【薬学生向けイベント】「これからの薬局・薬剤師」開催レポート<2万字記事>サンキュードラッグ平野社長とアイセイ薬局藤井社長が登場

【薬学生向けイベント】「これからの薬局・薬剤師」開催レポート<2万字記事>サンキュードラッグ平野社長とアイセイ薬局藤井社長が登場

【2021.09.18配信】ドラビズon-lineは9月1日、薬学生向けオンラインイベント「これからの薬局・薬剤師」を開催した。サンキュードラッグ社長の平野健二氏とアイセイ薬局社長の藤井江美氏に参加いただき、経営者の目線からの見解を紹介いただきつつ薬学生とディスカッションしていただいた。


薬学生からは経営者からみた「薬学教育カリキュラム」への質問も

イベントは大まかに以下の内容で行われた。
1、 最近の自社の取り組み(平野社長・藤井社長から)
2、 最近の業界トピックスと見解(平野社長・藤井社長から)
3、 薬学生からの質疑応答

各項目のトピックは以下の通り。
1、最近の自社の取り組み
【サンキュードラッグ平野社長】
■行動範囲が狭くなる高齢者。500m以内にアクセスポイントを持つことが薬局には必須に
■医療の単価は下がる時代に。処方箋枚数を獲得し、効率化するには薬局の規模が鍵
■企業の薬局間で機能を分化する。在庫多・ロボットの「センター薬局」と「サテライト薬局」
■患者・医師・薬局・医療費にWIN-WINな「治療中断防止」の取り組み
【アイセイ薬局藤井社長】
■キーワードは「連携」、「地域に根ざした薬局」
■地域の中で、共に患者様を支えていく多職種連携の強化
■「処方箋プラスアルファ」へ。処方箋がなくても来局いただけるきっかけとしての「ヘルス・グラフィックマガジン」
2、最近の業界トピックスと見解
【サンキュードラッグ平野社長】
■変化の中で利用者が望むことは必ず起こるというのが鉄則
■OTC医薬品販売は重篤な疾患の前駆症状の発見につながる
【アイセイ薬局藤井社長】
■データ活用のサイクルをつなげられないと選ばれる薬局にはなれない
■「安心して任せられる」薬剤師を育てる
3、薬学生から質問
Q1.薬局・ドラッグストアはレジデント制度についてどのような考えを持っていますか?
A1.大歓迎です!/レジデントだけでなく「どういう薬剤師になりたいか」も重要
Q2.薬局が差別化するための取り組みを教えてください。
A2.健康情報メディアを開始/患者・顧客からの全ての質問を本部に伝達
Q3.経営者から見た薬学部のあるべきカリキュラムについてどう考えますか。
A3.薬剤師が「できること」ではなくて「できたらいいよね」ということを/臨床を強化するにはどうしたらよいか
Q4.在宅で選ばれる薬局とはどのようなものでしょうか?
A4.バイタルで薬物療法の確認、薬物療法の効果の確認が目的
Q5.地域の薬局でデータ連携することはあるのでしょうか?
A5.難しい面もあるが協働できるところもある/地域医療のためにメリットはある
Q6.なぜ薬局の経営者で勝負しようと思ったのでしょうか?
A6.「薬局は国民のためになっているのか」が原点/恩返しをする番だと思った
Q7.会社ではなく、個人としての理想像はどんなものでしょうか?
A7.その時・その人にとっての最善のアドバイスを/「ありがとう」と言ってもらえる人でありたい
Q8.科学的根拠が希薄なものの販売についてどのような考えでしょうか?
A8.置いていることで生まれる会話の可能性を持つ

1、最近の自社の取り組み(以下、談話形式)

【サンキュードラッグ平野社長】
■行動範囲が狭くなる高齢者。500m以内にアクセスポイントを持つことが薬局には必須に

 「最近の取り組み」ということなんですが、実は当社の戦略というのはこの20年変わっていません。その辺のお話からさせていただきます。
 まず、ビジネスというのは必ず「その地域のお客様がどう動くのか」というところから始まります。サンキュードラッグは北九州市と下関市、人口120万の地域に75店舗あります。特徴的なのは市街地で1kmごとに出店しています。つまり、お客様は500m行くと、必ず当社の店舗に着いてしまうと、そういう手法をとっています。
 なぜそんな取り組みをしているのかというと、人口減少ということが根幹なんです。人口が減少していきますという話はみなさん聞き飽きているかもしれませんが、実は私たちの本拠地がある北九州市というのは5年連続で日本一人口が減少している。特に本社のある門司区は過去45年で45%人口が減少しました。さらにこれからの30年で37%減少していきます。加えて、高齢化率は秋田県より高い。ちなみに福岡県内でも地域によって人口が増えるところと減るところがあり、地域によって違いがあります。薬学生の方はご自分が働こうとしている地域の人口がどうなっていくかは必ず意識の中に置いておくべきだと思います。
 人口が減っていくということは、あらゆるビジネスにおいてマイナス要因であるというふうに思われると思います。高齢化によってもいろいろなことが起こるんですが、例えば例えば都市部における高齢者の生活行動の80%は、半径400m以内で完結するという調査もあります。実際に当社の来客者で調べてみたんですが500m以上遠いところから来ている高齢の方はほぼいません。ということは、500m以内に確実にアクセスポイントを作らないと調剤薬局チェーンとして意味をなさないということになるんですね。


