【東京都薬務課】医薬品成分含有の無承認製品を薬局が販売

【東京都薬務課】医薬品成分含有の無承認製品を薬局が販売

【2024.06.26配信】東京都薬務課は6月26日に定例会見を開いた。


 会見の中で薬務課は、医薬品成分を含有する製品の発見について説明した。
 都内薬局で医薬品成分である「タダラフィル」を含有する製品が販売されていた。販売名は「Royal Honey VIP」。タダラフィルは勃起不全などを適用として、国内で医薬品(販売名:シアリス錠)として承認されているもの。常用量は10mgのところ、発見された製品には1包中90mgが検出された。かなりの高用量といえる。
 これまでに健康被害の報告はないが、薬務課では健康被害を受ける可能性が否定できないとして製品を持っている人は直ちに使用を中止するよう呼び掛けている。

 また「ROYAL MINT」の販売名で販売されていた製品からは1粒中、39mgの「タダラフィル」が検出されている。同じ薬局が販売していたもの。

 無承認医薬品の販売・授与等はそれを禁止している薬機法55条の2項に違反する。薬務課は販売していた港区内の薬局に販売中止および自主回収を指示した。

 該当製品にはいずれも邦文表示はなかった。今回の事案では入手ルートの解明まで至っていないが、個人輸入品については消費者個人に対しても注意喚起が行われているところ、薬局が販売していたことには薬局の倫理観も問われるのではないか。同名の製品では過去にも医薬品成分発見の事例があったという。なお、薬局に対する行政処分については都ではなく区の管轄。

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