「医療用抗原検査キットの取扱薬局リスト」の項で確認できる。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html

この記事のライター

関連する投稿


【東京都薬剤師会】独自eラーニングに連携強化加算対応コンテンツを追加

【東京都薬剤師会】独自eラーニングに連携強化加算対応コンテンツを追加

【2025.04.04配信】東京都薬剤師会(都薬)は4月4日、定例会見を開いた。この中で、都薬独自eラーニングであるt-MYLSに連携強化加算対応のコンテンツを追加したと説明した。


【一般用抗原定性検査キット】コロナ“第11波”で薬局入手困難に

【一般用抗原定性検査キット】コロナ“第11波”で薬局入手困難に

【2024.08.29配信】新型コロナウイルス感染症の“第11波”ともいわれる感染拡大で、一般用抗原定性検査キットが不足している。日本薬剤師会は厚生労働省に対し、不足解消に向けた措置を要望した。


【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【2024.07.25配信】厚生労働省は7月25日に「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催し、体外診断用医薬品の特性を踏まえた制度の見直しについて議論した。その中で「研究等の医療以外の用途を標榜する試薬の提供業者への対応」を議題とした。


【日本薬剤師会】感染対策に関する研修プログラムをHPに掲載

【日本薬剤師会】感染対策に関する研修プログラムをHPに掲載

【2024.07.04配信】日本薬剤師会はこのほど、ホームページで感染対策に関する研修プログラムの内容を掲載した。


【厚労省】疑義解釈(その4)発出/調剤報酬改定

【厚労省】疑義解釈(その4)発出/調剤報酬改定

【2024.05.11配信】厚生労働省は5月11日、令和6年度調剤報酬改定の疑義解釈「その4」を発出した。


最新の投稿


【奈良県議会】薬価制度の抜本的改正を求める意見書を採決/奈良県薬が働きかけ

【奈良県議会】薬価制度の抜本的改正を求める意見書を採決/奈良県薬が働きかけ

【2025.07.02配信】奈良県議会は7月2日、奈良県議会本会議において「薬価制度の抜本的改正を求める意見書」を会派全会一致で採決した。


【厚労省】電子処方箋の新目標を公表

【厚労省】電子処方箋の新目標を公表

【2025.07.01配信】厚生労働省は7月1日、第7回「医療DX令和ビジョン2030」を開催し、電子処方箋普及の新目標を公表した。


【日本薬剤師会】定時総会会長演述/岩月進会長

【日本薬剤師会】定時総会会長演述/岩月進会長

【2025.06.29配信】日本薬剤師会は6月28・29日に第106回定時総会を開き、その中で岩月進氏が会長演述を行った。


【OTC医薬品の遠隔販売】支援システム構築へ/MG-DX社

【OTC医薬品の遠隔販売】支援システム構築へ/MG-DX社

【2025.06.26配信】株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋氏)の連結子会社である医療AIカンパニー、株式会社MG-DX(本社:東京都渋谷区、代表取締役:堂前紀郎、以下「当社」)は、薬局特化型の接客AIエージェント「薬急便 遠隔接客AIアシスタント」において、OTC医薬品の遠隔販売に特化した新たなシナリオを構築したと公表した。


【薬学生】薬局就職者、奨学金利用率は平均上回る39.7%/日病薬

【薬学生】薬局就職者、奨学金利用率は平均上回る39.7%/日病薬

【2025.06.25配信】日本病院薬剤師会は6月25日に定例会見を開き、薬学生の4・5・6年生を対象した調査を行った。その結果、奨学金を利用している学生は33.8%。就職活動終了者921人のうち奨学金の活用者は320人(34.7%)だった。うち、保険薬局への就職者では奨学金の利用率は39.7%で平均を上回っていた。


ランキング


>>総合人気ランキング