【日本保険薬局協会調査】管理薬剤師の実務経験「5年」の実態は89.3%

【日本保険薬局協会調査】管理薬剤師の実務経験「5年」の実態は89.3%

【2021.10.14配信】日本保険薬局協会(NPhA)は10月14日会見を開き、会員企業を対象に行った法令遵守に関する調査の結果を公表した。今年6月25日に発出された「薬局開設者及び医薬品の販売業者の法令遵守に関するガイドライン」(以下ガイドライン)に沿って、法令遵守の現状を把握および課題を抽出し、調査を通じて現状の体制を見直す目的で行ったもの。それによると、管理薬剤師の実務経験5年以上の実態は89.3%だった。一方、選任基準に「5年以上」を含めている割合は45.5%だった。


首藤会長「NPhAは不祥事が一切ない団体を目指す」

 アンケートに協力した企業は118社で、回答は1社で1件の形式。回答した118社の合計店舗数は1万952薬局。回答率は100薬局以上を有する企業からの回答が75%以上になった一方で、中小規模の薬局からの回答が低かった。

 ガイドラインの「第2 薬局開設者等の法令遵守体制」に関する結果は9つの遵守事項は85.6%~97.0%が実施していた。「教育訓練及び評価」の5つの推奨事項に関しては67.8%~83.1%が実施しており、NPhA主催のコンプライアンス研修に対して希望する声が多かった。

 また内部監査体制、および内部通報制度についてはともに66.1%が体制や制度を整えていると回答した。
さらに規模が大きな企業ほど内部監査体制や内部通報制度が整備されていることがわかった。

「第4 管理者」に関する項では、実施状況は84.7%~91.5%だった。
 管理者の選任基準に「実務経験5年以上」が入っている割合は45.5%、「研修認定薬剤師」が入っている割合は40.9%だった。規模が大きな企業ほど、選定基準に入れていない傾向がうかがえた。

 一方で、実態としては、現状の管理薬剤師のうち、「実務経験5年以上」を満たしている割合は89.3%だった。実態として管理薬剤師のうち「研修認定薬剤師」の認定を受けている割合は86.7%だった。
 
 NPhAとしては、「管理者による意見具申」に関して、より実効性のあるものにするために各社の工夫に関して好事例の共有を図っていく考え。また「管理者の選任基準」に関しても、ガイドラインの要件を満たした上でさらに意欲、経験といった日頃の業務評価に基づいて選任している企業もあるとした。各社の方針を参考にすることで、法令遵守体制をより強固なものにすることにつながっていくとしている。
 
  これらのアンケート結果をもとに、NPhAはコンプライアンスに対する意識を高め、より実効性のある取り組みとなるようにコンプライアンス委員会の活動を通じてNPhA会員内で好事例の共有を図るほか、教育訓練などNPhA主催の研修会等の検討も進める。

 首藤正一会長は上記のアンケート結果を踏まえ、「回答が100%となるために法令遵守について会員企業に根気強く周知していかなくてはならない。またNPhAは不祥事が一切ない団体を目指す」と総括した。

この記事のライター

関連する投稿


【日本保険薬局協会】調剤報酬の解説を作成/正会員限定で会員のメリット訴求

【日本保険薬局協会】調剤報酬の解説を作成/正会員限定で会員のメリット訴求

【2026.06.11配信】日本保険薬局協会は6月11日、定例会見を開いた。この中で「調剤報酬等に係る解説」を作成したことを報告。協会正会員限定への提供とすることで、協会会員のメリットも訴求したい考え。


【日本薬剤師会】「要指導・一般用医薬品」総合手引きを公表/岩月会長「意識新たにする機会に」

【日本薬剤師会】「要指導・一般用医薬品」総合手引きを公表/岩月会長「意識新たにする機会に」

【2026.05.22配信】日本薬剤師会は5月22日に定例会見を開き、「要指導・一般用医薬品等販売の総合手引き」を公表した。


【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【2026.05.14配信】日本保険薬局協会(NPhA)は5月14日に定例会見を開き、財務省の財政制度等審議会(財政審)から薬局の大規模化・集約化などが提言されていることに反論した。「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」との疑問を呈した上で、「規模の大小や立地ではなく役割や機能、アウトプットで評価すべき」との考えを示した。


【日本保険薬局協会】管理薬剤師の適切な配置で注意喚起発出/会員企業子会社の不祥事受け

【日本保険薬局協会】管理薬剤師の適切な配置で注意喚起発出/会員企業子会社の不祥事受け

【2026.03.12配信】日本保険薬局協会は3月12日に定例会見を開いた。この中で協会会員企業子会社の不祥事受けて、管理薬剤師の適切な配置に関する注意喚起を発出したことを明らかにした。


【日本保険薬局協会】調剤報酬改定で緊急要望

【日本保険薬局協会】調剤報酬改定で緊急要望

【2026.02.23配信】日本保険薬局協会は2月20日に会見を開き、「令和8年度改定の答申を踏まえた緊急要望書」を公表、説明した。「集中率カウント変更」に対して激変緩和措置を強く要望。また、「門前薬局等立地依存減算」の導入に対し、「断固反対」としている。


最新の投稿


【薬剤師のキャリア形成プログラム】懇談会新設へ、日病薬も参加・協力

【2026.06.24配信】薬剤師のキャリア形成プログラムを検討する懇談会が新設される見込みだ。厚労省幹部が講演の中で明らかにしていたほか、日本病院薬剤師会(日病薬)も参加、協力したい意向を示した。来月、7月にも第1回の場が設けられる見込み。


【中医協】日本薬剤師会森昌平副会長が委員退任挨拶

【中医協】日本薬剤師会森昌平副会長が委員退任挨拶

【2026.06.24配信】厚生労働省は6月24、中央社会保険医療協議会(中医協)を開いた。この中で、同日付けで委員を退任する日本薬剤師会副会長の森昌平氏が退任に際し挨拶をした。


【厚労省】高齢者施設の配薬カート、薬局負担は療担規則違反に

【厚労省】高齢者施設の配薬カート、薬局負担は療担規則違反に

【2026.06.23配信】厚生労働省は6月23日、 事務連絡「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の3の2第2項に規定する経済上の利益の提供による誘引の禁止について」を発出した。


【厚労省】調剤ポイント“二重付与”で「1%超」は指導対象/療担規則で事務連絡

【厚労省】調剤ポイント“二重付与”で「1%超」は指導対象/療担規則で事務連絡

【2026.06.24配信】厚生労働省は6月23日、事務連絡「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の3の2第1項に規定する経済上の利益の提供による誘引の禁止について」を発出。調剤ポイントに関して、クレジットカードに加えて独自ポイントなどを二重で付与することによりポイントが「1%」を超える場合は指導対象であることを明確化した。処方箋受付サイトにおける「アンケート回答」名目などでも患者への金銭払い戻しも“誘導”にあたるとした。


【薬経連】“OTC類似薬”の受け皿へ「薬局はサービスメニュー増やせ」/山村会長

【薬経連】“OTC類似薬”の受け皿へ「薬局はサービスメニュー増やせ」/山村会長

【2026.06.21配信】保険薬局経営者連合会(薬経連)は6月21日、「薬経連フォーラム2026」を開催。会長の山村真一氏は会長挨拶の中で、OTC類似薬の一部保険外療養の制度導入にあたり、薬局は受け皿となるべくサービスメニューの拡大を図るべきだとの考えを示した。


ランキング


>>総合人気ランキング