【日本保険薬局協会】“薬剤師会作成の薬局リスト”、24%が掲載なし/会員薬局調査

【日本保険薬局協会】“薬剤師会作成の薬局リスト”、24%が掲載なし/会員薬局調査

【2025.04.10配信】日本保険薬局協会は4月10日、定例会見を開いた。その中で、薬剤師会が作成した薬局情報リストについての調査結果を公表。24%が掲載がなかったという。協会としては「網羅性に欠ける状況が分かった」としている。一方、活用状況は向上している。


 調査は2025年2月27日〜3月28日に実施し、会員の3511薬局が回答した。そのうち薬剤師会サイトに情報を掲載している薬局は75.8%で、残りの24.2%は掲載なしだった。

 一方、活用状況は向上。2024年8月の前回調査と比較すると、「大いに活用」「活用」と評価した薬局は20.3%から24.6%に増加した。ただ「あまり活用されていない」「まったく活用されていない」という否定的評価も依然として43.0%に達している。

 認定取得や加算届出をしている薬局ほど活用度はやや高かったが、その差は10%未満であり、夜間・休日対応情 報の把握が主な利用目的だった。

 また、薬剤師会サイトに課題を指摘した薬局は58.7%と過半数を占め、肯定的評価のみの薬局は28.6%、特に 意見がない無関心群は12.8%であった。

 医療情報ネット(ナビィ)への一元化については、賛成(29.9%)とやや賛成(28.0%)を合わせると57.9%が肯定的であり、反対意見は2.2%と少なかった。
 認定取得・各種届出の薬局や、現行の施策運用に対して課題意識が強い薬局ほどナビィ一元化への賛成が有意に高い傾向を示した。

 協会はナビィへの統一化を要望したい考え。

 記者から「登録していない薬局の理由は」との質問が出ると、協会は理由については調査していないとした上で、私見として「加算の要件に合致しなかったなども考えられる」と話した。

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