【ドラッグストアショー2021】BtoBではフリートーク実現、来場者向けは1月中旬にHP刷新

【ドラッグストアショー2021】BtoBではフリートーク実現、来場者向けは1月中旬にHP刷新

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は12月11日に会見を開き、来年、2021年3月に開催を予定している「第21回JAPANドラッグストアショー」に関して説明した。実行委員長を務める江黒太郎氏(クスリのマルエ社長)が、初めてオンライン開催となる同イベントの内容を報告。BtoBでは出展企業と業界キーマンがオンライン上で交流できるエリアでフリートークができるほか、ホームページは1月中旬に出展企業向けから来場者向けに切り替える予定という。


オンラインで業界関係者50倍の参加も可能性

 JACDSが主催する「第21回JAPANドラッグストアショー」は来年3月に、初めてとなるオンラインで開催する。3月17日(水)~18日(木)までの2日間を企業が商談のできる「ビジネスデー」として開催、3月13日(土)~21日(日)までの9日間を「一般デー」とする。オンラインのため会場の制約を受けないという特性を生かし、一般デーは9日間という長期間の開催を実現した。

 会見した江黒太郎実行委員長は、「例年通りのリアルでの開催も検討したが、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、万が一にもドラッグストアショーでクラスターが発生すれば、セルフメディケーションを啓発していくという本来の目的を果たせない」としてオンライン開催に踏み切った背景を説明。

 その上で、オンライン開催の価値に関して、「距離と時間からの解放だと考えている」と強調。これまでの幕張を会場としてきた開催では首都圏の来場者の比率が高い傾向があったが、オンラインであれば距離を問わず全国から参加しやすいメリットを挙げた。「北は北海道から南は沖縄、そして海外からでも参加しやすいのがオンライン開催の価値だ」(江黒氏)とした。

 具体的なイメージとして、「当社、クスリのマルエを考えてみても、幕張メッセの会場であれば、どれだけの人数が参加できたかというとおよそ20名程度と限定的だったと思う。しかし、オンラインでの参加であれば、あくまで個人の意思にはなるが、パート・アルバイトの方々を含めて約1000名のほとんどのスタッフが参加できる可能性が出てくるのではないかと思う。これは非常に大きなことだ」と話した。さらに規模の大きな企業のことを考慮すれば、業界関係者のアクセス増加に関しては非常に期待が持てるとした。「オンライン会場の中でさまざまな商品・サービスに業界関係者が触れ合ってくれる機会が増える大きなチャンスだ」と、出展企業のメリットを説明した。

各種セミナーも企画中

 さらに、「リアルでやっていたことはオンライン開催でもできる限り継続していく」と説明。BtoBでは、リアルでの開催では出展企業とドラッグストア関係者が触れ合う場面があったが、オンラインでもZOOMを活用した商談ルームや接客ルームをセットし、業界キーマンとスムーズな商談が演出できる交流エリアでフリートークを可能にしているという。オンライン名刺交換などの情報交換も支援する。一般来場者に向けたサンプル配布も実現することを改めて報告。一般来場者がブースでアンケートに答えるとサンプルを後日送付する。

 現在、特設ホームページは12月下旬の申し込み締め切りとなる出展社向けの構成となっているが、1月中旬には来場者向けのものに切り替え、来場者促進も図っていく方針という。年明けからはドラッグストア店頭でのポスター掲示や会員各社のSNS、WEB広告等を通じ、告知を拡充させる計画という。

 そのほか、出展社によるセミナーやJACDS主催セミナー、薬剤師セミナーなどの開催も企画中という。

この記事のライター

関連する投稿


【ドラッグストア協会】若手経営者ディスカッションを開催/ドラッグストアショーで

【ドラッグストア協会】若手経営者ディスカッションを開催/ドラッグストアショーで

【2025.07.29配信】日本チェーンドラッグストア協会は7月29日、定例会見を開き、8月8日から開催する第25回JAPANドラッグストアショーで若手経営者によるパネルディスカッションを開催すると説明した。


