意見書は以下の通り。
■「厚生労働省関係国家戦略特別区域法第二十六条に規定する政令等規制事業に係る省令の特例に関する措置を定める命令の一部を改正する命令案」に対す る意見(案)
○ 「国家戦略特区において取り組む規制・制度改革事項等について」(和5年12月26日国家戦略特別区域諮問会議決定)においては、薬局における調剤業務の一部外部委託を行うことを可能とするため、省令整備を含む所要の措置を令和5年度中を目途に講ずることが決定されたが、調剤業務の一部外部委託の目的や患者や地域医療に与える影響については検討されておらず、その必要性については慎重に検討すべきである。
○「国家戦略特別区域調剤業務一部委託事業」(以下「特区事業」という)の実施に際しては、調剤を受ける患者の安全が脅かされることがあってはならない。保健衛生上の危害の発生及び拡大を防止することに加え、医療の質の低下を招かないこと、地域の医薬品提供体制に悪影響を及ぼさないことが重要である。
○ 特区事業を行う事業者においては、一部委託の医療安全確保と適正実施を担保する実施方策として厚生労働省研究班が作成した「調剤業務における調製 業務の一部外部委託における医療安全確保と適正実施のためガイドライン (暫定版)」(以下「ガイドライン(暫定版)」という)を尊重・守することが必要。
○ガイドライン(暫定版)においては、実施の手順等のみならず、委託を行うに際しての考え方が示されており、
・調剤業務の一部外部委託は、委託薬局の責任のもと、当該薬局の薬剤師が処方箋ごとに検討し、委託が可能であると判断した場合に実施するこ と
・委託薬局及び受託局の開設者は、当該薬局の管理者及び当該薬局に従事するその他の薬剤師に対し、調剤業務の一部外部委託(受託)の実施を強要してはならない。
・委託薬局の薬剤師は、当該処方箋が交付された患者に対し、調剤業務の一部外部委託を実施すること(中略)について丁寧に説明し、同意を得ること。患者自身による選択を尊重し、決して同意を強いてはならない
など、患者の権利や薬局・薬剤師の担うべき業務・責任の観点について、特区事業を行う薬局開設者に対し、改めて周知徹底する必要がある。
○規制当局においては、事業者に対してガイドライン(暫定版)の遊守を徹底し、ガイドライン(暫定版)に反して、いわゆる対物業務の効率化のみを行ない対人業務の向上に努めないことがなされないよう、特区事業の区域計画が認定された都道府県においては、委託業務の実施状況の報告を受けるのみでなく、適切な薬事監視を行うことが必要。
【日本薬剤師会】調剤業務の外部委託の特区事業でパブコメ提出
【2024.02.29配信】日本薬剤師会は2月29日に定例会見を開いた。その中で、現在、パブコメ募集中である調剤業務の外部委託の特区事業に関して意見書を提出することを明かした。
関連する投稿
今年の秋は新潟へ! 「第59回日本薬剤師会学術大会」見どころ紹介
【2026.07.24配信】「第59回日本薬剤師会学術大会」が2026年10月11日(日)~12日(月・祝)の2日間、新潟で開催される(大会運営委員長:新潟県薬剤師会会長荻野構一氏)。本記事では同大会の見どころを紹介する。
【日薬学術大会(新潟)会見】「2040年を目指す薬剤師の起爆剤」に/大会長・荻野構一氏(新潟県薬剤師会会長)
【2026.07.22配信】今年10月に開催を予定している日本薬剤師会学術大会(新潟)の会見が開かれた。
【日本薬剤師会】“骨太”記載の“女性の健康”機能強化「日薬としても取り組む」
【2026.07.22配信】日本薬剤師会は7月22日に都道府県薬剤師会の会長協議会を開催した。この中で先ごろ閣議決定した「骨太方針」の内容について説明。記載された女性の健康に関する機能強化について、日薬としても取り組んでいくとの考えを示した。
【調剤業務の外部委託】すでに2カ所で体制整備に着手/クリエイトSDHD
【2026.07.16配信】クリエイトSDホールディングスは調剤業務の外部委託に関して、すでに2カ所で体制の整備に着手していることを明らかにした。7月16日に開かれた決算説明会で質問に答えたもの。
【2026.06.28配信】日本薬剤師会は6月28日の定時総会で新執行部を決定。総会終了後に新執行部による会見を行った。
最新の投稿
【2026.08.19配信】厚生労働省は8月19日、要指導・一般用医薬品部会を開催。ビラノアNとアレジオン点眼薬を要指導薬に指定する要否について議論し、両剤ともに要指導医薬品に指定する方針とした。
【病院薬剤師会】熊本の医療機関へ累計7名の薬剤師派遣/県と病薬の契約なく厚労省から派遣要請受託
【2026.08.19配信】日本病院薬剤師会は8月19日に開いた定例会見で熊本地震への対応について説明した。
【日本総研レポート】「社会保険料負担軽減の焦点は医療保険制度改革」/成瀬道紀氏
【2026.08.18配信】日本総研は8月12日、経済・政策レポート「社会保険料負担軽減の焦点は医療保険制度改革」を公表した。執筆は成瀬道紀氏。レポートでは骨太の方針に現役世代の社会保険料率引き下げが明記されたこと触れ、医療保険料率をどこまで引き下げられるかが焦点となると指摘。医療費への税投入増加を展望しにくい財政環境だとし、OTC類似薬など患者自己負担の増加の政策がとられているものの大きな財政効果は見込みにくいとし、医療の必要性に応じた給付のメリハリや供給側における効率的な医療サービス提供を促す改革が求められるとしている。
【地域連携薬局】「地域が持つべき体制への協力」/厚労省 前・薬局地域機能推進企画官の大井恒宏氏に聞く
【2026.08.18配信】厚労省は6月30日、認定薬局の新基準に関する省令を公布した。その内容や趣旨について厚労省 医薬局総務課 前・薬局地域機能推進企画官の大井恒宏氏が本紙の取材に応えた。 <有料版「ドラビズ for Pharmacy」7/17・22号より一部抜粋>
【2026.08.15配信】厚生労働省は、令和8年8月千葉豪雨の被害状況について公表した。薬局に関しては、千葉県健康福祉部薬務課より8月14日17時時点での被害状況について報告があり、5薬局に被害、うち2軒は営業不可となっている。