【厚労省_省令改正へ】重複投薬チェックを薬局開設者の義務に

【厚労省_省令改正へ】重複投薬チェックを薬局開設者の義務に

【2026.07.29配信】厚生労働省は薬局開設者に対し、速やかな調剤結果登録や重複投薬チェックについて、従事する薬剤師に行わせることを義務とする方向だ。省令改正へ向けて、7月28日にはパブリックコメントを開始した。すでに薬機法9条第1項に基づき施行規則が定められており、その規定に追加する。


令和9年4月1日施行予定

 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案について(概要)」は以下
の通り。

1.改正の趣旨

 ○ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和 35 年法律第 145 号。以下「医薬品医療機器等法」という。)第9条第 1 項の規定に基づき、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和 36 年厚生省令第1号。以下、「医薬品医療機器等法施行規則」という。)第 11 条の7から第 15 条の 11まで及び第 15 条の 11 の3において薬局開設者が遵守すべき事項を定めている。また、調剤された薬剤に係る情報提供及び指導の方法等については、医薬品医療機器等法第9条の4第2項の規定に基づき、医薬品医療機器等法施行規則第 15 条の 13 において定めている。

 〇 オンライン資格確認等システムを拡張し現在紙で行われている処方箋の運用を電子で実施する仕組みである電子処方箋については、令和5年1月より運用を開始しており、令和8年6月時点での薬局の導入率及び調剤結果登録割合は9割を超え、電子処方箋の機能である重複投薬等チェックにより、重複投薬や併用禁忌の防止等医薬品の適正使用に繋がっている。更なる医薬品の適正使用の推進を図るため、薬局開設者の遵守事項等について、所要の改正を行う。

2.改正の概要

① 薬局開設者の遵守事項として、以下を追加する。
 ・薬局開設者は、その薬局において調剤に従事する薬剤師に、薬剤の適切かつ効率的な提供に資するため、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第 64 号。以下「医療介護総合確保法」という。)第 12 条の2第3項の規定による情報の同条第1項に規定する電磁的方法(以下「電子処方箋システムによる調剤結果登録」という。)によって、医療を受ける者の薬剤の使用に関する情報を他の医療提供施設において診療又は調剤に従事する医師若しくは歯科医師又は薬剤師に提供させること
 ・薬局開設者は、その薬局において調剤に従事する薬剤師が、速やかに電子処方箋システムによる調剤結果登録ができるよう必要な措置を講じなければならないこととする。

② 薬局開設者が、医薬品医療機器等法第9条の4第2項の規定に基づき、当該薬局の薬剤師に、同条第1項の規定による情報の提供及び指導を行わせるに当たって、あらかじめ確認させなければならない事項として、医療介護総合確保法第 12 条の2第8項の規定により提供された同条第7項に規定する患者の生命又は身体の保護のために必要な情報のうち、薬剤の重複又は併用を避けるべき薬剤の有無を追加する。

③ ①及び②の規定については、オンライン資格確認等システムを導入していない薬局には適用しない。

④ この省令の施行の際現に医療介護総合確保法第 12 条の2第3項、第7項及び第8項の規定による情報の提供の仕組み、すなわち、電子処方箋システムを導入していない薬局については、令和 12 年 12 月 31 日までの間は、①及び②について適用しない。

3.根拠条項

○ 医薬品医療機器等法第9条第1項及び第9条の4第2項

4.施行期日等
○ 公 布 日:令和8年9月下旬(予定)
○ 施行期日:令和9年4月1日

この記事のライター

関連するキーワード


重複投薬 電子処方箋

関連する投稿


【厚労省】事務連絡「重複投薬チェックについて」発出/薬機法の規定根拠に薬局開設者に実施求める

【厚労省】事務連絡「重複投薬チェックについて」発出/薬機法の規定根拠に薬局開設者に実施求める

【2026.07.27配信】厚生労働省は7月23日、事務連絡「電子処方箋管理サービスにおける重複投薬等チェックについて」を発出した。薬機法では薬局の開設者に「当該薬局に従事する薬剤師に、あらかじめ、他の薬剤等の使用の状況等を確認させる必要がある」と規定されていることなどから、当該薬剤師に電子処方箋管理サービスの重複投薬等チェックの実施や患者の過去の薬剤閲覧の同意を取得する体制を整備することを求める。


