DMATやコウジカビ、帯状疱疹ワクチン、薬の供給不足への対応など時事問題
【以下、株式会社 Medisere(メディセレ)社長 児島 惠美子氏寄稿】
110回薬剤師国家試験が2月22日(土)、23日(日)に実施されました。受験なさった皆さんは本当にお疲れ様でした。
メディセレの自己採点システムから、受験生のデータを分析しますと、平均点が109回から0.7点下がって、233.8点でした(345点満点)。受験生にとっては今年も難しく感じたと思います。
DMATやコウジカビ、帯状疱疹ワクチン、薬の供給不足への対応、妊婦の出題が増えるなど、時事問題が見られました。
また必須問題(1日目午前)の難易度は例年並みに戻り、109回のように必須の足切りで不合格となる子は減ると思います。理論問題(1日目午後)は例年難しいのですが、今年も難しく、科目別でいくと物理・化学・生物は難易度を増し、衛生も過去イチ難しくなり、学生は驚いた事だと思います。実践(2日目)の難易度は数字の上では例年通りであるとはいえ、内容は「考えさせる工夫」が凝らされており、過去問題を覚えていれば解けるレベルではなく、過去問題を理解し、自分のものにして、応用が利くところまで持っていかなければいけなかったので、単なる暗記では通用しなくなってきています。様々な言い方からもわかるような応用力を付けることが課題となります。
合格ライン、60%正答率数で予想すると106回での232問だった213点までは上がるか
気になる合格ラインですが、109回は210点でした。今回、速報平均点は0.7点下がっているとはいえ、必須の足切りで不合格になる人が減少することを考えると、210点より合格ラインが下がることはないと思います。だからといって220点以上にまで上がることもないのではないかと予想します。
また、正答率60%以上の問題の数が239問あり、109回の225問からすると14問も増えています。それでも平均点は同じぐらいと考えると、医療の進歩により出題範囲が広がる一方であることから、得意分野の広がりと、学生さんの成績の広がりもあり、平均点のわりに60%正答率数が広がったのだと思います。となると、60%正答率数で合格ラインを予想すると、106回が232問で合格ラインが213点でしたので、ここらぐらいまではあがると思います。
国家試験は知識の試験ですが、肉体的にも精神的にも大変な試験でしたので、頑張った薬学生が身近にいたら、ねぎらってあげてください。
そして、薬剤師も実習での出題も増えてきますので、国家試験問題を見て頂いて、ともに知識を広げていけたらと思います。
■メディセレ社情報
・HP
https://www.medisere.co.jp/
・110回薬剤師国家試験総評
https://www.youtube.com/watch?v=lCSMkNiQ0zc&authuser=0
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