特定薬剤管理指導加算1の「イ」又は「ロ」は、1回の処方ではいずれかを算定
疑義解釈内容は以下の通り。
【特定薬剤管理指導加算1】
問 16 特定薬剤管理指導加算1について、「イ」又は「ロ」に該当する複数の医薬品がそれぞれ処方されている場合に「イ」及び「ロ」はそれぞれ算定可能か。
(答)特定薬剤管理指導加算1はハイリスク薬に係る処方に対して評価するものであり、1回の処方で「イ」又は「ロ」に該当する複数の医薬品が存在し、それぞれについて必要な指導を行った場合であっても、「イ」又は「ロ」のみ算定すること。
<編集部注>
・特定薬剤管理指導加算1 イ(10点/1回につき)は、「新たに処方された患者に対して必要な指導を行った場合」の加算
・特定薬剤管理指導加算1 ロ(5点/1回につき)は、「用法又は用量の変更、患者の副作用の発現状況等に応じて必要な指導を行った場合」の加算
特定薬剤管理指導加算1の「イ」、患者として継続服用している場合は算定不可
問 17 特定薬剤管理指導加算1の「イ」について、以下の場合には算定できないと考えてよいか。
① 患者としては継続して使用している医薬品ではあるが、当該薬局において初めて患者の処方を受け付けた場合
② 同一成分の異なる銘柄の医薬品に変更された場合
(答)いずれもそのとおり。なお、いずれの場合においても、保険薬剤師が必要と認めて指導を行った場合には、要件をみたせば特定薬剤管理指導加算1の「ロ」が算定可能。
特定薬剤管理指導加算3の「イ」と「ロ」は1回の処方で併算定可
【特定薬剤管理指導加算3】
問 18 特定薬剤管理指導加算3について、1回の処方で「イ」に該当する医薬品と「ロ」に該当する医薬品が同時に処方されている場合に、「イ」及び「ロ」をそれぞれ算定可能か。
(答)特定薬剤管理指導料3の「イ」及び「ロ」は算定できる対象が異なることから、必要事項を満たした説明を行うのであれば算定可能。
<編集部注>
・特定薬剤管理指導料3の「イ」は、「特に医薬品の安全性に関する説明・指導を行った場合(医薬品リスク管理計画に基づく説明資料、緊急安全性情報等の情報に基づく説明・指導)の加算
・特定薬剤管理指導料3の「ロ」は、調剤前に医薬品の選択に係る情報の説明・指導を行った場合(選定療養の対象となる先発医薬品を選択する患者、医薬品の供給状況により調剤する医薬品を変更する必要がある患者への説明・指導)の加算
問 19 特定薬剤管理指導加算3について、1つの医薬品が、「イ」と「ロ」の両方に該当する場合に、「イ」と「ロ」を重複して算定することが可能か。
(答)当該事例が生じることは想定されないが、それぞれの観点で必要な説明をしているのであれば算定可能。
問 20 特定薬剤管理指導加算3の「イ」について、患者向けの医薬品リスク管理計画(以下、RMPという。)に係る資材を用いて指導を行った場合は、指導に使用した患者向けRMP資材を薬剤服用歴等に添付もしくは資材の名称等を記載する必要があるのか。
(答)患者向けRMP資材の薬剤服用歴等への添付及び資材の名称等の記載は不要であるが、指導の要点を薬剤服用歴等に記載すること。
問 21 特定薬剤管理指導加算3の「イ」について、RMPに係る患者向け資材がない医薬品については算定できないのか。また、薬機法の再審査が終了し、RMPの策定・実施が解除された医薬品については算定の対象外になるのか。
(答)いずれの場合も算定不可。RMP提出品目及び資材については、医薬品医療機器総合機構のウェブサイトにて最新の情報を確認した上で指導をすること。
(https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/itemsinformation/rmp/0001.html)
問 22 特定薬剤管理指導加算3の「ロ」の後発医薬品が存在する先発医薬品であって、一般名処方又は銘柄名処方された医薬品について、選定療養の対象となる先発医薬品を選択しようとする患者に対して説明を行った場合には、患者が先発医薬品を希望しているにもかかわらず、説明の結果、後発医薬品を選択して選定療養とならなかった場合も算定可能か。
(答)可能である。