■医療の単価は下がる時代に。処方箋枚数を獲得し、効率化するには薬局の規模が鍵

 それから人生の総医療費の半分に到達するのは70歳です。男性の平均寿命81歳ですから70年間の医療費と後半の11年間一緒だということです。高齢化社会というのは明らかに医療費が膨らむ社会です。一方で、今後しばらくすると医療保険・介護保険・年金・税金、皆さんの給料から引かれるものなんですが、この4つを足すと国民総所得の62%になります。とてもじゃないけれどやっていけないということになりますから、当然のごとく医療費を抑制せざるを得ません。医療の必要件数が増えていくのに抑制するとしたら、簡単な計算で単価を下げざるを得なくなるわけです。これはもう誰が政権をとっても変わらない対応です。薬価を下げて、ジェネリックを使って、もっと言えば保険適用になる範囲が狭まって、スイッチOTCも広がる。調剤に関しては単価が下げるわけですから、処方箋枚数を獲得していくしかないというのが基本的なビジネスになります。
 かかりつけ化が進む、あるいはリフィルが実現するかもしれない。この中で門前薬局の地位は急激に低下していきます。
 薬局はどうなるかということですが、現在、ざっと8億枚の処方箋を6万軒の薬局で受けています。1ヶ月で言うと1薬局で1100枚ぐらい受けているというのが平均的な姿です。これに対して、実は10年以上前に「今後、日本で薬局は何軒残るんですか」というリサーチがあったんです。その時は2万1000軒ということでした。仮に本当にそうなるとしたら、実は1薬局が月に3200枚の処方箋を受けることになります。「薬局2万軒時代」っていう話をするということは、薬局で3000枚の処方箋を受けないとペイしない、やっていけないよということになってくるという話でもあるのです。
 ここで大事なことは、重要なのは企業規模ではなくて、薬局規模なんですね。ここに達しない薬局をたくさん持っているというのはむしろ危ない。一定規模の薬局をどれだけ持っているかということが鍵になってきます。

■企業の薬局間で機能を分化する。在庫多・ロボットの「センター薬局」と「サテライト薬局」
 そういう中で、処方箋の獲得のためには何を目標にしていくかです。
1つはドラッグストア併設でやることです。当社のここ20年間のデータをみると、調剤単独店よりも圧倒的にドラッグストア併設の処方箋が伸びています。ドラッグストアには来店動機があるということは非常に大きいです。
 あるいは、患者さんにどう選んでもらうのか。当社は感染症対策を見込んでドライブイン調剤設備を持っていました。車の中で待っていただく。コロナ禍でも高齢者だとか、小さなお子さんをお持ちの方に非常に喜ばれたんですね。
 あるいは在宅ですと、少し薬局を選ぶ人が違うんですね。自分の処方箋は本人が薬局を選びますが、在宅になってきますと患者の家族、医師、ケアマネから選ばれる。あるいはクリニックの誘致をする。じゃあ開業医に選んでいただく理由は何なのか。立地だけでなく、ドクターのところに患者さんを送り込んであげるナビゲーションができるのか。あるいは医療のパートナーとして何ができるか。
 それから、設備ですね。3000枚やれるだけの設備があるのか。3000枚きても短い待ち時間でできるのか。当社は今、調剤室や待合室をどんどん広くしていっているんです。そうすると、面白いもので、ここに行けば薬もあるんだろうというふうに患者さんが思ってくれるようです。視認性が高いということなんでしょうが、処方箋が急激に上がっていくということが起こっています。
 1つアメリカの例を紹介したいのですが、ある調剤工場に行くと薬剤師3名で1日に1万3000処方を受けていました。処方箋1枚あたりのコストが薬局でやる場合の9分の1だということになります。テクニシャンやロボットを取り入れるということは、逆に言うと1薬局あたりの規模が大きくないと合わないわけです。単価が下がっていく時に、当然合理化が求められるんですが、その際に1薬局の規模が大きくなければこの合理化の余地がないというようなことも起こります。当社でもロボットを入れています。
 それから、オペレーションに関してですね。週1回発注ということを当社は30年前からやっています。それで何が起こったかというと在庫が増えることもないし、欠品ロスが増えることもありませんでした。一方で当社は患者さんをお待たせしないように、約60軒の薬局の中で7店舗に約2000から3000アイテムを置いてまして、薬が足りないということがあったら自社内ですぐに配送します。企業の中で薬局の機能分化、センターとサテライトの役割を持たせているのです。センターは3000アイテムを置いて、ロボットを導入し施設調剤を行っています。休日夜間対応もします。一方、サテライト薬局では在庫は500〜1000で、在宅も居宅を中心に受けています。

■患者・医師・薬局・医療費にWIN-WINな「治療中断防止」の取り組み
 最近の取り組みとしては、治療中断の防止ということを行っています。実際に調べてみたところ、糖尿病や高血圧の患者さんの中で1年後の継続率は40%しかありませんでした。では、この治療継続率をどうやったら上げられるのか。投薬後、一定時に効果や副作用発言の確認と次回受診の啓発といったリマインドを行います。こうしたことで治療継続率を上げることで、患者さんの治療に貢献できることはもちろんですが、処方元の医師との連携強化にもなりますし、ビジネス的には処方箋を増やすという効果もあります。長期的に医療費抑制にもつながります。
 もう1つは、当社店舗の半径300m以内の方には必ずうちのかかりつけになってもらおうということで、さまざまな取り組みをした結果、300m圏内の利用者が増えました。

Q.日本もアメリカのように極端な効率化の時代がくるのか?
(ドラビズon-lineから質問)すでにアメリカでは薬局の効率化がかなり進んでいるということですが、平野社長は日本もそのような方向に進むと読んでお話しいただいたような戦略を組んでいらっしゃるのですか、それとも企業として、足下でも収益が上がるということでその戦略を選択されているのですか?

A.発想の原点は「薬剤師が薬局というビジネスの中でどんな役割を果たすのか」
(平野社長)実はそのどちらでもありません。発想は、「薬剤師が薬局というビジネスの中でどんな役割を果たすのか」というところがスタートなんです。薬を作って渡すだけならロボットでやった方がいいですね。コストは安いし正確なんですね。じゃあ薬剤師は何をしたらいいのかということになると、患者さんにいかに寄り添うかということです。
 アメリカのウォルマートはジェネリック医薬品を1ヶ月分4ドルで提供しています。保険なしでです。薬剤に関してはそこまで極端に経営コストが下がってきている。だから薬剤師は早々に薬を作って渡すというところから脱却をして、いかに患者さんに寄り添うのか、患者さんのためにどう薬剤を管理するのか、そちらの方にシフトしているというのを見ました。 これは素晴らしいじゃないかと思いました。それで、よく考えてみれば同じような環境は日本にもあって、それなら取り組もうと思ったんです。もちろん、早く取り組めばそれが利益にもなるのでしょうね。薬剤師の育成にも時間がかかります。


