【後発医薬品】薬局での流通状況調査、半年前から「悪化」+7.1ポイント/日本保険薬局協会調査

【後発医薬品】薬局での流通状況調査、半年前から「悪化」+7.1ポイント/日本保険薬局協会調査

【2023.03.09配信】日本保険薬局協会は3月9日、定例会見を開き、後発医薬品流通に関する会員調査結果を公表した。それによると、後発医薬品の流通状況は半年前の2022年7月時点と比較して「悪化している」「やや悪化している」と回答した割合が+7.1ポイントとなり、悪化している状況がうかがえた。協会では「改善の先行きが見えない中で会員である薬局の苦労が伺える結果となった」としている。


在庫品目数平均は1年で14%減少

 調査は協会の「医薬品流通・OTC検討委員会」が実施。
 会員薬局の管理薬剤師を対象に、オンラインWEB調査、1薬局1回答としたもの。
 回答期間は2023年1月23日(月)~2月20日(月)。
 回答数は3838薬局(回答率20.9%)。

 後発医薬品の在庫品目数(平均)では、21年8月から減少傾向に転じており、21年8月の651品目から、23年2月では561品目まで減少した。

 後発医薬品の流通状況では、半年前の2022年7月時点では状況が「悪化している」「やや悪化している」と回答した割合が55.1%だったのに対し、23年2月では62.2%とな り、前回調査時と比べて「悪化」の回答が7.1ポイント増加した結果であった。

 「後発医薬品調剤割合を維持するための負担」では、「やや負担」「負担」「大きな負担」で94.8%で、「負担でない」は5.2%にとどまった。「負担でない」は前回調査で3.9%であり、わずかだが、負担感では軽減がみられる。

 メーカーからの情報開示状況については、すべての項目において情報開示が十分ではないという回答が半数以上であった。例えば「製品の流通状況(出荷量、出荷停止など)の情報」でも、十分ではないとの回答は55.8%と半数以上となった。
 

この記事のライター

関連する投稿


【厚労省】後発薬の「ロードマップ」策定・公表

【厚労省】後発薬の「ロードマップ」策定・公表

【2024.09.30配信】厚生労働省は9月30日、「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」及び「バイオ後続品の使用促進のための取組方針」を策定・公表した。


【マイナ保険証】利用率高い薬局ほどメリット実感/日本保険薬局協会調査

【マイナ保険証】利用率高い薬局ほどメリット実感/日本保険薬局協会調査

【2024.08.08配信】日本保険薬局協会(NPhA)は8月8日に定例会見を開いた。「マイナ保険証利活用に係る取り組み」の調査を実施し、結果を説明した。


【日本保険薬局協会】会員薬局数が2万軒の大台超える

【日本保険薬局協会】会員薬局数が2万軒の大台超える

【2024.08.08配信】日本保険薬局協会(NPhA)は8月8日に定例会見を開き、組織状況について報告した。


【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【2024.07.19配信】日本保険薬局協会は7月19日に開かれた厚労省「第7回 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で意見書を提出した。「健康サポート薬局、地域連携薬局、地域支援体制加算届出薬局が描く薬局像は、小異こそあれ、分立させるほどの違いはない」とした。


【医薬品の安定供給へ】後発薬業界ができること/東和薬品が講演

【医薬品の安定供給へ】後発薬業界ができること/東和薬品が講演

【2024.05.28配信】5月25日に名古屋で開かれた「日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会 学術大会」で、東和薬品執行役員の田中俊幸氏が「ジェネリック医薬品産業のあるべき姿の構築に向けて」と題して講演した。


最新の投稿


【日病薬】阪大病院のシステム起因の調剤過誤事案、「通知発出も含め対応検討」

【日病薬】阪大病院のシステム起因の調剤過誤事案、「通知発出も含め対応検討」

【2024.10.02配信】日本病院薬剤師会は10月2日、定例会見を開いた。その中で記者から大阪大学医学部附属病院で起きた薬剤部門システムのプログラム不具合による注射抗がん薬の過量投与の発生への対応について質問が出ると、今後、会員向けに対応を支援する目的の通知発出も検討しているとした。


【薬剤師確保】医療計画への「数値目標」の記載が約半数の25都道府県/日病薬調査

【薬剤師確保】医療計画への「数値目標」の記載が約半数の25都道府県/日病薬調査

【2024.10.02配信】日本病院薬剤師会は10月2日に定例会見を開き、この中で医療計画への薬剤師確保の記載などに関する調査の結果を報告した。


【日本薬剤師会】緊急避妊薬の調査事業<令和6年度>を説明

【日本薬剤師会】緊急避妊薬の調査事業<令和6年度>を説明

【2024.10.01配信】日本薬剤師会(日薬)は10月1日に定例会見を開いた。この中で令和6年度の緊急避妊薬調査事業について説明した。


【厚労省】後発薬の「ロードマップ」策定・公表

【厚労省】後発薬の「ロードマップ」策定・公表

【2024.09.30配信】厚生労働省は9月30日、「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」及び「バイオ後続品の使用促進のための取組方針」を策定・公表した。


【厚労省】市町村ごとの薬局の時間外・在宅の対応状況を公表

【厚労省】市町村ごとの薬局の時間外・在宅の対応状況を公表

【2024.09.30配信】厚生労働省は9月30日、「地域における薬局機能に係る体制について」とするサイトを同省HPで公開。地域における外来・在宅対応、時間外対応(夜間・休日)等の薬局機能に係る体制に関する情報を公表した。


ランキング


>>総合人気ランキング