【日本薬剤師会】令和4年度調剤報酬改定の論点を提示/フォロー評価の対象拡大提案か

【日本薬剤師会】令和4年度調剤報酬改定の論点を提示/フォロー評価の対象拡大提案か

【2021.07.06配信】日本薬剤師会は7月6日に都道府県会長協議会を開き、令和4年度調剤報酬改定の論点を提示した。「一元的継続的管理・指導を包括的に評価」などを挙げ、服薬フォロー評価の対象を拡大するほか、服薬指導評価などと合わせて包括的な評価を求める可能性を示唆した。


認知症など通常よりも有益性の高いフォロー評価を

 「令和4年度 調剤報酬改定の考え方(案)」を提示した。
 柱は「基本方針」と「改定の視点」の2つに分けている。

 まず、「基本方針」として、以下を示した。
1「with コロナ」の中での医薬品提供体制の確保
2地域包括ケアシステムの中での質の高い医療体制の構築
3かかりつけ薬剤師·薬局の機能強化·推進
4チーム医療の推進、医療従事者の負担軽減
5デジタル化時代への対応
6医療費の適正化による国民皆保険の維持堅持

 上記の方針の下、以下の「改定の視点」を挙げた。
1かかりつけ薬剤師·薬局の評価
2一元的継続的管理,指導を包括的に評価
3 患者個々の薬歴を踏まえた個別最適化した調剤の評価
4長期処方への対応
5多施設、多職種との連携による適正使用の評価
6対人業務充実に向けた適切な対応
7 デジタル化への対応 オンライン資格確認、電子処方箋、 電子お薬手帳等
8医療保険財政への貢献
9後発医薬品の安定供給と使用推進
10敷地内薬局の適正化

 上記を説明した日薬常務理事の有澤賢二氏は、「認知症関連や免疫抑制剤、心不全関連など通常の服薬フォローよりも有益性があるものについて、服薬フォローと服薬指導の評価を合わせた包括的な評価も提案したいと考えている」と話した。

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