【アイセイ薬局藤井社長】
■キーワードは「連携」 「地域に根ざした薬局」
 アイセイ薬局は現在、397店舗の調剤薬局を展開しており、2020年度の売上は673億円です。最近は「地域連携薬局」「専門医療機関連携薬局」「多職種連携」ということで、「連携」がキーワードになると考え、お話しいたします。
 厚生労働省が示している「薬局再編」では、2025年までに健康サポート機能、地域連携薬局、専門医療機関連携薬局を進めていくことになっています。このような中で、当社は「地域に根ざした薬局」を目指しています。そのためにも、薬局という事業が主ではありますが、医療モール開発、介護施設の運営など多角的に事業展開しています。
 当社はいわゆるマンツーマン型や医療モール型の店舗が中心で、中でも医療モール型が約160店舗と力を入れています。医薬連携による患者さまのフォロー体制が重要だと思っています。また、医療モールによって「地域コミュニティ」ができるのではないかと考えています。テナントにスーパーマーケットや保育園、介護施設やフォットネスクラブなどと一緒に入ることで、身近な生活圏の中でアクセスしやすい医療の組成を推進しています。介護施設のそばに医療施設ががあるというのは安心感がありますので、そういった形での地域コミュニティを創出するという観点でも、身近な、地域に根ざした薬局を推進しています。介護や在宅医療においては、患者さまを中心に、多職種の皆様と連携をする、これが今後、薬局薬剤師としてやっていくべきことだろうと考えています。

■地域の中で、共に患者様を支えていく多職種連携の強化
 薬剤師と医師の一層の連携のために、「ハンズオンミーティング」と呼ぶ定期的な情報交換を行っています。疾患や医薬品の最新情報、患者様の情報の共有を図り、医師の治療計画や薬剤師の服薬管理・指導に役立てるものです。
 薬局は地域のコミュニティの近くにありますので、プライマリケアの窓口という役割も意識しています。例えば「健康チェック&相談会」や、医師に講師になっていただく「からだゼミナ~ル」などを開催して、地域の皆様への情報提供の場を設けたりしています。職業体験プログラム「こども薬局」、クリニックの先生にも協力いただいて「こどもクリニック」も行っています。子どもたちに薬局の中で何をしているのかを体験していただくことを通して、保護者の方にも薬局・薬剤師の仕事への理解を深めていただくきっかけにもなると考えています。将来薬剤師になりたいという方が増えるといいなとも思っています。
 プライマリケアでは、健康サポートという機能も重要な切り口になります。現在、健康サポート薬局の認定数は60店舗です。地域活動では行政の皆様とも協力しながら健康イベントを実施させていただいていますが、処方箋を待っているだけではない薬局の取り組みが重要になってくると思っています。
 在宅医療の取り組みでは、多職種との連携に大きな役割が出てきます。医師だけではなく看護師やケアマネージャーの方々と共に患者様をどう支えていくかを考え、また、介護施設でも服薬管理でお困りのことも多いのでケアマネ向けの勉強会を開催するなど、我々として最大限できることは何かを考えながら取り組んでいます。
 薬物治療だけでなく生活改善も重要ですので、食事・栄養相談など管理栄養士と薬剤師が連携した取り組みも進めています。

■「処方箋プラスアルファ」へ。処方箋がなくても来局いただけるきっかけとしての「ヘルス・グラフィックマガジン」
 プライマリケアの窓口の一環として、「ヘルス・グラフィックマガジン」という健康情報誌(フリーペーパー)を作っています。健康情報というとどうしてもとっつきにくいものになりがちだったり、世の中に情報があふれていて何が正しいのかわからないということも多いので、薬局がエビデンスに基づいたより良い情報を、楽しく分かりやすくお伝えするということを心がけています。
 6月に発行した「食中毒」号では、「食中毒菌・ドクメン8」という企画で、菌を擬人化して解説したのですが、これが思わぬ反響をいただきました。調剤薬局の課題として、処方箋がなくても来局いただけるように……ということがありますが、こうしたちょっとしたことから興味もお持ちいただいて、「処方箋はないけど、ヘルス・グラフィックマガジンが欲しくてアイセイ薬局に来た」という方もいらっしゃいました。創刊時からそれを目標の一つとしていましたが、今後、健康への取り組み、処方箋以外の「プラスアルファ」の部分も薬局・薬剤師としてさらに取り組んでいきたいと考えています。

2、最近の業界トピックスと見解

【サンキュードラッグ平野社長】

■変化の中で利用者が望むことは必ず起こるというのが鉄則
 新たな時代への対応ということで、制度もいろいろ変わってきているんですが、学生のみなさんに、制度というものに対する考え方を1つだけアドバイスをさせていただきたと思います。
 制度というのは、環境が変わった時にその環境に対応するためにできるんですね。ところが、この制度というのは人間が作るので、得てしてその後にまた変わりますし、間違えることもあります。例えば、急増する高齢者に対応して介護保険ができました。しかし、介護用のベッドなどを低い自己負担で購入できるようにしたために、あっという間に成り立たなくなったんですね。制度は、ちゃんと見ておかないといけないですけど、振り回されてはいけないと思います。制度よりももっと大きな変化、先の人口動態などの環境、そこで戦略を立てて、制度に対しては戦術で対応する。当社でも薬剤師と話をしていると、目の前の点数だとか制度に振り回されて、どうも梯子を外されるとか、そういう話をしているように思います。そうじゃないよと。
 薬価と技術料を含めて調剤報酬の引き下げ、保険給付範囲の縮小、調剤に関する自己負担率のアップ、オンライン服薬指導とそこへのコンビニエンスストアの参入、リフィル処方箋やメールオーダー、低コストのジェネリック医薬品を扱う保険外薬局の参入、集中調剤工場。私はこういったことは、ことごとく起きてくると思っています。
 環境というのは、その変化の中で利用者が望むことは必ず起こるというのが鉄則です。 業界が望むかどうかということではない。こういったことが起こるものだと思って準備をしているということが基本にあります。
 例えば、75歳以上の人口が今後どうなるかというと、2030年までは75歳以上人口は急激に増えるんですが、それから横ばいになって、2050年から激減するんです。2050年には在宅事業はサバイバルになりますと、そういったところをちゃんと考えていきましょうねということなんですね。

