現在、練馬区薬剤師会の会員数は309人、会員薬局は203軒。コロナ感染拡大下の課題としては、令和3年7月下旬以降、1日200人にも達する新規感染者が出た第5波で、保健所への連絡に時間を要する事態が発生し、区民の不安が増大していたという。
そこで区と医師会、薬剤師会で協議を重ねた。薬剤師会としては、実際に自宅療養患者への支援を行っている薬剤師からの意見を収集。それを区や医師会に共有するようにした。薬剤師会会員向けの説明会も開催。これには会員180人以上が参加したという。説明会では区内の支援状況の変化なども共有した。
協議から出てきた施策が、自宅療養者をいち早く医療につなげる体制づくりであり、医師が早期介入し、電話診療や往診ののち、処方。そして、処方がある人には医師のほか、薬剤師による健康観察を併せて行い、健康観察の“目”を増やすこととした。これにより症状悪化を未然に防いだり、症状悪化の場合は区が設けた酸素・医療提供ステーションに円滑につなげるよう努めた。これを令和3年9月17日から開始した。
結果として、令和3年9月には1222人の区内感染者に7薬局で対応していたが、例えば令和4年8月には3万4000人の感染者に96軒の薬局で対応。より多くの薬局で支えることにつながった。薬局による医薬品の届けと電話健康観察は合わせて同14件だったものが、同3888件となった。薬剤師による併用薬など患者情報の把握や、医師へ症状変化のフィードバックができたとする。
練馬区薬剤師会では、こうした事業が実施できた背景として、医師会との連携体制を築けたことを挙げるほか、「急にできたわけではなく、代々の薬剤師会会員が地域で地道な活動を続けてきた結果だ」と強調している。
【練馬区薬剤師会】区からコロナ自宅療養者支援事業を受託 /薬剤師が電話で健康観察
【2022.11.22配信】コロナ感染拡大下で、薬局・薬剤師が果たした役割は医薬品の提供だけではなかった。中でも自宅療養者に対して健康観察を行った薬剤師会が、練馬区薬剤師会だ。薬局・薬剤師はコロナに限らず、必要に応じて服薬後のフォローを行っており、医療や保健所業務が逼迫した際に、薬局・薬剤師が健康観察を行うことは理にかなっているといえるだろう。「かかりつけの薬剤師から健康を見守ってもらえていると感じられ、とても安心感を得られた」と、不安の中で過ごす区民から感謝の声が多く聞かれたという。かかりつけ薬局であれば、併用薬を把握している利点もある。薬剤師から医師へのフィードバックもしたほか、体調変化時には区の医療体制へつなげている。
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