「薬剤師 ×(掛ける) ○○」の言葉が生まれたのはなぜか? 大きな変化を感じ取っているのではないか
保険薬局に勤務しています池下暁人と申します。SNSなどではイケアキの通称で発信させていただいています。気になる業界の動きや私見を寄稿していきます。
実はいま“朝活”と称して、一時期大ブームになったClubhouse(※)で竹中さん(株式会社バンブー代表取締役、『みんなで選ぶ薬局アワード』を主宰)と平日朝6時から直近の薬系ニュースを読みといていく、という活動をしています。《※Clubhouse:スマホの音声SNSアプリ。2021年1月に爆発的人気になった。招待制・録音禁止などの特徴がある》
最初は“1か月限定”のお試し企画として始まったのですが、始めてみると意外と評判が良く、私自身、毎日のニュースを意欲的にまとめることが出来るようになって案外ためになることに気付きました。
私はもともと完全な『夜型』で、朝はめちゃくちゃ苦手です。開始当初は約30分の“朝活”をした後はベッドに直行していたほどでした。それが今では夜10時には眠くなって朝5時半に目が覚めるようになったんですから、人間、変われば変わるものです(笑)。
なんでこんな話をしたかというと、ここ最近「薬剤師 ×(掛ける) ○○」という言葉を見聞きするようになったからです。当初、正直あまりこの言葉に対して何か感情を抱くことはありませんでした。「へ~」くらいの感覚でしょうか。
でも最近は「それもいいな」って思うようになりました。
なぜかというと、掛け算ってゼロに何を掛けてもゼロのままですが、薬剤師という「1」があるからこそ、○○を掛けた時に凄いパワーを発揮するのでは。って気付いたからです。しかもその「1」は自分自身の力で「2」にも「10」にもすることができて、無限に増やすことができます。これって実は凄い力を秘めているのではないでしょうか。
そこで改めて、どうしてこのような「薬剤師 × ○○」という発想が生まれたのか、って考えてみるました。
もともと薬局・薬剤師は、医薬分業という名の下で大きく羽ばたきました。
賛否両論ありますが、薬漬けの改善・処方のダブルチェックなど多大な貢献をしたことも事実です。
しかし、そのぬるま湯にゆっくり浸かりすぎたせいで、国民感情が悪化していることに気付くのが遅れました。時すでに遅し、間もなく薬局・薬剤師へのバッシングが始まります。当然の流れとして行政の方も黙ってません。薬局ビジョンからはじまり、その極めつけが薬機法改正による薬局分類・フォローアップ義務化です。
しかもなぜか今頃になって始まった厚労省の薬剤師資質検討会や、内閣府の薬局世論調査・・・一気に、何かが、変わろうとしています。
そういうところを敏感に感じ取って、このような言葉が生まれてきたのかもしれません。
私も何か変える、変われるヒントになればと思い、ドラビズオンラインさんへ寄稿したりイベントを立ち上げたりしながら、微力ながら×(カケル)活動をする事にしました。
みなさんは、どう考えますでしょうか。
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イケアキ(池下 暁人 いけした あきと)
2003年に薬剤師免許取得後、個店薬局、DgS、国立病院機構を経て、2017年から診療報酬改定などに関わる。
もっと薬剤師が医療制度に興味持たないとな~とか思いながら日々活動中。
Twitterアカウント@AkitoIkeshita
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