日本薬剤師会・磯部専務理事「地域連携薬局がフォーミュラリの勉強会を推進するのも一案」

日本薬剤師会・磯部専務理事「地域連携薬局がフォーミュラリの勉強会を推進するのも一案」

【2021.10.25配信】日本薬剤師会・専務理事の磯部総一郎氏は10月23日、日本フォーミュラリ学会設立記念シンポジウムで講演した。その中で磯部氏は、地域フォーミュラリ推進には、地域連携のために必要だとの関係者の認識も不可欠だとした上で、地域連携薬局がフォーミュラリの勉強会を推進するのも一案ではないかとの考えを示した。さらに、こうした地域連携薬局の活動を報酬としても支援する体制も必要とした。


 磯部氏は地域フォーミュラリの推進について、「地域連携のために必要だから(薬剤師が)やらなくてはいけないと思い、それを応援してほしいというふうにもっていかないと、なかなか現場で進んでいかないのではないか」との考えを示した。

 「地域に患者を戻していく中で、地域でどう薬剤を使っていくのかという視点で進め、地域連携パスの一部として使用医薬品の情報共有をすることはできるのではないか」と話した。

 地域の医師と薬剤師の両方が参加する勉強会の必要性も指摘した。「地域の医師が勉強会を行っているという話があったが、そこに薬剤師も参加し医師と薬剤師両方が同じ情報を共有して、地域連携の必要な疾患から有効で安全かつ効率的な薬物療法を一緒になって勉強することで地域でしっかりした医療が提供できるのではないか」とした。「その中で浮かび上がってくる標準的な薬物療法の課題の一つ一つを解決していくことが必要ではないか」と提案した。

 地域連携薬局にも触れ、「薬剤師の業務としてDIがあり、地域連携薬局では医療関係者へのDI提供業務も基準の一つになっている。薬剤師会にもDI機能があると思うが、地域連携薬局にも地域のDI機能を担ってほしい」とした。 

 勉強会の開催にあっては「みんなが集まり、どういう資料でどういう議論をしたらよいかという材料を集めたりする必要がある。それにはコストがかかる。そのコストぐらいは支援する必要がある。それが診療報酬がいいのか、公費はいいのかはいろいろ議論があると思うが、地域でそういうことをやっていこうということを行政なり地域なりが応援している、大切な仕事だということの理解をしてもらう必要があるのではないか」と指摘した。

 コロナワクチン接種準備に向けた研修会の事例も挙げ、「裏方の地味な作業を地域の薬局が手を挙げて行動した。そういう良いことをやっているので、そうであればもっと応援していくようなことを考えていきたい」と話した。

 一方、院内フォーミュラリについては、「院内の薬剤マネジメントをするかという話。方法論としては着実に進んでいくのではないか」との見方を示した。

この記事のライター

関連するキーワード


フォーミュラリ 磯部総一郎

関連する投稿


【OTC類似薬の保険給付の見直し】日本OTC医薬品協会理事長・磯部総一郎氏に聞く/ 「保険適用除外は必ずしもセルフメディケーションにつながらない」

【OTC類似薬の保険給付の見直し】日本OTC医薬品協会理事長・磯部総一郎氏に聞く/ 「保険適用除外は必ずしもセルフメディケーションにつながらない」

【2025.04.08配信】日本OTC医薬品協会(OTC薬協)理事長の磯部総一郎氏はOTC類似薬の保険給付見直しに関して本紙の取材に答えた。


【ドラッグストア協会】顧問に磯部総一郎氏が就任/OTC薬協理事長と兼務

【ドラッグストア協会】顧問に磯部総一郎氏が就任/OTC薬協理事長と兼務

【2024.10.18配信】日本チェーンドラッグストア協会は10月18日に定例会見を開いた。


【地域フォーミュラリ】作成目的に“医薬品安定供給確保”の要素拡大/飯田下伊那薬剤師会(長野県飯田市)の事例

【地域フォーミュラリ】作成目的に“医薬品安定供給確保”の要素拡大/飯田下伊那薬剤師会(長野県飯田市)の事例

【2023.10.24配信】これまで「医療費の適正化」や「標準薬物治療の推進」などが目的とされることが多かった地域フォーミュラリの作成。ここに、明らかにもう1つの理由が追加されるようになってきた。医薬品の安定供給確保だ。10月22日に開かれた「日本フォーミュラリ学会学術総会」で一般演題発表した飯田下伊那薬剤師会(長野県飯田市)は、会員薬局から安定供給確保への強い要望があったことを受け、安定供給確保が見込めるPPI3成分について銘柄を含めて選定したとした。


