同実証実験は、第一三共ヘルスケアがテラサイクルジャパン合同会社(本社:神奈川県横浜市、アジア太平洋統括責任者:エリック・カワバタ氏)と共に、横浜市の協力の下、2022年10月20日から実施しているもの。
医薬品包装資材として必要不可欠である特性から削減が難しく、今後も高齢化の進展に伴い使用量の増加が見込まれる「おくすりシート(PTPシート)」に関して、使用済みのものを回収・リサイクルする生活者参加型プログラムとなっている。「おくすりシート」がリサイクル資源であることの認知を高めることを目的としている。
プログラム開始後は、生活者をはじめ関連業界や教育機関等から多くの問い合わせがあったといい、取り組みが広く認知されたことから、目標回収量を10万枚としていたところ、実施期間の約半分である半年間で目標の約3倍を達成しました。また、回収拠点についても、30拠点を目標としていたが、40拠点に設置できた。
プログラムは中間結果を受け、目標を上方修正し、新目標として回収量を開始当初の5倍にあたる50万枚、回収拠点数を2倍の60拠点とした。
なお、同プログラムは2023年9月30日(土)まで実施される予定で、購入店舗やメーカーを問わず回収。回収場所は横浜市中区・南区・西区の一部の薬局・ドラッグストア、病院、公共施設等となっている。回収された「おくすりシート」は、シートのプラスチックとアルミニウムを分離後、各々リサイクル処理され、新たなリサイクル製品として再生される。
詳細は下記ホームページで確認できる。
■「おくすりシート リサイクルプログラム」
公式ホームページ https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/okusuri-sheet/
同社では、「生活者の健康で豊かな生活に貢献すると同時に、将来世代の健やかな環境を守ることを宣言し、持続可能な社会の実現に向けた活動を推進しています。本プログラムが先駆けとなり、将来は企業の枠を超えて広く取り組まれる活動へ発展することを目指し、製薬会社として資源循環の促進における使命を果たしてまいります」としている。
関係者のコメントは以下の通り。
◆第一三共ヘルスケア 業務推進部 サステナビリティ推進マネジャー 古市亜美氏 コメント
“早期に目標の約3倍もの「おくすりシート」を回収することができ、とても驚いています。回収拠点ならびに多くの横浜市民の皆様にご協力いただきましたことに感謝申し上げます。また、本プロジェクト開始から約半年間、各所よりお問い合わせをいただいており、皆様の関心の高さがうかがえました。
現在、横浜市中区を中心に南区・西区の一部にも回収拠点を設置しておりますが、今後はより多くの皆様にご参加いただけるよう拠点の拡大を検討し、本プロジェクトが持続可能なものとなるよう引き続き尽力してまいります”
◆テラサイクルジャパン アジア太平洋統括責任者 エリック・カワバタ氏 コメント
“この「おくすりシート」のリサイクルプログラムは、長年実施したいと考えてきたプログラムで、昨年ついに実現しました。開始直後より日本各地から多くのお問い合わせをいただくなど大変大きな反響がありました。半年経った今、多く方のご協力・ご参加のもと予想を超える回収量があり、嬉しい気持ちでいっぱいです。また、認知が広まるにつれ、回収量はものすごい勢いで増え続けています。ご参加いただいている皆様に心より感謝申し上げます。今後も回収拠点の拡大と認知向上に尽力し、「おくすりシート」の循環を目指してまいります”
◆横浜市 資源循環局 政策調整部 3R推進課長 津島邦宏氏 コメント
“おくすりシート リサイクルプログラム」は、市民の皆様にプラスチック問題、とりわけ、プラスチックごみの分別・リサイクルについて、改めて考えていただくきっかけにつながっていると感じております。このたびの目標達成までのスピードと、回収量の多さに驚くとともに、市民の皆様の関心の高さをあらためて感じました。本実証実験の実施エリアとして、横浜をお選びいただいたこと、並びに市民の皆様のご協力に感謝申し上げます。横浜市は、これからも市民・事業者の皆様とともにプラスチック対策を着実に進め、SDGsの達成や脱炭素社会の実現に向け力を尽くしてまいります”

【薬PTPシート回収】実証実験で反響大きく/第一三共HCが中間結果公表/目標の3倍
【2023.05.30配信】第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区、社長:吉田勝彦氏)は5月30日、「おくすりシート リサイクルプログラム」実証実験の中間結果を公表した。「おくすりシート」は医薬品包装資材のPTPシートのこと。結果によると、反響が大きく、実施期間の約半分で目標回収量の約3倍を達成したという。
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