帝国データバンクによると、調剤薬局やドラッグストアなどの「医薬品小売事業者」の倒産が過去10年で最多となった。
医薬品小売事業者の2024年の倒産件数は11月までに34件発生。
負債総額は143億9800万円となり、過去10年で最多・最大となった。
このままのペースで推移すれば、年間件数は37件前後となる見通しという。グループで調剤薬局を経営する「寛一商店」(京都)と関係会社8社が7月、経営不振などを理由に東京地裁へ会社更生法の適用を申請したことで全体の件数を押し上げた。
34件の内訳を見ると、業態別では「調剤薬局」が28件で最も多く、「ドラッグストア」(3件)、「配置薬」(2件)、「薬店」(1件)が続いた。また、都道府県別では「東京都」(7件)、「宮城県」「新潟県」(各4件)の順となり、負債額別では1億円未満の小規模倒産が20件を占めた。
帝国データバンクでは、高齢化による調剤医療費の増加に伴い、薬局数も増え続けているとし、業者間の競争は激化していると指摘。経営者の高齢化も深刻とし、帝国データバンクが全国約3900人の医薬品小売事業者を対象に経営者年齢の分布を調査したところ、60歳以上が全体の62.2%を占めた。
さらに、調剤薬局と密接な関係にある医療機関(病院・診療所・歯科医院)の倒産は11月までに57件発生し、過去最多だった2009年(通年で52件)をすでに上回った。
今後も調剤薬局を中心とした医薬品小売事業者の競争が続くなか、経営者の高齢化がより深刻化することで、倒産のみならず休廃業・解散の件数も増加していくと予測している。
【倒産件数】調剤薬局やドラッグストア、過去10年で最多/帝国データバンク
【2024.12.09配信】帝国データバンクは12月9日、調剤薬局やドラッグストアの倒産が過去10年で最多とのレポートを発表した。
関連する投稿
【薬局倒産】株式会社浅川薬品(長野市)/事業停止、自己破産申請へ
【2026.08.06配信】帝国データバンク長野支店によると、株式会社浅川薬品(長野市)は7月31日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。
【薬局の倒産】2年連続で最多更新、8割が小規模/帝国データバンク
【2026.04.13配信】株式会社帝国データバンクは「調剤薬局」の倒産発生状況について調査・分析を行った。それによると、2025年度に発生した「調剤薬局」の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は30件にのぼった。前年度の29件を上回り、2年連続で最多を更新した。このうち8割超が資本金1000万円未満と小規模。特に、大手ドラッグストアの進出や、近隣の病院・クリニックの閉院といった影響を強く受けた「門前型」の調剤薬局で苦境が鮮明となっているという。
【倒産情報】調剤薬局経営の有限会社ウィスタリア(新潟・村上市)が破産申請へ
【2023.09.15配信】東京商工リサーチ新潟支店によると、調剤薬局経営の(有)ウィスタリア(新潟・村上市)が破産による整理を予定している。新型コロナウイルス関連倒産では県内110番目としている。
「薬局」の倒産数、コロナ禍が落ち着き減少へ/2022年度は15件/東京商工リサーチ調べ
【2023.05.23配信】東京商工リサーチは5月23日、「調剤薬局」の倒産件数の調査結果を公表した。コロナ禍で過去最多となる23件を記録した2021年度からは減少し2022年度は15件だった。同社は「今後はオンライン化で淘汰が加速も」と分析している。
最新の投稿
【2026.10.27配信】東京都薬務課は10月27日に定例会見を開いた。
【東京都薬務課】医薬品成分を含有する製品の発見/ゲンノショウコ(地上部)
【2026.10.27配信】東京都薬務課は10月27日に定例会見を開き、医薬品成分を含有する製品の発見について報告した。医薬品成分であるゲンノショウコ(地上部)を含有している製品が発見された。
【日病薬】病棟薬剤業務実施加算300 点は「病院内完結型から地域連携へ発想転換した加算」/武田会長
【2026.10.26配信】日本病院薬剤師会会長の武田泰生氏は、令和8年度診療報酬改定で新設された「病棟薬剤業務実施加算300点」について、「病院内完結型から、地域連携を見据えたシームレスな薬物治療管理へと診療報酬の思想そのものを転換した加算だ」との考えを示した。10月24日に開かれた地方連絡協議会の冒頭、会長演述で語ったもの。
【国会】緊急避妊薬で質疑/埼玉が地元の大島敦衆院議員が質問「人口10万人当たりの対応薬局の都道府県比較は」
【2026.10.25配信】10月23日に開かれた衆議院内閣委員会で、緊急避妊薬のOTC薬販売についての質疑が展開された。
【厚労省】10月29日に安全対策部会を開催/ロキソニンのリスク区分議論
【2026.10.22配信】厚生労働省は10月29日、薬事審議会「医薬品等安全対策部会」を開き、ロキソニンのリスク区分について議論する。