■OTC医薬品販売は重篤な疾患の前駆症状の発見につながる
 健康サポート機能もそうなのですが、入口の拡大ということだと思っています。その中で「薬局の役割は何か」と考えてみたいと思います。
 健康診断はなぜ必要かというと、ほとんどの慢性疾患は無症状で自分で気がつけないからです。だからバイタルをとって兆候を発見しましょうということですね。一方で、私たちドラッグストア併設というのは、OTC医薬品を販売しています。OTC医薬品を購入する人はどういう人かというと、自覚症状を持っているんですね。ということはそのOTCの購買履歴を追っかけていくと、重篤な疾病の前駆症状というのが発見できるんです。OTCの販売というのは、調剤の収益が下がったからそれを穴埋めするものということも経済的にはそうなのかもしれませんが、薬剤師の使命として考えると、OTC医薬品の販売をすることによって疾病の早期発見、あるいは相互作用が発見できる。これが極めて大きいと思います。
 それから、これから重要になるのはWEBの活用ですね。例えば血圧計を薬局に置いておきますよね。よく考えてみたら、血圧や体脂肪率を測るためには、今の時代、ウエアラブルでいいんですよね。測るのは身近な日常生活の中でいいんです。そのデータを薬局に飛ばしてもらって、軽度であればオンラインで、本当に必要であれば薬局に来てもらって直接アドバイスをする。その方が継続可能なモデルになるし、なおかつ日常のデータがとれる。そういうことを考えていかなきゃいけないというふうに思います。
 入口の拡大のために、いろいろなことに取り組んできました。例えばドラッグストアの購買履歴と広告代理店さんが持っているデータをリンクさせて、更年期障害の早期発見に取り組みました。一番、相関のあった販売が、なんと炭酸水でした。どういうことかというと、ホットフラッシュはいきなりホットフラッシュが出る訳ではなくて、小さなほてりから始まる。このほてりのときに、本人は「今日は暑いわね」と思って炭酸水を買っているんですね。こうしたターゲットの発見ツール、発見する方法が眠っています。
 こういったものを見つけながら、早期に気付きを与える、そして本人に検査をしてもらったりして自覚をしてもらう。
 健診は重要なんですが、協会健保の本人は健診を受けている、しかし、家族の健診率は低いですね。これは意識の問題ではなくて、われわれが「来てください」ではなくて、日常の中に入っていって近づいていかないといけないのです。
 当社では、コロナ禍でお店に来られないという方のために栄養士が運動指導する動画を提供しています。当社はアプリの会員が12万人いますが、この方々に配信をかけていて、お家にいても当社のサービスが届くようなやり方をしています。
 最後にアメリカの事例を紹介させてください。 Pharmacy with no Medicine といって、薬剤提供を行わない薬局が登場しています。アメリカはリフィルが調剤市場の30%超で、さきほども申し上げましたようにジェネリック薬は月に4ドルという状況ですから、薬をつくって渡すのは工場やディスカウントストアでいいではないかという状況です。
 薬剤師は例えば、高齢者施設に入り込んでスタッフとして勤務する。そして患者の側でバイタルチェックをしながら、ちゃんと薬物治療の効果が出ているかどうかの確認をするんですね。効果が出ていないとなると、作用機序の違うお薬に変えてくださいとか、薬の増減をやりましょうとか、お薬を削りましょうとか。これはドクターにアドバイスをして、トータルの医療費を下げながら、なおかつ患者の健康状態を改善すると。そういうサービスを薬剤師が行っています。どこからお金もらうのかというとですね、こういうサービスを施設がやった時に、この施設の空室が埋まったということです。保険に頼らず施設が薬剤師に報酬を払うのです。国がやっている保険に頼っている限り、やはり財源が厳しくなっていくので、保険に頼らずむしろわれわれがお金払ってでもやりたいサービスを提供していくという発想はこれから大事なんだろうと思っています。
 制度ではなくて、フィロソフィー、哲学ですよね、いったい何をしていかないといけないのか。医師の仕事は診断ですね。薬剤師の仕事は薬物治療管理です。法律がいま認めるかどうかではなくて、「必要なことはいつか実現する」と思って注意を払っていく。そういったことを考えて進めているところです。

Q.薬剤師もマーケターになれるのか?
(ドラビズon-lineから質問)平野社長のマーケティング力はアメリカの大学でも学ばれていて、現在も世界中の著名なマーケターとコミュニケーションもとられている、いわばプロフェッショナルだと思います。一方で薬学の知識を持った薬剤師がマーケターとしての力を持つことは可能なのでしょうか?それともそれは経営者の仕事なのでしょうか?

A.マーケィングはお客様・患者様に何ができるかの積み上げ
 (平野社長から回答)マーケティングとは、最終的にはお客様・患者様に何ができるかの積み上げなのです。マーケティングって何ですかと、特に薬学生の皆さんはピンとこないかもしれないですが、そんなに難しいものではないのです。例えば私をデータアナリストと呼ぶ方がいます。そうではなくて、データはあくまでお客様を知るために使う道具です。購入データであるID-POSを解析していますが、ID―POSとは「お客様を知り、行動変容を測定するツール/個別(デジタル)伝達の基礎情報」です。
 知ったところから次の段階始まる。じゃあ今そのある状態にあるお客様をもっと幸せにする行動変容というのはどういうことなんですか。健康増進かもしれないし、あるいはお肌が美しくなるかもしれませんね。どうなることがその人にとって幸せなんだろうということを投げかけること。これが実はマーケッターの極意です。幸せのなり方はいろいろある。でもその方にとって最も幸せな姿はこうじゃないですかということをイメージをする、次に、じゃあその行動変容を相手の方が起こしたくなるような刺激はなんだろうかと考える。それは情報、動画かもしれませんし、対面のアドバイスかもしれません。それを開発している。
 プロのマーケッターというのは、「相手がより幸福になる行動変容をイメージし、それを起こしたくなる刺激を提案できる人」ということです。そして、コミュニケーションの成功というのは、「自分の意図した行動を、相手が進んで起こしてくれること」です。
 あともう1つは、接点をどこに持つかです。店内での接点というのは確かに行動変容を起こすことができます。でも店に来る前の方に情報の接点を持つと、「薬局に行こう」という行動変容ができるし、帰った後のお客様に接点を持つと「継続しよう」という行動変容をもたらせる。そういう接点の作り方が重要です。ですから、最終的にはどうやって伝えるかというメディアの問題と、もう1つはどういうコンテンツを提供するか。コンテンツはすごく大事です。どんなに優れたツールを使っても、コンテンツが相手の方に刺さらなければ行動変容は絶対に起きない。
 マーケティングは、もうひとつの文化だと思います。私はそういったことを社員に教育したり、指導はしています。でも私が全部決められるわけではなくて、目の前の患者様に対してどうするかを決めるのは1人1人の薬剤師です。そういう視点を持つ人を育てていきたいと思っています。

