日本薬剤師連盟の組織内統一候補としての参議院議員は長い間、藤井もとゆき氏の1人体制だった。
それが3年前の本田あきこ氏の当選によって、“2人体制”を実現した。今回の選挙では藤井もとゆき氏の後継としての神谷まさゆき氏が当選を果たし、“2人体制”を堅持した。
“2人体制”を堅持したことについて、山本会長は、「2人になったから何が変わったのかということは言いづらいし、見えにくい。ただ、神谷先生が当選しなかったら、ただちに状況が極めて厳しくなることは間違いがなかったこと。神谷先生の当選によって、明日すぐに何かが変わることは見えなくても、じわじわと変わっていくのは間違いないと感じている」と話した。
この3年間の“2人体制”を振り返り、調剤報酬改定や薬機法改正にも影響があったとの見方を示した。
例えば調剤報酬改定では低減を厳しく求められていた調剤料の再構築などが行われたことなどを例に挙げ、「すっと動いた」とし、組織の代表として国会議員がいることの意味を強調した。導入されたリフィル処方箋についても「40年前からの願いだった」と話し、政策実現をもたらしたことを指摘した。
「1つではなく、“2つの声”が反映されたと思う。戦術的に考えると大きな力である」と話した。
支援に尽力した製薬業界、流通業界に対しても、「薬価の問題を含めて2つの声を挙げられるのは大変大きな変化。変わるために2人がいるということだと思っている」と述べた。
神谷氏、本田氏が若いことで、若さゆえの推進力もある一方、経験不足も懸念されることについては、「歳をとっていることではなく、考えられることが重要だと思っている」と指摘。藤井氏は厚労省出身であるのに比較すると、神谷氏や本田氏は「法律に落とし込む経験の違いは大きいが、現場を知っているという意味では100倍知っている」とし、「実体験を持った人が政策を話せる。そこに理屈をつくるのはわれわれ(組織)の仕事でもある。(若さの課題は)クリアできると考えている」と話した。

【神谷まさゆき氏当選会見】“2人体制堅持”、「明日すぐにでなくても薬剤師に大きな変化もたらす」山本会長
【2022.07.11配信】日本薬剤師連盟は7月11日、組織内統一候補である神谷まさゆき氏の当選を受けて会見を開いた。神谷氏の当選によって、3年前に当選していた本田あきこ氏との参議院議員組織内候補の“2人体制”が堅持されることになった。このことについて山本信夫会長は、「明日すぐにではなくても薬剤師にとって大きな変化をもたらすこと」と指摘した。
関連する投稿
【本田あきこ参議院議員】四谷で事務所開き/“投票戦略”で難局打破目指す
【2025.06.04配信】自民党・参議院議員で、夏の参議院選挙(全国比例)に出馬を予定している本田あきこ氏の事務所開きが6月4日、東京・四谷で開かれた。
【オンラインイベント】薬剤師のミライを考える/日本薬剤師連盟が開催へ
【2025.02.10配信】日本薬剤師連盟は3月4日に、「薬剤師のミライを考える~1000 人大会議!」と題したオンラインイベントを開催する。薬剤師・薬学生が主な対象で参加費は無料。参議院議員の本田顕子氏とも意見を交わす機会としている。
【2024.12.10配信】参議院厚生労働委員会は12月10日、理事に神谷政幸議員を選任した。神谷議員は日本薬剤師連盟の統一候補。(2024年12月10日時点参議院厚生労働委員会委員名簿を掲載)
【2024.12.09配信】本田顕子議員は12月4日の参議院本会議代表質問に立った。本田議員は、経済対策に関する基本姿勢のほか、公定価格の下で働く人の賃上げの実現、薬価の中間年改定の見合わせ、医薬品の安定供給機能の確保、創薬のための支援体制の強化、経済安全保障としての原薬サプライチェーンの戦略策定、OTC薬の過量服用対策、医療DXと薬局DXの連携推進、女性活躍、防災・減災・国土強靱化を担う地場の建設業者の振興、地球温暖化と感染症対策、将来のパンデミックへの対応、理系人材の育成ーーなどについて質問した。
【神谷政幸議員】参議員厚生労働委員会で質疑/健康食品問題で薬局薬剤師の相談機能を紹介
【2024.04.05配信】神谷政幸議員は4月4日、参議院厚生労働委員会で質問に立った。紅麹を含む健康食品問題のほか、などの質問を行った。
最新の投稿
【厚労省】次期調剤報酬改定へ「現在の薬局の立地に至った経緯」調査
【2025.07.10配信】厚生労働省は7月9日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、「令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和7年度調査)の調査票案」を提示した。次期調剤報酬改定議論の基礎資料となるもの。
【奈良県議会】薬価制度の抜本的改正を求める意見書を採決/奈良県薬が働きかけ
【2025.07.02配信】奈良県議会は7月2日、奈良県議会本会議において「薬価制度の抜本的改正を求める意見書」を会派全会一致で採決した。
【2025.07.01配信】厚生労働省は7月1日、第7回「医療DX令和ビジョン2030」を開催し、電子処方箋普及の新目標を公表した。
【2025.06.29配信】日本薬剤師会は6月28・29日に第106回定時総会を開き、その中で岩月進氏が会長演述を行った。
【2025.06.26配信】株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋氏)の連結子会社である医療AIカンパニー、株式会社MG-DX(本社:東京都渋谷区、代表取締役:堂前紀郎、以下「当社」)は、薬局特化型の接客AIエージェント「薬急便 遠隔接客AIアシスタント」において、OTC医薬品の遠隔販売に特化した新たなシナリオを構築したと公表した。