【クオールHD】第一三共エスファを子会社化へ

【クオールHD】第一三共エスファを子会社化へ

【2023.05.16配信】クオールホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は5月16日、同日開催の取締役会において第一三共株式会社(本社:東京都中央区)の連結子会社である第一三共エスファ株式会社(本社:東京都中央区)の全保有株式を取得し、子会社化することを決議し、同日、第一三共と株式譲渡契約を締結したと公表した。なお、第一三共エスファの株式取得のスケジュールについては、第一三共保有株式の51%を2024年4月までに取得し、将来的に100%をクオールHDが取得する予定。


 クオールグループは、中期目標連結売上高3000億円、営業利益250億円の達成に向け、中核事業である保険薬局事業と医療関連事業において事業拡大を図っておいる。第一三共エスファは、オーソライズドジェネリック(AG)製品を強みとして、医薬品市場で業績を拡大している。

 今回の株式取得の背景については、第一三共エスファとクオールグループの情報やノウハウを共有することで付加価値の高い医薬品の開発や、AGを中心とした顧客ニーズに応える製品を生み出すことにより、医療貢献と事業発展につなげることを目的としている。

 クオールグループは今後、両社事業の融合による新たなビジネスの検討を進め、医薬品の開発力や安定供給等の強化を図っていく考え。また、中核事業である保険薬局事業とともに、総合的な医療サービスを提供する企業として発展していく方針を示している。

 異動する子会社の概要は以下の通り。
・名称 第一三共エスファ株式会社
・所在地 東京都中央区日本橋本町三丁目 5 番 1 号
・代表者の役職・氏名 代表取締役社長 新堰 毅氏
・事業内容 医薬品の研究開発・販売
・資本金 450 百万円
・設立年月日 2010 年 4 月 1 日
・大株主及び持株比率 第一三共株式会社(100%)
・クオールHDと当該会社との関係 資本関係 当該事項はない
・人的関係 当該事項はない
・取引関係 医薬情報担当者(MR)派遣業を行っているクオールHD連結子会社アポプラスステーション(APS)を通じて MR を当該会社に派遣している。クオールHD連結子会社メディカルクオールが当該会社の営業資材の制作をしている。クオールHD連結子会社藤永製薬と当該会社はコ・プロモーションをしている。
・直近の財政状態及び経営成績
決算期2023 年 3 月期
純資産18,982 百万円
総資産46,466 百万円
1 株当たり純資産 1,054,567 円 82 銭
売上高 78,769 百万円
営業利益 12,865 百万円
経常利益 12,897 百万円
当期純利益 8,934 百万円
1 株当たり当期純利益 496,334 円 67 銭
1 株当たり配当金 -円
 取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式数の状況は以下の通り。
異動前の所有株式数 0 株(議決権数:0 個、議決権所有割合:0%)
取得株式数 18,000 株
取得価額 25,000 百万円
異動後の所有株式数 18,000 株(議決権数:18,000 個、議決権所有割合:100%)

 異動の日程は以下の通り。
取締役会決議日 2023 年 5 月 16 日
株式譲渡契約締結日 2023 年 5 月 16 日
株式取得実行日(予定) 2023 年 10 月 1 日(第一三共の所有株式の 30%)
2024 年 4 月 1 日(第一三共の所有株式の 21%)
第一三共所有株式の残り(49%)の株式取得実行日については、別途協議にて決定

 2023 年 5 月 11 日に公表した 2024 年 3 月期(2023 年 4 月1日~2024 年 3 月 31 日)の通期連結業績
予想値を下表のとおり修正した。


 なお、配当予想の変更はない。

この記事のライター

関連する投稿


【M&A】クオールHD、8店舗経営の北摂調剤(兵庫県川西市)の株式100%取得

【M&A】クオールHD、8店舗経営の北摂調剤(兵庫県川西市)の株式100%取得

【2022.11.08配信】クオールホールディングスは11月7日、同日付で北摂調剤株式会社の株式を100%取得し、グループ化したと公表した。北摂調剤(代表:長岡 弘氏)は本社が兵庫県川西市で、薬局 8 店舗を運営している。