【アイセイ薬局藤井社長】
■データ活用のサイクルをつなげられないと選ばれる薬局にはなれない
 最近の薬局業界のトピックということで、厚生労働省が公表した2022年度の概算要求の内容に触れたいと思います。我々もデータヘルスを今後どうしていくか、国の方針を見ていかなければならないし、それに向かっていかなければいけないと思っています。ポイントとしては、OTC薬を含む服薬情報の一元管理、いろいろなガイドラインによって効果的な服薬指導を支援すること、パーソナルヘルスレコードの活用(電子処方箋)などがあります。
 薬剤師の資質向上のために、研修支援の「推進枠」も示され、がん患者様だけではなく小児や妊産婦の薬物療法で専門性の高い薬剤師育成を支援するほか、薬局業務へのICT導入を後押しするための研修も推進していくとしています。
 そして、オンライン資格確認等システムの導入が進められています。マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせて、お薬手帳に近いデータが取れるというもので、特定健診情報も薬局で参照できるようになります。今後患者様の同意を得て、予防の段階から我々はそのデータを活用することが可能になってきます。病気になる前の段階で何ができるか、重要になってくると思います。これまで、患者さまから検査値データをお聞きして、正確なエビデンスがない中で疑義照会やお問い合わせをしていたものが、確実なデータ・エビデンスに基づいた疑義照会ができるようになります。一方で、薬剤師がデータをしっかり理解して疑義照会ができるのか、医師に処方提案ができるのかといったことがより求められてくると思います。
 調剤業務の機械化、調剤サポート機器の導入も進んでいます。その分、対人業務の充実、患者様とお話しする時間を増やす努力をしなければいけませんし、患者様や医療機関へのアプローチを充実させていくことが重要になります。
 オンライン服薬指導も間違いなく、今後進んでいくものだと思います。現在、服薬フォロー時のLINEの活用にも取り組んでいます。特に働いている方などはなかなかお電話に出られないこともあると思います。まずはLINEを利用して副作用の有無を確認して、気になることがある場合にはお電話をさせていただくというように、いわゆる「スキマ時間」をうまく活用することも必要だと思っています。
 マイナンバーカードが進んでくると、電子版お薬手帳との連携も出てきますし、電子処方箋が導入されればお薬のFAX予約サービスと連携できるような形が国でも考えられているところです。こうしたシステムをうまくつなげて、かかりつけの患者様のデータを一元管理しながら、いろいろなアプローチができるようにしていかないと、この先、選ばれる薬局になれないのではないかと考えています。

■「安心して任せられる」薬剤師を育てる
 ICT化の一環として、紙のマニュアルの代わりに、動画共有アプリを導入しています。本社から指示を出すだけではなく、現場発のいろいろな工夫を横展開する取り組みです。
 さきほど厚生労働省の人材育成に対する支援という話をしましたが、研修だけではなく、学術発表をするということも大切だと思っています。日々自分たちがやっていることを社内だけでなく、他社の方に向けても発表する機会を持つという、また違ったやりがいができます。今年11月の「第15回日本薬局学会学術総会」では私が大会長を務めており、当社からは35演題の調査研究発表を予定しています。
 厚生労働省は対人業務の評価を拡充しています。どんどん項目も増えてきていますので、対応できる知識をつけていかなければいけませんし、対応したのであれば算定していかなければいけないと思っています。算定しないと、「やっていない」とみなされてしまいます。患者さまの負担が上がるので遠慮がちになってしまうこともあるかもしれませんが、しっかり患者様のために実践したのであればぜひ胸を張って算定してほしいと思います。
 最後に、こちらも厚生労働省資料の引用になりますが、「薬剤師」の価値を活用できる「薬局」であるために、というお話をしたいと思います。顧客のニーズ、「その仕事は患者様のためになっていますか?」ということを忘れてはいけないのかなと思っています。我々が1番考えなければいけないのは患者様のことです。
 また、関係職種の方に、薬剤師の職能や地域の中での役割を理解してもらうことも必要だと思っています。薬剤師は何ができるのかまだまだ知られていないことも多いと感じています。そのため、薬局の中で待つだけではなく、外に踏み出して理解を進めるということにも取り組んでいます。
 そして、薬剤師を育てて活かす環境があるか。環境を整備して、当社で働いている薬剤師を育て、「アイセイの薬剤師だったら安心していろいろなことを任せられるよね」と言っていただけるようにしていきたいと思っています。

Q.薬局に本来業務以外の業務を創設する時の考え方は?
(ドラビズon-lineから質問)貴社は「ヘルス・グラフィックマガジン」など新しい業務に取り組んでいますが、そういった時にどのような考え方で進めているのでしょうか。

A.薬剤師以外の職種の声も取り入れる
(藤井社長から回答)
 「ヘルス・グラフィックマガジン」立ち上げの時、薬剤師から反対の声もあったのは事実です。もっと硬い感じで発信した方がいいのではないかという意見もありました。しかし、ご覧になる患者様にとってわかりやすくなければ、どんなに良い情報でも我々の自己満足になるだけで、意味がないのではないかと発行に踏み切りました。薬剤師だけではなく、他の職種の者の目線をしっかり取り入れていく、それと薬剤師の知識を融合させるということをやりたいと考えてきました。ここまでエッジのきいたことをやっていたり、こういう情報発信の仕方をしている会社は少ないのではないかと思います。必ずそこに顧客のニーズや切り込んでいくべきニッチな部分があるのではないかと取り組んでいます。

3、薬学生からの質疑応答

Q1.薬局・ドラッグストアはレジデント制度についてどのような考えを持っていますか?
(薬学生Uさんから質問)以前からあるテーマではありますが、レジデントについてお聞きします。最近、レジデントを取り入れる病院が増えている印象です。私自身もレジデントを希望していました。薬局、ドラッグストアの経営者の方から見て、レジデントについて、あるいはレジデントの経験を積んだ薬剤師について、どのような意見をお持ちでしょうか。

