【経済産業省RFID実証実験報告会】経産省ルールづくりに意欲/コスト負担の在り方視野か

【経済産業省RFID実証実験報告会】経産省ルールづくりに意欲/コスト負担の在り方視野か

【2021.03.18配信】日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は3月17日、経済産業省と共にRFID(電子タグ)の実証実験報告会を開催した。RFIDによる効率化の検証や課題の抽出などを行っていたもの。この中で、ドラッグストア関係者からは受益者の応分負担は必要としつつもサプライチェーン全体の効率化に向けて国の対応を求める声も出た。これに対し経産省は、「ルールづくりや旗振りが役割」と述べ、まずはルール作りで役割を果たしていく方針を示した。オンラインで開催中の「第21回JAPANドラッグストアショー」上で開かれたもの。


経産省「勢いのあるドラッグストア業界が先行を」

 「経済産業省RFID実証実験報告会」は、以下のメンバーが登壇した。
 
 久保田 倫生 氏(経済産業省商務・サービスグループ 消費・流通政策課 課長補佐)
 亀ヶ谷 博之 氏(一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会業界システム化推進委員会 副委員長)
 西野 利明 氏(ウエルシア薬局株式会社 商品本部 物流部長)
 松山 義政 氏(株式会社ツルハホールディングス情報システム本部 本部付 部長)
 三木田 雅和 氏(株式会社PALTAC 執行役員 研究開発本部長)
 紀伊 智顕 氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社ソーシャルインパクト・パートナーシップ事業部 主任研究員)

 JACDSでは2020年度に、経済産業省の委託事業でRFIDの実証実験を行っていた。報告会では実証実験に参加したメンバーが登場し、パネルディスカッション形式で結果報告を行った。

 この中で、実証実験を実際に行った西野 利明 氏(ウエルシア薬局株式会社 商品本部 物流部長)
や三木田 雅和 氏(株式会社PALTAC 執行役員 研究開発本部長)は、RFIDの作業効率化やヒューマンエラー減少の効果について評価した。
 
 一方、課題としては、配送センターなどで使用するかご車が金属でできているため、電波の反射などが怒る事例があったことが報告された。

 また、実装に当たって最もハードルと指摘されてきたのがコスト負担の問題だ。

 これに関し、ドラッグストア関係者からは受益者である製造・配送・販売の、いわゆる製・配・販が応分の負担をしていくとの前提を示しつつ、経産省をはじめとした国としてもサプライチェーン全体の最適化という視点で対応してほしいとの要望も出た。

 経産省の久保田氏は、「ルールを作ったり、旗振りをするのが役割」として、今後のルールづくりにも意欲を示した。
 さらに久保田氏は「小売業の中でも勢いのあるドラッグストア業界が先んじて実装を進めていくことで、他の小売業も追随するような姿ができれば」と、さらなるドラッグストア業界の実装への協力に期待を示した。

 ドラッグストア業界では、香水などの高額商品などへのタグ付けなど、リアルタイムで販売動向を共有できる施策の可能性を含め、製造側にもメリットが享受できるところから推進する検討も始める。
 “できるところ”からの推進を進める一方で、亀ヶ谷氏が「個社や小売業側の取り組みというよりも、流通全体の最適化という全体を意識した活動にしていく必要がある」と指摘したように、全体への実装への課題を解消していくことが求められていると言える。

 なお、経産省では2021年度も予算を計上し、RFIDに関する委託事業を継続する方針。

この記事のライター

関連する投稿


【日本チェーンドラッグストア協会】敷地内薬局“グループ一律引き下げ”見送りを歓迎/調剤報酬改定答申を受けて

【日本チェーンドラッグストア協会】敷地内薬局“グループ一律引き下げ”見送りを歓迎/調剤報酬改定答申を受けて

【2024.02.22配信】日本チェーンドラッグストア協会は2月22日に定例会見を開き、令和6年度調剤報酬改定の答申に対しての見解を示した。


【武見大臣に意見書】JACDSとNPhA共同で/敷地内薬局グループ一律引き下げに反対

【武見大臣に意見書】JACDSとNPhA共同で/敷地内薬局グループ一律引き下げに反対

【2023.12.21配信】日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)と日本保険薬局協会(NPhA)は12月19日、JACDS議連を通して共同で武見厚労大臣に意見書を提出した。


