【第8次医療計画検討会】「薬剤師の確保」記載/意見のとりまとめ(たたき台)

【第8次医療計画検討会】「薬剤師の確保」記載/意見のとりまとめ(たたき台)

【2022.11.24配信】厚生労働省は11月24日、「第19回 第8次医療計画等に関する検討会」を開き、意見のとりまとめ(たたき台)を示した。その中で「薬剤師の確保」について記載した。「地域の実情に応じた薬剤師の確保策を講じること」とし、手法としては地域医療介護総合確保基金(修学資金貸与、病院への薬剤師派遣)の積極的な活用などを明記した。病院薬剤師と薬局薬剤師それぞれの役割を明確にし、薬剤師の就労状況の把握も行うこととした。


 意見のとりまとめ(たたき台)のうち、薬剤師の確保に関する記載は以下の通り。

■薬剤師の確保について
 薬剤師の資質向上の観点に加え、薬剤師確保の観点から、病院薬剤師及び薬局薬剤師それぞれの役割を明確にし、薬剤師の就労状況の把握及び地域の実情に応じた薬剤師の確保策を講じること、地域医療介護総合確保基金(修学資金貸与、病院への薬剤師派遣)の積極的な活用、都道府県の薬務主管課と医療政策主管課が連携して取り組むこと等が必要である。
 また、取組の実施に当たっては、都道府県、都道府県薬剤師会・病院薬剤師会、関係団体等が連携する。

 検討会に参加している日本薬剤師会・常務理事の荻野構一氏は、薬剤師の確保について記載されたことに謝意を示した上で、「取組の実施に当たっては」の記載については、確保策を実行に移す段階だけでなく、検討段階から例えば日本病院薬剤師会などが加わることが重要との考えを示した。
 これに対し、事務局は「取り組みの検討実施に当たっては、との修文があり得るのではないか」と変更する意向を示した。

この記事のライター

関連するキーワード


第8次医療計画

関連する投稿


【病院薬剤師の確保】47都道府県病薬で、地方行政との協議の場「なし」は4地域のみ

【病院薬剤師の確保】47都道府県病薬で、地方行政との協議の場「なし」は4地域のみ

【2023.10.21配信】日本病院薬剤師会(日病薬)は10月21日に「令和5年度地方連絡協議会」を開催し、病院薬剤師の確保へ向けた都道府県との協議の場設定の状況などについて報告した。


【第8次医療計画検討会】麻薬調剤実施薬局数や小児訪問薬剤管理指導実施薬局数を指標に追加

【第8次医療計画検討会】麻薬調剤実施薬局数や小児訪問薬剤管理指導実施薬局数を指標に追加

【2022.11.24配信】厚生労働省は11月24日、「第19回 第8次医療計画等に関する検討会」を開き、「在宅医療の体制構築に係る指針の見直しに向けた意見のとりまとめ」を提示した。訪問薬剤管理指導については、「麻薬(持続注射療法を含む)の調剤及び訪問薬剤管理指導を実施している薬局数」や「無菌製剤(TPN輸液を含む)の調剤及び訪問薬剤管理指導を実施している薬局数」などのターミナルケアに関わる指標のほか、「小児の訪問薬剤管理指導を実施している薬局数」「24 時間対応可能な薬局数」などを指標例に追加すると記載した。


【神谷まさゆき議員】国会初質問・全文

【神谷まさゆき議員】国会初質問・全文

【2022.11.10配信】日本薬剤師連盟の組織内候補として当選した参議院議員の神谷政幸氏は、10月27日に参議院厚生労働委員会で質疑に立った。質疑全文をお届けする。


【厚労省 在宅WG】ターミナルケアや小児在宅に関わる薬局数を指標に

【厚労省 在宅WG】ターミナルケアや小児在宅に関わる薬局数を指標に

【2022.10.31配信】厚生労働省は10月31日、次期、第8次医療計画に関わる在宅医療体制を議論する「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」を開催し、とりまとめ案を提示した。ターミナルケアへの関わりを示すともいえる麻薬や無菌製剤を実施している薬局数や小児在宅に関わっている薬局数などを指標として追加する。地域連携薬局の指標化は見送る。案は大きな異論なく了承された。座長預かりで微修正を加えたのちに親会である「第8次医療計画等に関する検討会」に報告される。


最新の投稿


【日本薬剤師会】「薬価乖離率5.2%でもまだこれまでの中間年改定続けるのか」/岩月会長

【日本薬剤師会】「薬価乖離率5.2%でもまだこれまでの中間年改定続けるのか」/岩月会長

【2024.12.04配信】日本薬剤師会は12月4日、定例会見を開いた。この中で、同日、薬価乖離率の速報値が公表されたことについて記者から質問が出た。


【厚労省】薬価調査の速報値公表/乖離率5.2%/前回6.0%から0.8ポイント圧縮

【厚労省】薬価調査の速報値公表/乖離率5.2%/前回6.0%から0.8ポイント圧縮

【2024.12.04配信】厚生労働省は12月4日、薬価調査の速報値を公表した。


【医薬品供給状況】不足カテゴリートップは抗生剤/株式会社イヤクル調査

【医薬品供給状況】不足カテゴリートップは抗生剤/株式会社イヤクル調査

【2024.12.03配信】株式会社イヤクル(本社:北海道、代表取締役:佐孝尚氏)は、薬剤師を対象に「医薬品供給不足に関するアンケート調査」を実施。その結果、出荷調整品のカテゴリーでは抗生剤がトップだった。


【八戸薬剤師会】緊急避妊薬の供給体制HPをバージョンアップ/医療機関リストも整備

【八戸薬剤師会】緊急避妊薬の供給体制HPをバージョンアップ/医療機関リストも整備

【2024.12.02配信】八戸薬剤師会(青森県、阿達昌亮会長)は12月2日までに同会HP上の緊急避妊薬の供給体制サイトをバージョンアップした。産婦人科医会の了解を得て、受診できる医療機関リストも整備した。


【財政審_建議】薬価改定「原則全ての医薬品対象」/除外するなら「安定供給確保」や「真に革新的な」医薬品

【財政審_建議】薬価改定「原則全ての医薬品対象」/除外するなら「安定供給確保」や「真に革新的な」医薬品

【2024.11.29配信】財務省の財政制度等審議会は11月29日、「令和7年度予算の編成等に関する建議」を公表した。