【あなたの薬箱】DXパートナーのROUTE06が立ち上げを支援/健保向けセルフメディケーションの推進策

【あなたの薬箱】DXパートナーのROUTE06が立ち上げを支援/健保向けセルフメディケーションの推進策

【2023.09.26配信】DXパートナーとして企業を支援しているROUTE06社はこのほど、ホワイトヘルスケア社が展開している「あなたの薬箱」事業の立ち上げを支援した。「あなたの薬箱」は、健康保険組合(以下健保)向けのOTC医薬品・常備薬販売サイト。


健保向け医療費適正化施策の一つとして注目

 ホワイトヘルスケア社が健保向けに展開する「あなたの薬箱」サービスは、専門的知見を有する薬剤師が監修した健保加入者(組合員)向けのOTC医薬品・常備薬販売サイト。組合員は、所属する健保を通してOTC医薬品をインターネットで簡単に購入することができる。
 健保と共同で実施する保健事業として健保の保有するレセプトデータを活用し、保険証を使った通院歴・服薬歴に応じて組合員それぞれに合った薬の飲み方を提案することに加え、組合員自身が普段飲んでいる薬について、理解を深めるための情報を提供しているのも特徴。

 ホワイトヘルスケア社では、「あなたの薬箱」サービスを通じて軽度な身体の不調は自身でケアするセルフメディケーションを推進することにより、組合員が自らの健康意識を高め、自身の健康に責任を持って行動を起こす機会を増やすとともに、健保の医療費の適正化に貢献することを目指している。

 「あなたの薬箱」サービス提供の背景には、近年、医療費の高騰により、財政が悪化し解散する健保が増加していることが課題となっていることがあるとする。健保ではこれまで、ジェネリック医薬品利用促進などを進めてきたが、OTC医薬品の活用によるセルフメディケーションの推進も、近年注目を集める医療費適正化施策の一つとなっているという。同社では、医療用医薬品を処方されている患者が同一有効成分のOTC医薬品に切り替えた場合、約3200億円の医療費適正化効果があるとの試算もあることを挙げている(セルフメディケーションの日シンポジウム基調講演:https://www.jsmi.jp/special/724/assets/data/2022.pdf)。

 「あなたの薬箱」は、最短翌日に薬が自宅に届き、365日いつでも利用できること。薬を購入するだけでなく、薬剤師へのLINE相談、”お薬ナビ”で問診票に答えることで自分に合った薬を見つけたり、”レッドフラグチェック”で重篤な疾患の兆候を確認したりすることができる。セルフメディケーション税制控除額が試算できるシミュレーター機能も有している。

 この事業の立ち上げにあたり、ROUTE06社は以下の領域で支援を行った。
・OTC医薬品ECプラットフォームにおける事業戦略の検討支援
・「あなたの薬箱」のサービス及び業務設計支援
・UI/UXデザイン設計及びシステム構築
・エンタープライズ向けAPIプラットフォーム「Plain」によるデータ基盤及びレポートの提供
・サービスグロース及び業務改善支援
 なお、エンタープライズ向けAPIプラットフォーム「Plain」は、あらゆる商取引のデジタル・トランスフォーメーションを実現するためのビジネスAPIプラットフォーム。B2C及びB2Bに関わらず、オンライン・マーケットプレイスをはじめとした様々なデジタル事業の垂直立ち上げ及び継続的なサービス改善に貢献する。
URL: https://route06.co.jp/solutions/product/plain

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