【チェーンドラッグストア協会】敷地内薬局の是非論、「議論していない」

【チェーンドラッグストア協会】敷地内薬局の是非論、「議論していない」

【2023.12.12配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月8日の会見で、敷地内薬局をめぐる調剤報酬改定の議論に対して意見をまとめたとして、内容を公表した。一方、会見の中で敷地内薬局をめぐるさまざまな指摘や意見に対しての協会の見解を問われると、敷地内薬局そのものの是非論については「議論していない」とした。


【日本チェーンドラッグストア協会】11月に政策セミナー/日医宮川常務理事も登壇

【日本チェーンドラッグストア協会】11月に政策セミナー/日医宮川常務理事も登壇

【2023.10.20配信】日本チェーンドラッグストア協会は10月20日に定例会見を開き、11月24日に政策セミナーを開くことを報告した。


【健康サポート薬局研修実施機関】チェックリスト通達“地域の事情に精通した講師”を/日本薬学会

【健康サポート薬局研修実施機関】チェックリスト通達“地域の事情に精通した講師”を/日本薬学会

【2023.09.22配信】日本チェーンドラッグストア協会などは9月22日、定例合同記者会見を開いた。この中で、日本薬業研修センターは、健康サポート薬局研修の「指定確認機関」である日本薬学会から健康サポート薬局研修実施機関に対してチェックリストが通達されたと報告した。同研修については、実施研修期間は、実施要領及び研修内容について「指定確認機関」である日本薬学会に届け出た上で、確認を受けることとされている。日本薬業研修センターは実施機関に当たる。


最新の投稿


【楽天グループ】薬局予約アプリ「楽天ヘルスケア ヨヤクスリ」の提供を開始

【楽天グループ】薬局予約アプリ「楽天ヘルスケア ヨヤクスリ」の提供を開始

【2024.04.22配信】楽天グループ株式会社は4月18日、「処方せん医薬品を薬局で迅速に受け取ることができる調剤薬局予約アプリ『楽天ヘルスケア ヨヤクスリ』の提供を開始した」と公表した。


【薬局検討会】健康サポート薬局、「薬機法で定めるべき」/日本薬剤師会が要望

【薬局検討会】健康サポート薬局、「薬機法で定めるべき」/日本薬剤師会が要望

【2024.04.22配信】厚生労働省は4月22日、「第4回薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」を開き、健康サポート薬局と認定薬局(地域連携薬局、専門医療機関連携薬局)の在り方について議論した。


【厚労省】選定療養の対象医薬品リスト1095品目を公開/ヒルドイドなども

【厚労省】選定療養の対象医薬品リスト1095品目を公開/ヒルドイドなども

【2024.04.22配信】厚生労働省はこのほど、「後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について」とのサイトを公開した。4月19日には事務連絡を発出。その中で対象医薬品リストも公開した。ヒルドイドなども含まれている。


【医薬品制度部会】認定薬局、「医療制度に組み込む方がいい」/希少疾病の認定薬局の提案も/委員から

【医薬品制度部会】認定薬局、「医療制度に組み込む方がいい」/希少疾病の認定薬局の提案も/委員から

【2024.04.18配信】厚生労働省は4月18日、「令和6年度第1回 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催した。


【医薬品制度部会】日薬、フォローアップの重要性指摘/厚労省「GL作成中」

【医薬品制度部会】日薬、フォローアップの重要性指摘/厚労省「GL作成中」

【2024.04.18配信】厚生労働省は4月18日、「令和6年度第1回 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催した。


ランキング


>>総合人気ランキング