【ドラッグストア協会】森副会長、「200店舗」などへの波及警戒/調剤報酬改定要望

【ドラッグストア協会】森副会長、「200店舗」などへの波及警戒/調剤報酬改定要望

【2025.03.26配信】日本チェーンドラッグストア協会は3月26日に定例会見を開いた。


【ドラッグストア協会】調剤額伸び率鈍化、「まだ併設出店意欲ある」/今後の伸び率維持に自信

【ドラッグストア協会】調剤額伸び率鈍化、「まだ併設出店意欲ある」/今後の伸び率維持に自信

【2025.03.26配信】日本チェーンドラッグストア協会は3月26日、定例会見を開いた。


【ドラッグストア協会】OTC類似薬の保険適用除外論議にコメント

【ドラッグストア協会】OTC類似薬の保険適用除外論議にコメント

【2025.03.26配信】日本チェーンドラッグストア協会は3月26日に定例会見を開いた。


【ドラッグストア協会】調剤額前年比8.4%増の1兆5205億円に/JACDSドラッグストアの実態調査

【ドラッグストア協会】調剤額前年比8.4%増の1兆5205億円に/JACDSドラッグストアの実態調査

【2025.03.26配信】日本チェーンドラッグストア協会は3月26日に定例会見を開いた。


最新の投稿


【スギHD】セキ薬品の株式の取得/持分法適用会社化

【スギHD】セキ薬品の株式の取得/持分法適用会社化

【2025.08.19配信】スギホールディングス株式会社は8月19日、埼玉県を中心に調剤併設型ドラッグストアを展開する株式会社セキ薬品の株式(3万7929株、持株比率 34.8%)を取得し、持分法適用会社とすることについて決定し、同日、株式譲渡契約を締結したと公表した。


【薬局DXコンソーシアム】病院が新たに加盟/社会医療法人 仁厚会

【薬局DXコンソーシアム】病院が新たに加盟/社会医療法人 仁厚会

【2025.08.19配信】薬局DXコンソーシアムに病院が加盟した。社会医療法人 仁厚会が会員となった。


【医薬品情報把握システムの検討活発化】薬剤師会“アクションリスト”実践へ/MSNW「LINCLEちいき版」を全国の都道府県薬へ提案中

【医薬品情報把握システムの検討活発化】薬剤師会“アクションリスト”実践へ/MSNW「LINCLEちいき版」を全国の都道府県薬へ提案中

【2025.08.08配信】日本薬剤師会が公表した「地域医薬品提供体制強化のためのアクションリスト」。このうちの1つの事項である「地域の医薬品情報の把握・共有の取組」。この実践へ向けて情報共有のためのシステム選定の動きも活発化してきた。こうした中、メディカルシステムネットワーク(MSNW)では、もともと地域薬剤師会と共に開発を進めてきた「LINCLEちいき版」の提案を強化している。すでに10以上の都道府県薬剤師会への提案を進行中だという。


【厚労省】保険調剤「確認事項」公表/2枚処方箋で投薬期間上限を超えるなど不適切事例

【厚労省】保険調剤「確認事項」公表/2枚処方箋で投薬期間上限を超えるなど不適切事例

【2025.08.08配信】厚生労働省はこのほど、保険調剤「確認事項」(令和7年度改訂版)を公表した。2枚処方箋を受け付けることにより、投薬期間上限を超えるなどの不適切事例を指摘している。


【東京都薬務課_危険ドラッグ】オピオイド受容体に働く成分を新規指定/水際対策の一環

【東京都薬務課_危険ドラッグ】オピオイド受容体に働く成分を新規指定/水際対策の一環

【2025.07.30配信】東京都薬務課は7月30日、定例会見を開き、7月3日に危険ドラッグに指定した成分について説明した。指定した3成分はいずれも興奮、陶酔又は幻覚作用等を有する。すでに厚労省でも医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する大臣指定薬物に指定され、令和7年7月13日をもって施行された。