【109回薬剤師国試】平均点19.1点も下がったか/薬剤師国試対策校運営のメディセレ社長児島惠美子氏寄稿

【109回薬剤師国試】平均点19.1点も下がったか/薬剤師国試対策校運営のメディセレ社長児島惠美子氏寄稿

【2024.02.21配信】令和6年2月17日(土曜日)及び 同月18日(日曜日)に行われた第109回薬剤師国家試験。薬剤師国試対策校を運営するメディセレ社長の児島惠美子氏に、同校の自己採点システムを基にした受験生のデータ分析を寄稿していただいた。


 2月17日(土)、18日(日)に終了した109回薬剤師国家試験を受験なさった皆様は本当にお疲れさまでした。

 メディセレの自己採点システムから、受験生のデータを分析しますと、平均点が108回からなんと19.1点も下がり、234.5点でした(345点満点)。ゆえに受験生にとっては難しく感じた事だと思います。

出題の仕方を変えようという工夫も見られた

 今年は図やグラフが増えました。必須では前回4問でしたが、今回は9問も出題されましたので、解きにくさを感じたと思います。

 出題の仕方を変えようという工夫も見られました。
 一例として、疾患に対して治療薬を問う問題が通常でしたが、問題文に先に薬剤名が記載され、この薬剤が用いられる疾患を問う問題が出題され、過去問の知識を生かす対応力が求められました。

 薬理では初出題の薬物名が散見されました。まだ出題されるのは早いかな?と思ったものまで出題されていました。

 2日目の実践では前回約60%が「1つ選べ」でしたが、今回はそれが30%にも減りました。

 そしてなにより、リード文(問題文)がとにかく長い。読み取り力が必要でしたので、とても難しく感じたと思います。

 難易度としては108回よりは難。107回よりちょい難という感じです。

 次に気になる合格ラインですが、数年聞かなかった「足きりにかかった」という子が今回は出てきました。108回が235点で、107回が217点でしたので、107回付近まで下がると思います。

 総評動画と総評ブログのURLを記載しますので、ご興味のある方は見てください。

■総評動画
https://www.youtube.com/watch?v=_Kk0mNTnjgE&authuser=1

■総評ブログ
https://ameblo.jp/kojima-emiko/entry-12841252420.html

この記事のライター

関連するキーワード


薬剤師国家試験

関連する投稿


【厚労省_薬剤師試験制度改善検討部会】“予備校”の視線/メディセレ寄稿

【厚労省_薬剤師試験制度改善検討部会】“予備校”の視線/メディセレ寄稿

【2025.09.24配信】厚労省は「薬剤師試験制度改善検討部会」の検討を進めている。モデル・コア・カリキュラム改訂への対応を主軸に、広範な制度改正について議論されるようだ。試験問題に関わる機微な情報を扱うだけに今後はしばらく非公開での議論が進む見通しだが、3月開催の部会は公開、すでに議事録も公開されている。3月の部会の内容や直近の薬学教育に関する学会での議論などを、国試対策予備校関係者はどう受け止めているのか。本部・大阪の「メディセレ」代表の児島惠美子氏に寄稿いただいた。(編集部)※以下、寄稿文


【第110回薬剤師国家試験】合格ラインは210〜220点以上か/メディセレ社寄稿

【第110回薬剤師国家試験】合格ラインは210〜220点以上か/メディセレ社寄稿

【2025.02.28配信】第110回薬剤師国家試験が2025年年2月22日・23日に実施された。本紙では薬学教育支援等を行っているメディセレ社に、今回の試験内容等の分析について寄稿いただいた。


【最新2023年度版 薬学部_国試ストレート合格率】私立大ランキング/トップ5は明治薬科大学、慶應義塾大学、北里大学、星薬科大学、東邦大学

【最新2023年度版 薬学部_国試ストレート合格率】私立大ランキング/トップ5は明治薬科大学、慶應義塾大学、北里大学、星薬科大学、東邦大学

【2023.10.15配信】文部科学省はさきごろ、薬学部における修学状況等 2023 年度調査結果を公表した。 https://www.mext.go.jp/content/202309011-mxt_igaku-100000059_01.pdf


