薬剤師養成検討会では、前回の会議の場で、文部科学省が薬学部入学定員抑制にかかわるとりまとめの書きぶりについて、「検討いただきたい」と発言したことに関して、委員から「先送りしたいと聞こえた」「文科省の責任をどう考えているのか」などの厳しい指摘がされていた。
今回の検討会で、文科省が発言を求め、「前回の会議の場で、委員の方からいただいた意見を文部科学省としては真摯に受け止めている」と述べた。
その上で、今回のとりまとめの文言に関して、文科省のほうから「入学定員数の抑制も含め教育の質の向上に資する、適正な定員規模のあり方や仕組みなどを早急に検討すべきである」との記載を提案したことを説明。
前回のとりまとめ案では「必要か否かを含めて検討すべき」との文言であったため、文科省として踏み込んだ記載を提案したという検討への積極的な姿勢を表明した格好だ。
文科省は「具体的には意見をいただきながら早急に対応を進めたい」と述べた。
これに関連し、日本薬剤師会副会長の安部好弘氏は、さらに踏み込んだ文言を求めた。
安部氏は「この表現では文科省の覚悟は読み取れない」として、「検討」ではなく、「実行」の文言記載を求めた。
「早急に検討は当然だが、それだけではその後に何をするのか、次にどのようなステップになるのかがあいまいだ。早急に検討すべきだけでは不十分で、早急に対応策を実行すべきという書きぶりにしてほしい」と要望した。
安部氏はこれまでも検討会の中で、教育目標達成度に応じた定員設定など、具体的な案を提案してきた。そうした具体策の検討と実行を早急に求める姿勢を示した格好。
さらに安部氏はとりまとめ案の“こうした検討を行うにあたっては”という表現に関し、「薬剤師確保や偏在の解消の検討が進んでから入学定員の議論をするようにも受け取れるため、改善が前提とならないよう、平行して行えるように、“行うにあたっては”ではなく、“行うとともに”という表現にしてほしい」と述べた。
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<編集部コメント>
いずれにせよ、薬学部の入学定員に関しては、一定の抑制策が検討されていく方向が明確になったといえる。
薬剤師養成という意味では医療政策とも大きく関係する点として、厚労省や薬剤師会が重視する意味は理解できる。
一方で、薬学部を選択し、受験する高校生などの受験生にとっては、現在の「新卒国試合格率」だけをホームページ等で表現していることなどについても、選択に資する公正な表現を用いるなど標準化を検討してほしい。多くの学生を既卒扱いにしたり、留年させたりして、厚労省でも発表している「新卒合格率」だけをよく見せる大学の姿勢への懸念も、この検討会では示されてきた。「ストレート合格率」などのホームページ開示の標準化なども必要ではないだろうか。
6年間という長い期間、また国家資格者を養成する教育機関として特段の配慮も検討すべきではないだろうか。
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