A1.大歓迎です!/レジデントだけでなく「どういう薬剤師になりたいか」も重要

 (平野社長からの回答)そういう思いを持ってくださる学生さん、あるいは社会人の方も大歓迎です。よく資格を取った瞬間に、「私はこの資格を活かして頑張ります」とおっしゃる方がいるんですね。「バカなこと言うんじゃない」と思っています。あなたはたった4年か6年学んだことで今後40年間食っていこうと思っているの、と。そうじゃない。学び続け、絶えず前進し続ける。そしてそれを会社も応援する。特に今後、薬剤師に求められるレベルが上がっていく、あるいは領域が広がっていきます。とてもじゃないですけども、学校での教育では足りませんし、あるいは仕事しながら学ぶだけではやりきれない教育が出てくると思います。もちろん、社員みんなが会社からいなくなってしまっては困るんですが。しかし、研修を外でもしていただくように会社として応援しますし、大歓迎だと思います。

 (藤井社長から回答)
 薬局でレジデントに近い経験ができないだろうかと問われた際には、在宅の現場では病棟での業務と同様に、患者様のベッドサイドで医師や看護師と連携しながら行うので、そこでの経験でも十分に学ぶことがあるのではないかとお話ししています。
 レジデント制度を受けたかどうかだけではなくて、どのような現場においても、自分がどういう薬剤師を目指して、多職種と連携するための勉強をするかということが大事なのではないかと思っています。

(薬学生からコメント)社会人になってからも精進できるように頑張っていきます。ありがとうございます。


Q2.差別化の取り組みを教えてください。
(薬学生Sさんから質問)お話の中でも出ていましたが、処方箋がなくても患者さんにきていただける薬局、あるいはほかの薬局との差別化のために取り組んでいることがあったら教えてください。

A2.健康情報メディアを開始/患者・顧客からの全ての質問を本部に伝達

 (藤井社長から回答)宣伝のようになってしまいますが、9月1日から「ヘルス・グラフィックマガジン」のコンテンツなども活用しながら、『HELiCO(ヘリコ)』という新しいオンラインメディアを立ち上げました。健康情報の発信は他の企業でもやっていることですが、その中でも「ヘルス・グラフィックマガジン」で培ってきたノウハウを活かして「ちょっと違うよね」というところを出しながら運営をしています。今の情報社会の中で全く誰も手を付けていないサービスはなかなか見つけられないのではないかと思いますが、同じコンテンツであってもやり方・見せ方の違いで差別化は十分可能だと思っています。現場からはいろいろなアイデアが出ているので、それを活かして「アイセイ薬局ってちょっと変わっているよね」と言われるような取り組みを続けていきたいと考えています。

 (平野社長から回答)
患者様・お客様から聞かれた質問は、すべて本部に報告するという取り組みをしています。その中で気づくことは、お客様の声は確かに聞かなくてはいけないのですが、実はお客様は本当に自分が何をしたいのか、自分が何を知らないか、などに気づいていらっしゃらないということがあります。例えば「頭が痛い」といった時に、お医者さんに行くべきなのか、ドラッグストアで鎮痛薬を買えばいいのか、そういったところから分からないのが一般の方です。ですから、声を聞きはしても、その言葉の裏にあるお客様が本当に持っている悩みそれをちゃんと翻訳して理解した上で、どう応えていくのか。
 当社では12万人のアプリ会員に向けて、疾患や症状について医師に解説いただく動画を配信しています。それを見た会員の方は、「ああ、私は何科に行けばいいんだ」と気づくことができる。そんな案内役をずっとしているところです。

(薬学生の方からコメント)患者さんの声を聞いて、その裏にあるもの、患者さんは何が分からないかも分からないことがあるということを解決していくことが大切だと思いました。ありがとうございました。


Q3.薬学部のあるべきカリキュラムについて。
(薬学生Kさんから質問)経営者の目線からみて、薬学部にはどんなカリキュラムが必要だと考えるか教えてください。

A3.薬剤師が「できること」ではなくて「できたらいいよね」ということを/臨床を強化するにはどうしたらよいか

 (平野社長から回答)10年ほど前にアメリカのウォルグリーンの副社長を呼んで薬剤師フォーラムを開いたことがあります。アメリカで薬剤師はワクチンが打てますけど、それは最初からできたわけではない。薬剤師が患者のために何ができるのかと考えた時に当時、予防接種率が低かったんですね。そこで薬剤師が看護学部に通って注射を打てる資格をとっている、予防注射を薬局で打ち始めました。そしたらインフルエンザワクチンの接種率が上がって、罹患率が下がって、死亡者数まで減った。薬剤師がどんな役割を担うべきかが最初にあるんです。同じように日本社会で今何が足りないのか。患者さんに対してどんなサービスが欠落しているのか。それを誰が埋めるのか。それは薬剤師だっていうふうに考えて、薬剤師をそれができる人間に育てていく。そのような資格設計をするというのが、あるべき姿 だと思います。さきほど申し上げた薬剤師フォーラムの時に、薬学部の教授も数多くきてくださっていたのですが、ある教授から「勉強になりました。これまで10年、20年先に薬剤師がどんな役割を担うべきかということを考えたことがなかった」と言われました。ショックでした。「薬学教育とは」というところから入っていってしまっているのだと思います。アメリカでいろいろな変化を起こしてきた友人から言われたのですが、法律では薬剤師ができないことでも、やがてやるべきことだと思うことを教えるのは自由だというんですよ。大学でワクチンを打てるようになるべきだと教えていれば、今回のコロナでワクチンの打ち手には困ることはなかったんですね。「できたらいいよね」、だから教える。そうすると、何かの時に世の中を変えられるんです。そういう感覚で動いてくれるといいなと思っています。

 (藤井社長から回答)
 「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」でも話題になっていましたが、大学間の格差についてはなんとかしないといけないと思っています。入学から6年間で、いわゆるストレート合格率が50%を切るような薬科大学もあります。薬学教育で臨床が足りないという話がしきりと出ている中、その不足している臨床を補うために4年制から6年制にしたという経緯があります。それでもまだ足りないというのはカリキュラムとしてどうなのか……。あるべき姿とは? 
現場が取り入れたことに呼応してカリキュラムに入れている大学もあります。一部の大学では、他学部や附属病院と連携して、学生のうちから多職種連携をカリキュラムに取り入れているところもあります。大学による格差というのは非常に大きな問題ですし、臨床が不足しているのであれば、コアカリキュラムに加えてそこを充実させる努力がなんとかできないものかと思っています。

