【厚労省_通知】医療DX推進体制整備加算について/4月1日から適用分

【厚労省_通知】医療DX推進体制整備加算について/4月1日から適用分

【2025.02.25配信】厚生労働省は2月20日、今年4月1日から適用となる医療DX推進体制整備加算等の取り扱いについて通知を発出した。


 「医療DX推進体制整備加算等の取扱いについて」のうち、調剤にかかわる部分は以下の通り。

■「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」
調剤報酬点数表に関する事項 ※原則、「改正後」を記載、( )内は編集部注として「現行」を記載
<調剤技術料>
区分00 調剤基本料
1~9 (略)
10 医療DX推進体制整備加算
(1) 医療DX推進体制整備加算は、オンライン資格確認により取得した診療情報、薬剤情報等を調剤に実際に活用できる体制を有するとともに、電子処方箋及び電子カルテ情報共有サービスを導入するなど、質の高い医療を提供するため医療DXに対応する体制を評価するものであり、処方箋受付1回につき当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。ただし、患者1人につき同一月に2回以上調剤を行った場合においても、月1回のみの算定とする。
イ 医療DX推進体制整備加算1 10 点(編集部注:現行7点)
ロ 医療DX推進体制整備加算2 8点(6点)
ハ 医療DX推進体制整備加算3 6点(4点)

(2) 医療DX推進体制整備加算を算定する保険薬局では、オンライン資格確認等システムを通じて取得した患者の診療情報、薬剤情報等を閲覧及び活用し、調剤、服薬指導等を行う。
以下略

■「「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」

第 95 の2 医療DX推進体制整備加算
1 医療DX推進体制整備加算1に関する施設基準
(1)~(3) (略)
(4) 電子処方箋を受け付け、当該電子処方箋により調剤する体制を有するとともに、紙の処方箋を受け付け、調剤した場合を含めて、原則として、全てにつき調剤結果を速やかに電子処方箋管理サービスに登録すること。

(編集部注 現行:(4) 「電子処方箋管理サービスの運用について」に基づく電子処方箋(以下「電子処方箋」という。)により調剤する体制を有していること。)

(5)・(6) (略)

(7) 医療DX推進体制整備加算1を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率(同月におけるマイナ保険証利用者数を、同月の患者数で除した割合であって、社会保険診療報酬支払基金から報告されるものをいう。以下同じ。)が、45%以上であること。

(8) (7)について、医療DX推進体制整備加算1を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率に代えて、その前月又は前々月のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率を用いることができる。

(9) 医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い医療を提供するための十分な情報を取得し、及び活用して調剤を行うことについて、当該保険薬局の見やすい場所に掲示していること。具体的には次に掲げる事項を掲示していること。
(イ)~(ハ) (略)

(10) (9)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。ただし、ホームページ等を有しない保険薬局については、この限りではない。

(11) (略)

(12) マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる体制を有していること。

2 医療DX推進体制整備加算2に関する施設基準

(1) 1の(1)から(6)まで及び(9)から(12)までの基準を満たすこと。
(1) 1の(1)から(6)まで及び(10)から(13)までの基準を満たすこと。
(2) 医療DX推進体制整備加算2を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率が、30%以上であること。
(3) (2)について、医療DX推進体制整備加算2を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率に代えて、その前月又は前々月のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率を用いることができる。

3 医療DX推進体制整備加算3に関する施設基準
(1) 1の(1)から(6)まで及び(9)から(11)までの基準を満たすこと。
(2) 医療DX推進体制整備加算3を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率が、15%以上であること。
(3) (2)について、医療DX推進体制整備加算3を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率に代えて、その前月又は前々月のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率を用いることができる。

