「5疾患・6事業」は地域医療体制確保のために数値目標の設定などが医療計画で定められているもの。
「5疾病」はがん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患の5つの疾病。「6事業」は救急医療、災害時における医療、新興感染症発生・まん延時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む)の6つを指す。
京都府薬剤師会会長の河上英治氏は、今回の学術大会ではこの「5疾病・6事業」を意識したプログラムをふんだんに設けていることを説明した。「薬剤師がその領域の知識習得を通して、プロフェッショナリズムを醸成したい」(河上会長)とした。
今回の学術大会のテーマも「そうだ、薬剤師に聞いてみよう!〜プロフェッショナリズムの涵養〜」としている。「涵養」とは「醸成」に近い言葉だが、よりアカデミックな意味では「涵養」という言葉が用いられるという。
例えば、分科会2では「災害薬事コーディネーター:求められる薬剤師の専門性」、分科会3は「脳卒中の患者支援に向けた地域でのネットワーク」、分科会4は「小児在宅医療における高度な薬学的管理の実際:求められる薬剤師の専門性」、分科会7「感染症の薬学的管理に求められる薬剤師の専門性」、分科会8は「良好な血糖マネジメントを目指す糖尿病の薬学的管理:求められる薬剤師の専門性」、分科会13は「心不全の病態・管理・指導に求められる薬剤師の専門性」など、5疾病6事業に関連したテーマとなっている。
後日視聴できる「オンデマンド配信」を予定
なお、今回の学術大会でも前回同様、オンデマンド配信を実施予定。当日視聴できなかったコンテンツも後日、視聴可能となる見込み。なお、オンデマンド配信はPECS対応の早送り・スキップなどができないものと、早送り等が可能な2つのチャンネルを設けるという。
薬機法改正の特別鼎談を企画
特別鼎談では、今年改正のあった薬機法を取り上げる。
「特別鼎談:薬機法改正とこれからの薬剤師」を企画。
議論の中核を担った登壇者を予定。厚生労働省医薬局長の城克文氏のほか、日本薬剤師会副会長の森昌平氏が講演するほか、城氏と森氏、日本薬剤師会会長の岩月進氏を交えた鼎談を実施する。進行は日本薬剤師会副会長の川上純一氏。