(薬学生から)現場の声をもっと大学が反映しなければいけないし、文科省としてもカリキュラムに現場の声を組み込んでいただかないといけないと思いました。学生の立場としては、もっと「これが必要なんだな」ということを捉えて勉強していかなければいけないと思いました。
(平野社長より追加コメント)カリキュラムに関しては、もう一杯一杯だと大学は言うのです。そうであるなら、卒後でもいいと思うのです。われわれ現場が大学に出かけて行って、寄付講座でもいいので教えていく。そういう自由な発想でやらせてもらって、本当に現場で患者様に貢献できる薬剤師を一緒に育てるというふうにやっていけたらいいですね。


Q4.在宅で選ばれる薬局とは?
(薬学生Sさんから質問)卒業後は在宅に取り組んでいる薬局に就職したいと思っています。在宅で選ばれる薬局の条件はどのようなものでしょうか。ケアマネさんや他の医療職種から選ばれるために大切なことは何でしょうか。

A4.バイタルで薬物療法の確認/薬物療法の効果の確認が目的

 (平野社長から回答)医療従事者から選ばれる条件のお話の前に、もう少し大きな目線でお話をすると、まず、在宅は相手のお宅に行く。それには薬剤師の移動の時間かかってしまうんですね。ですから「どれだけ近くから行くか」ということがまず最初なんだろうと思います。定期的な投薬であればいいのですが、時々急に急性疾患が併発されて急にお薬が要るなんてこともあります。その時にどれだけ短時間で行けるのか。そして、ちゃんとそこにお薬はあるのか。この辺のところがまずベースとしてあるような気がしています。
 その上でですが、当社では医師の次回往診の前に薬剤師が訪問しています。その時にバイタルをとっています。実際に想定した薬物療法ができるかどうかを確認しているのです。服薬状況の確認もしますし、バイタルのチェックもします。当社の薬剤師はカンファレンスに参加して、その上で処方提案をしているんですが、この処方提案の採用率は81%です。これはできることなんですね。バイタルを薬剤師がとる行為については医療関係者の方から慎重論が出るのですが、アメリカではどう言ったかというと、医師がバイタルをとるのは診断目的です。薬剤師がバイタルをとるのは薬物治療効果の確認ですと。こうした当社の取り組みは、日本薬局学会でも表彰されましたし、pharmacistアワードで日本でグランプリを取ったんです。
 そのほかにも取り組みをご紹介すると、当社の栄養士がお宅に訪問をして、例えば膵臓癌の末期の方に対して、家族の状況だとか、その方の好物だとか、人生の思い出だとか聞きながらで食事の指導をします。時には北海道に行ったと聞けばキャラメルを作ってあげたり、家族みんなで流しそうめんやったりとか。栄養だけを考えるんではなくて、食事の楽しみ、あるいは家族と過ごす時間まで作る。そういうところまでやって、それで実際に効果を出している。この方は体重減少で困っていたのですが、体重が増えました。そういうところまでやっていくということによって、当然、本人、家族から喜ばれるんですね。やっぱり医療従事者の方からもですね、「良かったね」という風に言ってもらえる。そんなことがありますよ。

 (薬学生の方からコメント)将来、在宅に関わりたいなと思っていても、在宅をしている薬局ということですとたくさん出てきてしまって、何を基準にして選んでいったらいいのか分からなくなっていました。在宅をやっているということだけでなく、どんな在宅をしているのかを見ていきたいと思いました。


Q5.地域の薬局でデータ連携することはあるのか?
(薬学生Tさんより質問)藤井社長からデータヘルスのお話がありましたが、薬局さんは中小の薬局さんも多いイメージがあり、そういった薬局さんとデータの連携をすることはあるのでしょうか。そうしたほうが地域でよりよい医療が提供できると思いました。

A5.難しい面もあるが協働できるところもある/地域医療のためにメリットはある

 (藤井社長から回答)当社独自の部分は、現状ではほかの薬局さんまで広げていうのは難しいところがあるかなと思います。デジタルサイネージなどは賛同いただいた会社さんと一緒にやらせていただいたりということもあります。
 一企業だけではなかなか難しいことについては、中小含めてさまざまな規模の薬局が加入している日本保険薬局協会で一緒に考えて展開していく、業界一丸となって進めていくといった連携もしています。

 (平野社長から回答)意見というよりも体験をお話させてください。当社が薬歴の全店共有を始めたのは1991年です。相当前のことです。その時に地域の薬局に「一緒にやりましょう」と呼びかけたのですが、見事に断られました。自社で仕組みを作るとどうしてもそこにある程度の閉鎖性が生まれてしまうんですね。ただ、今回、マイナンバー、マイナポータルなどの活用でいうとある程度普遍的に日本全体でやれる基礎ができたんですね。ただですね、マイナンバーはレセプトデータから拾って来ているので1ヶ月ほどの遅れが生じて、直近の状況が分からないんですよ。現実の話としてはどうしても限界はあるので、最終的にどこまで患者に近寄っていってベストの医療を提供できるようにするかというのは、やっぱり企業が努力するしかないんだろうなという風に思っています。
 (ドラビズから追加質問)一緒に薬歴を連携すると、メリットがあると思われたのでしょうか。
 (平野社長から回答)他社と組むことで、当社にメリットがあるというよりも、なんのためにやるかというと、地域の医療のためにやるわけです。


Q6.なぜ薬局の経営者で勝負しようと思ったのか?
(薬学生Tさんから質問)お2人が経営者という生き方を選択した理由、あるいはどうしてその調剤事業で勝負していこうと思ったのか。そういったところの理由、お2人の原点をお聞きしたいです。