クオールHD、4月の処方箋枚数は16.9%減

クオールHD、4月の処方箋枚数は16.9%減

【2020.05.29配信】クオールホールディングス株式会社は、マンスリー・レポートを発表した。2020年4月度は、調剤報酬が96.8%、処方箋応需枚数が83.1%となった。処方箋応需枚数については前年同月比16.9%減、調剤報酬は3.2%減となった。 新型コロナウイルスの影響で処方箋応需枚数、調剤報酬ともに減少したものの、長期処方が増えたことや技術料単価の上昇により調剤報酬への影響は軽微となっている。


クオール、奈良県立医科大学と共同研究で新型コロナ不活化研究を発表

クオール、奈良県立医科大学と共同研究で新型コロナ不活化研究を発表

【2020.05.25配信】クオール株式会社は、、公立大学法人奈良県立医科大学と一般社団法人MBTコンソーシアムとの共同研究において、オゾンガス曝露によって新型コロナウイルスが不活化されることが世界で初めて実証されたことを発表した。


クオール、業界初の自動薬剤ピッキング装置を導入

クオール、業界初の自動薬剤ピッキング装置を導入

【2020.05.01リリース配信】クオール株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:荒木 勲、以下クオール)は、株式会社 湯山製作所(本社:大阪府豊中市、代表取締役:湯山 裕之)より 2020 年 8 月に発売予定の医薬品の入庫払い出しを自動化する調剤機器「ドラッグステーション」を業界に先駆けて、クオール薬局恵比寿店(東京都目黒区)に導入した。


最新の投稿


【販売中止】「フルナーゼ点鼻液」/グラクソ・スミスクライン

【販売中止】「フルナーゼ点鼻液」/グラクソ・スミスクライン

【2025.06.16配信】グラクソ・スミスクラインは6月16日、同社が販売する「フルナーゼ点鼻液」について、年内を目途に販売を中止することを公表した。


【大木ヘルスケアHD】“推し活”キーに医薬品需要に気付き/目薬や喉ケア/秋冬商品提案で

【大木ヘルスケアHD】“推し活”キーに医薬品需要に気付き/目薬や喉ケア/秋冬商品提案で

【2025.06.15配信】ヘルスケア卸大手の大木ヘルスケアホールディングスは6月11日に、事業部説明会を開催した。来る6月17日(火)~6月18日(水)にTRC 東京流通センターで開く「2025OHKI秋冬用カテゴリー提案商談会2025 年 OHKI 秋冬用カテゴリー提案商談会」の事前説明会の位置付け。OTC医薬品に関しては、“推し活”市場の拡大を背景に、“推し活”をきっかけに需要に気付きを与える提案を実施することを説明した。


【骨太方針_閣議決定】「高齢化の伸び」に経済・物価動向の増加分を加算

【骨太方針_閣議決定】「高齢化の伸び」に経済・物価動向の増加分を加算

【2025.06.13配信】政府は6月13日、「経済財政運営と改革の基本方針 2025」、いわゆる骨太方針を閣議決定した。医療・介護に関連しては、「高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する」と記載した。これまでは、社会保障関係費の伸びを高齢化の範囲内に抑える方針がとられてきた。薬剤師で参議院議員の神谷政幸氏はXで「税収増を踏まえた経営の安定化や確実な賃上げに繋がる対応がついに反映」と投稿。医療介護業界の声が届いたとの考えを示唆した。


【奈良県薬剤師会】「健康ハートの日 2025」に協賛/気になる“nara”測ろう血圧ポスター作成

【奈良県薬剤師会】「健康ハートの日 2025」に協賛/気になる“nara”測ろう血圧ポスター作成

【2025.06.12配信】奈良県薬剤師会(後岡伸爾会長)は、「健康ハートの日 2025」に協賛する。


【マイナ保険証】活用で「多重受診・過剰処方」発見効果/日本保険薬局協会調査

【マイナ保険証】活用で「多重受診・過剰処方」発見効果/日本保険薬局協会調査

【2025.06.12配信】日本保険薬局協会は6月12日に定例会見を開き、「保険薬局における医療DX活用と業務貢献等の実態調査」の結果を説明した。「多重受診・過剰処方」の発見など効果がみられた。