東京都薬剤師会の関根克敏氏は「医療用医薬品の適正供給の在り方についての制度的な検討の進捗状況について」と題した質問を行い、不適切と思われるような、いわゆる零売に対する日本薬剤師会の対応を聞いた。
これに対し、日本薬剤師会常務理事の岩月進氏は、いわゆる零売においては「やむを得ず」が前提であることを挙げ、価格訴求や医療用医薬品の商品写真を掲載しての広告などに関して、不適切ではないかとの考えを示した。
その上で、関連する通知のアップデートが必要との認識を示した。
対応状況については、「行政へ再三、再四、早急に対策をとっていただきたい旨、調整を行っている」とした。
さらに「日本薬剤師会が主導してガイドラインなどをつくる考えはあるか」との質問が出ると、岩月氏は「実際にそうした話し合いはしている」と述べた。
「いつぐらいになるのか」と質問が出ると、岩月氏は「規制の話であるため、具体的な話はできない」とした上で、「来年になってしまうという話ではないと申し上げたい」と話した。

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