【磯部総一郎・前日薬専務理事】日本OTC医薬品協会理事長に就任

【磯部総一郎・前日薬専務理事】日本OTC医薬品協会理事長に就任

【2022.07.26配信】日本OTC医薬品協会は7月26日、協会人事を公表した。2022 年 7 月 31 日(日)で任期満了となる黒川達夫現理事長の後任として、磯部総一郎氏が理事長に就く。7 月 25 日(月)の理事会で承認された。磯部氏は6月まで日本薬剤師会の専務理事を務めていた。なお、黒川 達夫氏は名誉顧問に就く。


【中医協】フォーミュラリの評価、医師会「適さない」/薬剤師会「時期尚早」

【中医協】フォーミュラリの評価、医師会「適さない」/薬剤師会「時期尚早」

【2021.12.08配信】厚生労働省は12月8日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開いた。その中でフォーミュラリが取り上げられた。事務局は「令和2年度 厚生労働科学特別研究事業『病院フォーミュラリーの策定に係る標準的手法開発および地域医療への影響の調査研究』」の結果などを示し、「病院内における医学的妥当性や経済性の視点も踏まえた処方の取組について、どのように考えるか」と論点を示した。こうした論点に対し、日本医師会は「評価には適さない」、日本薬剤師会は「時期尚早」との意見をそれぞれ示した。


最新の投稿


【厚労省】高齢者施設の配薬カート、薬局負担は療担規則違反に

【2026.06.23配信】厚生労働省は6月23日、 事務連絡「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の3の2第2項に規定する経済上の利益の提供による誘引の禁止について」を発出した。


【厚労省】調剤ポイント“二重付与”で「1%超」は指導対象/療担規則で事務連絡

【厚労省】調剤ポイント“二重付与”で「1%超」は指導対象/療担規則で事務連絡

【2026.06.24配信】厚生労働省は6月23日、事務連絡「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の3の2第1項に規定する経済上の利益の提供による誘引の禁止について」を発出。調剤ポイントに関して、クレジットカードに加えて独自ポイントなどを二重で付与することによりポイントが「1%」を超える場合は指導対象であることを明確化した。処方箋受付サイトにおける「アンケート回答」名目などでも患者への金銭払い戻しも“誘導”にあたるとした。


【薬経連】“OTC類似薬”の受け皿へ「薬局はサービスメニュー増やせ」/山村会長

【薬経連】“OTC類似薬”の受け皿へ「薬局はサービスメニュー増やせ」/山村会長

【2026.06.21配信】保険薬局経営者連合会(薬経連)は6月21日、「薬経連フォーラム2026」を開催。会長の山村真一氏は会長挨拶の中で、OTC類似薬の一部保険外療養の制度導入にあたり、薬局は受け皿となるべくサービスメニューの拡大を図るべきだとの考えを示した。


【東京都薬剤師会】“都市部薬局”、例外規定は次回見直しも/髙橋会長挨拶

【東京都薬剤師会】“都市部薬局”、例外規定は次回見直しも/髙橋会長挨拶

【2026.06.20配信】東京都薬剤師会(都薬)は6月20日に通常総会を開催した。


【厚労省】情報更新「保険診療(調剤)の理解のために」

【厚労省】情報更新「保険診療(調剤)の理解のために」

【2026.06.19配信】厚生労働省は6月18日、「保険診療(調剤)の理解のために」の情報を更新した。


ランキング


>>総合人気ランキング