子どもの頃からのヘルスリテラシー向上に向けて
OTC薬協では、「健康を維持するための正しい知識や行動習慣を身に付けるには、幼少期からの健康教育を通じて、「主体的に健康を管理する力(ヘルスリテラシー)」を育むことが重要」との考えから、⾧年にわたり子どもたちへの「くすり教育」を展開してきた。健康三原則(適切な食事・運動・休養)の重要性や、くすりの適正使用に対する理解を深める内容を伝えるもの。
こうした活動をさらに充実・発展させるため、東京都医師会(会⾧:尾﨑 治夫氏)および東京都薬剤師会(会⾧:高橋 正夫氏)の助言を受け、2024年12月にプロジェクト『健康教育に関する取り組み from TOKYO』を立ち上げていた。
同プロジェクトでは、東京都医師会および東京都薬剤師会の監修のもと、小学校高学年を対象に、OTC医薬品の適正使用を学ぶためのオリジナル教材「健康とくすり」等を作成。また、その普及を目的とした啓発活動も展開している。
その一環として、日本OTC医薬品協会は、大田区教育委員会(教育⾧:小黒 仁史氏)の協力のもと2025年12月~2026年3月にかけて、区立小学校8校の5・6年生約850人を対象に「健康とくすり教室」を実施。授業では、プロジェクトから派遣した薬剤師(日本OTC医薬品協会会員企業所属)が講師を務め、「健康について考えよう」「薬のことを知ろう」「実験してみよう」「薬物の乱用って何?」について、講義と実験を組み合わせた45分間のプログラムを実施した。
また、本取り組みの継続的な定着につなげるため、一般社団法人大田区薬剤師会(会⾧:田中 敏郎氏)および蒲田薬剤師会(会⾧:多田 善幸氏)の協力を得て、実施校の学校薬剤師にも授業を参観してもらった。
「健康とくすり教室」終了後に児童に対して実施したアンケート(回答者592人)では、実験に加え、質問を多く取り入れたことにより、「わかりやすかった」との評価が多数寄せられた。また、担任の教諭からは「参加型の授業で児童の理解が深まった」「恐怖感を過度に煽らない内容が良い」といった評価が寄せられた。
アンケート結果からは、くすりの正しい使い方を学ぶことがヘルスリテラシーへの気づきとなること、また医薬品の不適切使用や過量服用(オーバードーズ/OD)の防止に対する意識の醸成につながっていることがうかがえたとしている(図参照)。
今後は、こうして得られた成果や課題を踏まえ、引き続き、医療関係者や学校関係者と連携しながら、本取り組みの定着と拡大を通じて、社会課題解決に向けたヘルスリテラシー向上を目指した活動に継続的に取り組んでいく方針。
出典:日本OTC医薬品協会資料