【中医協総会】健保連「九州での卸談合の疑い、薬価制度の根幹に影響する極めて深刻な問題」

【中医協総会】健保連「九州での卸談合の疑い、薬価制度の根幹に影響する極めて深刻な問題」

【2021.11.10配信】11月10日に開かれた中央社会保険医療協議会総会で、健康保険組合連合会(健保連)理事の松本真人氏は九州での卸談合の疑いに触れ、「薬価制度の根幹に影響する極めて深刻な問題」として、業界団体に説明責任を果たすことを求めた。


 九州での卸の談合の疑いに関しては、独立行政法人国立病院機構の入札において談合の疑いがあるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反容疑で立ち入り検査を始めている。対象となった卸6社は、アステム、アトル、翔薬、九州東邦、富田薬品、アルフレッサの九州の拠点。対象企業の中には立ち入り検査を認め、「この度の事態を厳粛かつ真摯に受け止め、公正取引委員会の検査に全面的に協力してまいります」といった姿勢を示すリリースを出している企業もある。

 11月10日の中医協総会では、終了間際に健康保険組合連合会(健保連)理事の松本真人氏が発言を求め、九州での卸談合の疑いについて触れた。

 「対象となった企業の中には一昨年の談合もあり、大手の企業もある。今回は疑いという段階だが、薬価制度の根幹に影響する極めて深刻な問題である」と述べた。

 その上で、「厚生労働省においては事実関係を正確に把握し、中医協でも報告いただきたい。次期薬価改定を議論する上で、流通は重要なテーマであることは周知の事実。業界団体としても適切な対応と説明責任を果たしていただきたい」とした。

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