4 届出に関する事項
(1) (略)
(2) 1の(6)については令和7年9月 30 日までの間に限り、当該基準を満たしているものとみなす
(3) 医療DX推進体制整備加算の施設基準のうち、1の(7)、(8)及び(12)、2の(1)のうち1の(12)に係る基準、2の(2)及び(3)まで並びに3の(2)及び(3)までについては、当該基準を満たしていればよく、特に地方厚生(支)局長への届出を行う必要はないこと。
(4) 令和7年9月 30 日までの間に限り、1の(9)の(ハ)の事項について、掲示を行っているものとみなす。
(5) 1の(10)については、令和7年5月 31 日までの間に限り、当該基準を満たしているものとみなす。

 全文は次の厚労省ホームページ、「医療DX推進体制整備加算等の取扱いについて」( 令和7年2月20日保医発0220第8号)で確認できる。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html

 主な内容は、1月29日中医協答申と同様だ。当該記事↓
■【中医協】医療DX推進体制整備加算を増点/条件は厳しく
https://www.dgs-on-line.com/articles/2869

この記事のライター

関連するキーワード


医療DX推進体制整備加算

関連する投稿


【調剤報酬改定_疑義解釈】「医療DX推進体制整備加算」、調剤後情報登録は速やかに

【調剤報酬改定_疑義解釈】「医療DX推進体制整備加算」、調剤後情報登録は速やかに

【2024.04.15配信】厚生労働省は4月12日、令和6年度調剤報酬改定に関して「疑義解釈資料の送付について(その2)」を発出した。


最新の投稿


【石川県薬剤師会】モバイルファーマシー「お披露目式」/スターリンクを搭載でDX対応

【石川県薬剤師会】モバイルファーマシー「お披露目式」/スターリンクを搭載でDX対応

【2025.10.31配信】石川県薬剤師会は10月31日、モバイルファーマシーお披露目式を開催した。


【東京都・厚労省】11月24日に「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動東京大会」

【東京都・厚労省】11月24日に「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動東京大会」

【2025.10.29配信】東京都薬務課は10月29日に定例会見を開き、令和7年11月24日(月曜日・祝日)13時30分から15時45分まで、令和7年度「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動東京大会」を開催することを説明した。今年は2年に一度の厚労省との共催年で、広い層に関心を持ってもらうため、多彩なタレントを招聘している。


【東京都薬務課】試買で指定薬物検出/前年9品目増の11物品から

【東京都薬務課】試買で指定薬物検出/前年9品目増の11物品から

【2025.10.29配信】東京都薬務課は10月29日、定例会見を開き、試買検査によって11物品から危険ドラッグを検出したことを説明した。9月29日に公表済み。前回公表の昨年11月の検査結果では2物品からの検出であり、薬務課では「11物品からの検出は多く驚いている」としている。今回の結果を受け、今後の試買を適切に行っていく方針。


【敷地内薬局】日医委員、診療所除外規定「削除も含めて検討すべき」/中医協

【敷地内薬局】日医委員、診療所除外規定「削除も含めて検討すべき」/中医協

【2025.10.24配信】厚生労働省は10月24日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「敷地内薬局」を個別事項として議論した。敷地内薬局を巡っては、令和2年度診療報酬改定において従来から存在する医療モールへの配慮として、「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」で除外規定が設けられていた。しかし昨今、特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に、別途診療所を誘致することで、ただし書きにより、特別調剤基本料Aの対象となることを回避する薬局事例などが問題になっていた。この問題に関連し、日本医師会委員は「ただし書きの削除も含めて検討すべき」と述べた。


【敷地内薬局】日薬「グループ減算含め検討を」/中医協

【敷地内薬局】日薬「グループ減算含め検討を」/中医協

【2025.10.24配信】厚生労働省は10月24日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「敷地内薬局」を個別事項として議論した。この中で日本薬剤師会(日薬)副会長の森昌平氏は前回改定で答申書付帯意見に落ち着いた敷地内薬局の“グループ減算”について、「敷地内薬局問題の改善が見えないのであればこのグループ減算も含め、あらゆる措置を引き続き検討していく必要があると考える」と述べた。


ランキング


>>総合人気ランキング