【厚労省】電子処方箋の新目標を公表

【厚労省】電子処方箋の新目標を公表

【2025.07.01配信】厚生労働省は7月1日、第7回「医療DX令和ビジョン2030」を開催し、電子処方箋普及の新目標を公表した。


【電子処方箋】院内処方機能のプレ運用開始

【電子処方箋】院内処方機能のプレ運用開始

【2025.01.20配信】厚生労働省は1月23日から、電子処方箋の院内処方登録機能のプレ運用を開始する。


「電子処方箋の誤表示問題」の背景にあるもの/鳥飼幸太氏に聞く<群馬大学医学部附属病院システム統合センター准教授>

「電子処方箋の誤表示問題」の背景にあるもの/鳥飼幸太氏に聞く<群馬大学医学部附属病院システム統合センター准教授>

【2025.01.07配信】2024年12月、厚労省は電子処方箋において処方とは異なる医薬品が薬局側で表示される事例が確認されたとして、いったん電子処方箋の発行を停止、一斉点検に入った。重大な健康被害につながる可能性のある事象だ。確認された事象は、医療機関や薬局が使っている独自コードを、電子処方箋が用いるマスタコードに紐づける際のミスで発生した。問題発生の根本には何があったのか。そして、今後、どのような施策が求められるのか。厚労省の電子処方箋等検討ワーキンググループの構成員でもあり、医療情報学の研究者である鳥飼幸太氏(群馬大学医学部附属病院システム統合センター准教授)に聞いた。


【重要】電子処方箋で処方と異なる医薬品表示事例/マスタ設定の間違い原因

【重要】電子処方箋で処方と異なる医薬品表示事例/マスタ設定の間違い原因

【2024.12.12配信】電子処方箋において処方とは異なる医薬品が薬局側で表示される事例が確認されたとして、厚労省は注意喚起している。医療機関・薬局における医薬品マスタの設定が適切に行われていない場合に起こる可能性があるという。医療機関等向け総合ポータルサイト上で厚生労働省からの重要なお知らせとして、掲載した。


最新の投稿


【東京都薬務課】処方薬無許可販売「注視している」/テレグラム監視も開始

【東京都薬務課】処方薬無許可販売「注視している」/テレグラム監視も開始

【2026.07.28配信】東京都薬務課は7月28日に定例会見を行った。昨今、処方薬の無許可販売や不正入手が取り沙汰されることが増えている。薬務課はこうした事態を「注視している」とし、テレグラムのやり取りの監視も始めていることを明かした。


【厚労省】事務連絡「重複投薬チェックについて」発出/薬機法の規定根拠に薬局開設者に実施求める

【厚労省】事務連絡「重複投薬チェックについて」発出/薬機法の規定根拠に薬局開設者に実施求める

【2026.07.27配信】厚生労働省は7月23日、事務連絡「電子処方箋管理サービスにおける重複投薬等チェックについて」を発出した。薬機法では薬局の開設者に「当該薬局に従事する薬剤師に、あらかじめ、他の薬剤等の使用の状況等を確認させる必要がある」と規定されていることなどから、当該薬剤師に電子処方箋管理サービスの重複投薬等チェックの実施や患者の過去の薬剤閲覧の同意を取得する体制を整備することを求める。


【厚労省_省令改正へ】重複投薬チェックを薬局開設者の義務に

【厚労省_省令改正へ】重複投薬チェックを薬局開設者の義務に

【2026.07.29配信】厚生労働省は薬局開設者に対し、速やかな調剤結果登録や重複投薬チェックについて、従事する薬剤師に行わせることを義務とする方向だ。省令改正へ向けて、7月28日にはパブリックコメントを開始した。すでに薬機法9条第1項に基づき施行規則が定められており、その規定に追加する。


今年の秋は新潟へ! 「第59回日本薬剤師会学術大会」見どころ紹介

今年の秋は新潟へ! 「第59回日本薬剤師会学術大会」見どころ紹介

【2026.07.24配信】「第59回日本薬剤師会学術大会」が2026年10月11日(日)~12日(月・祝)の2日間、新潟で開催される(大会運営委員長:新潟県薬剤師会会長荻野構一氏)。本記事では同大会の見どころを紹介する。


【厚労省】重複投薬チェックの義務化へ

【厚労省】重複投薬チェックの義務化へ

【2026.07.23配信】厚生労働省は重複投薬チェックを義務化する方針を示した。23日に開いた厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で、今後の対応案として示したもの。


ランキング


>>総合人気ランキング