【薬剤師国家試験の試験日決定】令和6年2月17日(土)および18日(日)/第109回薬剤師国家試験

【薬剤師国家試験の試験日決定】令和6年2月17日(土)および18日(日)/第109回薬剤師国家試験

【2023.08.31配信】厚生労働省は8月31日、第109回薬剤師国家試験について官報告示した。試験日は令和6年2月17日(土)および18日(日)。


【第108回薬剤師国試】 「正答率60%以上の問題」、前回228問から今回は264問に増加/メディセレ寄稿

【第108回薬剤師国試】 「正答率60%以上の問題」、前回228問から今回は264問に増加/メディセレ寄稿

【2023.02.27配信】厚生労働省は2月18日・19日、「第108回薬剤師国家試験」を実施した。本紙ではメディセレ社から、第108回国試の分析をいただいた。同社では、「正答率60%以上の問題」については、前回228問から今回は264問に増加していたと分析している。以下、株式会社Medisere(メディセレ)代表の児島惠美子氏による寄稿。


最新の投稿


【東京都・厚労省】11月24日に「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動東京大会」

【東京都・厚労省】11月24日に「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動東京大会」

【2025.10.29配信】東京都薬務課は10月29日に定例会見を開き、令和7年11月24日(月曜日・祝日)13時30分から15時45分まで、令和7年度「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動東京大会」を開催することを説明した。今年は2年に一度の厚労省との共催年で、広い層に関心を持ってもらうため、多彩なタレントを招聘している。


【東京都薬務課】試買で指定薬物検出/前年9品目増の11物品から

【東京都薬務課】試買で指定薬物検出/前年9品目増の11物品から

【2025.10.29配信】東京都薬務課は10月29日、定例会見を開き、試買検査によって11物品から危険ドラッグを検出したことを説明した。9月29日に公表済み。前回公表の昨年11月の検査結果では2物品からの検出であり、薬務課では「11物品からの検出は多く驚いている」としている。今回の結果を受け、今後の試買を適切に行っていく方針。


【敷地内薬局】日医委員、診療所除外規定「削除も含めて検討すべき」/中医協

【敷地内薬局】日医委員、診療所除外規定「削除も含めて検討すべき」/中医協

【2025.10.24配信】厚生労働省は10月24日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「敷地内薬局」を個別事項として議論した。敷地内薬局を巡っては、令和2年度診療報酬改定において従来から存在する医療モールへの配慮として、「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」で除外規定が設けられていた。しかし昨今、特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に、別途診療所を誘致することで、ただし書きにより、特別調剤基本料Aの対象となることを回避する薬局事例などが問題になっていた。この問題に関連し、日本医師会委員は「ただし書きの削除も含めて検討すべき」と述べた。


【敷地内薬局】日薬「グループ減算含め検討を」/中医協

【敷地内薬局】日薬「グループ減算含め検討を」/中医協

【2025.10.24配信】厚生労働省は10月24日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「敷地内薬局」を個別事項として議論した。この中で日本薬剤師会(日薬)副会長の森昌平氏は前回改定で答申書付帯意見に落ち着いた敷地内薬局の“グループ減算”について、「敷地内薬局問題の改善が見えないのであればこのグループ減算も含め、あらゆる措置を引き続き検討していく必要があると考える」と述べた。


【日本保険薬局協会】“48薬効”、一定販売実績は3カテゴリーのみ/調査公表

【日本保険薬局協会】“48薬効”、一定販売実績は3カテゴリーのみ/調査公表

【2025.10.23配信】日本保険薬局協会は10月23日、定例会見を開き、「一般用医薬品等の取扱いに係る調査報告書」を公表した。それによると、地域支援体制加算の届出薬局等に求められる「基本的な48薬効群」に関して、1カ月間で販売実績があった割合が30%を超えたのはわずか3カテゴリーに留まったとした。協会では「一律的な備蓄」から、「地域医療のニーズや、薬剤師の専門的な知見に基づき推奨する品目を備蓄する」という、柔軟な仕組みを求めたい考え。


ランキング


>>総合人気ランキング