【マツキヨ】カスハラ方針策定/合理的な解決ない場合は「以降の入店断ることも」

【マツキヨ】カスハラ方針策定/合理的な解決ない場合は「以降の入店断ることも」

【2024.09.30配信】マツキヨココカラ&カンパニー(本社:東京都文京区、代表取締役社⾧:松本清雄氏)は9月27日、「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定、公表した。従業員の人権を尊重し、安全で働きやすい環境づくりが目的。合理的な解決が困難な場合は、以降の入店・利用を断ることがあるとしている。


 同社は「これからもご満足いただけるサービスを提供するために、ご意見・ご指摘には真摯に向き合い、至らない点は改善に向けた努力を重ねてまいります」とした上で、「一方で、一部のお客様(患者様、ご利用者様、およびそのご家族様を含みます)からの、悪質な言動、脅迫、不当な要求などの著しい迷惑行為が発生している」と説明。従業員(委託先等を含む)の人権を尊重し、安全で働きやすい環境をつくることが重要であるという考えのもと、これらの行為から従業員一人ひとりを守り、今後も質の高いサービスを持続的に提供していくためマツキヨココカラ&カンパニー「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を作成することとしたとする。

 「基本方針」は「定義」と「対応」に大きく分かれる。

 「カスタマーハラスメントの定義」では、厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」(2022 年 2 月発行)に基づくとし、カスタマーハラスメントを以下の通り定義した。
 “お客様からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、従業員の就業環境が害されるもの”

 また、「対象となる行為」として以下を列挙した。なお、あくまで例示であり、これらに限られるという趣旨でははないとしている。
・当社が提供する商品・サービスに瑕疵・過失が認められない場合における要求
・当社が提供する商品・サービスの内容と関係がない要求
・過剰な金銭補償の要求
・拘束的な行為(不退去・居座り、⾧時間の電話)
・当社事業所以外の場所への呼び出しの要求
・大きな怒鳴り声をあげる行為、侮辱的発言、名誉棄損、人格否定などの暴言行為
・脅迫、威嚇など、身体への接触を伴わない精神的な攻撃
・殴る、蹴る、など、接触を伴う身体的な攻撃
・土下座の要求
・要求が通らない場合、言葉尻を捉える(揚げ足をとる)行為
・継続的な(繰り返される)、執拗な(しつこい)言動
・従業員を無断で撮影・録画する行為や音声などを録音する行為
・差別的な言動、性的な言動
・従業員のプライバシーを侵害する行為
・関係者以外立ち入り禁止区域への侵入、居座り行為
・SNS/インターネット上での誹謗中傷行為、従業員の個人情報に関する無断投稿
・他のお客様に迷惑となる行為、当社業務に支障をきたす行為

 また、「カスタマーハラスメントへの対応」としては以下の通り。
■対応方針
・カスタマーハラスメントに対しては毅然とした態度で臨みます。
・事実関係を正確に把握し、合理的な解決に向けて理性的な話し合いを行います。
・カスタマーハラスメントが行われた場合や、話し合いによる合理的な解決が困難な場合は、以降のご入店・ご利用をお断りすることがあります。
■対応体制
・本方針による企業姿勢の明確化、当社グループで働く従業員への周知・啓発を行います。
・カスタマーハラスメントへの対応方法、手順の策定をします。
・カスタマーハラスメントに関する知識及び対処方法の研修を実施します。
・カスタマーハラスメントに対する相談窓口を設置します。
・カスタマーハラスメント事例を蓄積し、再発防止策をアップデートすることで、対応力向上を推進します。
・適切な対応のために、必要に応じて警察、外部の専門家(弁護士など)と連携します。

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