A6.「薬局は国民のためになっているのか」が原点/恩返しをする番だと思った

 (平野社長から回答)私は2代目なんです。跡継ぎ息子なので、既に薬局の経営という道があったということがまず1つあります。しかし、もちろん継がないという選択肢もあったわけです。ではなぜ経営者になったのかというと、アメリカの大学に行って学んだ中で、日本のドラッグストアとか薬局の姿が本来あるべき姿じゃないんじゃないかという思いを強く持ったんですね。自分は親が薬局をやってるおかげで食べさせてもらって、大学に行かせてもらったわけです。でもその業界が本当に国民の為になっていないと思った時に、ある意味、怒りがあったんです。「何とかしてやろう」と。それが原点ですね。経営者というのは、同じ薬局というものを経営するにしても、どんな薬局にするのか、どのように地域と向き合うのか、どんな風に患者さんを幸せにするかというそのやり方、 「what to do」の世界では同じでも、「how to do」は全然違うんですよ。そこに自分の思う理想を活かしていけるというのが経営者の醍醐味です。そんな思いを持ってくれる人が私以外の社員から出ていたら本当に素敵だなと思います。社員の中から出てくる理想と私の理想を戦わせて、もっといいものにできたら素敵だなと。そして、それをさせてあげられるような社長に自分がなれるのか。そこまで含めて経営者だと思います。

 (藤井社長から回答)私は創業者から会社を託されて、6年程経ったところです。入社した時は、本当に一薬剤師でした。「どうして社長になったんですか?」とよく言われますが、社長になったことに自分が1番驚いています。入社した頃自分が社長になるとは全然思っていませんでしたし、20代で入社したので長く働ける現場がいいなと考えていました。ドラッグストアに勤務したこともあったのですが、医療をより勉強したいなと思って調剤のほうに進んで、長く続けられる会社がいいとアイセイ薬局に転職しました。紆余曲折があって社長から自分の後をやってほしいとオファーをいただきました。私で務まるんだろうかという不安はありましたが、それまで本当にいろんな人たちに支えていただき、今も支えていただいているので、今度は私が返す立場になるんだなと思いました。
永続的な企業としてやっていきたいと思っているので、次の社長は、当社の社員、誰にでもチャンスがあります。社長を目指す、そういう思いで皆さんにずっと働いてほしいと思っています。もしほかの会社に転職した場合でも、その会社で「アイセイマインド」を広げて、「アイセイの薬剤師っていいよね」と言ってもらえることが1つの目標ですし、育った人材がいろいろなところで活躍してくれたらと思っています。

(薬学生の方からコメント)鳥肌が立ちました。第一線で戦っている方の言葉は想いがこもっていて重みがあると思いました。いつか、皆さんのように偉大な経営者になりたいと思います。


Q7.個人としての理想像はどんなものでしょうか?
(薬学生Yさんから質問)企業としての方針はふんだんにお聞きしたのですが、医療業界にいる個人としての理想像などありましたら教えてください。

A7.その時・その人にとっての最善のアドバイスを/「ありがとう」と言ってもらえる人でありたい

 (平野社長から回答)患者さんはひとりひとり違う人なんですけど、同じ人でも朝と夕方で違う人だし、熱がある時とそうでない時も違う人です。本当にその時のその人にとってベストのアドバイスができる、そういう人でありたいと思うんですね。じゃあそういうことのために薬学生に何を求めるんだという質問をよくされるんですが、最終的には人間力って答えるんですね。例えば生きるか死ぬかの場面に直面した人から、「私どうしたらいいですか」とあなたが質問されるかもしれない。答えられますか。これに答える能力はどうやったら身につくんだろうと。実は当社は人間力育成プロジェクトというのがあって、内定の決まった学生に卒業前に1ヶ月間、例えば東南アジアの貧しい村に行ってこないかとか、災害の現場に1ヶ月行ってみないかとか、介護施設の中で働いて来ないかとか。そのための交通費などを私がポケットマネーで10万円出して応援しているんです。入社後に報告会があってみんなが感動してくれたら返済免除、みんながつまらないっていったら5000円ずつ20回で返してもらうんです。薬剤師、薬学教育とかいう前に、人間です。普通の困っている人を助ける仕事ですよ。何よりも自分が人間力を持っていることが必要で、自分自身もそうなりたいし、当社の従業員にもそうなってほしい。そのための機会を提供するためにこんなことをやっているんです。そういう意識を持ってやってみてもらったら面白いかなと思います。聞いた話とか、読んだ話と、自分が直接向き合って必死になって考えて、やってみて、失敗して、そんな経験を是非してください。

 (藤井社長から回答)薬局はサービス業の側面もあります。サービス業と考えたときに、薬局ほど、直接「ありがとう」と言ってもらえるサービス業はないのではないかと思っています。元気になって退院してくる患者様、看取り期の患者様、いろいろな患者様と関わってきました。
医療機関の先生もさまざまな方がいらっしゃいます。医療モールをつくるときに、クリニックの開業支援をしていますが、医師にとって開業は人生をかけてのことです。薬剤師として、またサポートする立場としても、我々に何ができるのだろう、患者様との橋渡しも何ができるのだろうといろいろ考えます。
 そういう幅広い方から「ありがとう」と言っていただける自分でありたいです。社員からもありがとうと言われたらうれしいんですけど、いろいろプレッシャーもかけているので愚痴の方が多いかもしれませんね(笑)。
 薬剤師としては、新型コロナワクチン接種の打ち手になりたかったという気持ちがあります。今までの薬剤師の枠を超えて、我々の存在価値・意義を示す。これは本当に個人としての思いが強いのですが、「薬剤師だからこれしかできない」ではなくて、「薬剤師だっていろいろできるんだよ」というような形になるといいのにと思っています。

(薬学生からコメント)期待の数百倍の回答をお聞きできました。私は経験がまだまだ足りないので、今後、薬剤師として今のお話を踏まえつつ、自分はどうしていくのか、考えていくのにとても参考になるお話をお聞きできました。


Q8.科学的根拠が希薄なものの販売への考えは?
(薬学生Nさんから質問)空間除菌であったり水素水など、科学的に効果が疑問視されるようなものを販売していることに関して、どのように考えていらっしゃいますか? 販売ということでは自己責任ということになるのかもしれませんが、薬剤師のいる医療提供施設としては個人的には不適切だと思っています。

A8.置いていることで生まれる会話の可能性を持つ

 (平野社長から回答)たしかに、直接役に立つものも、役に立たないものもいっぱいあります。まず、役に立つものはもちろんいいんですけど、じゃあ役に立たないっていう時にまず、害があるかどうかですね。害があると思ったら売りません。害はないにしても、毒にも薬にもならないというのがたくさんあるとして、これに関しては1つはビジネスとしての位置づけはあります。一方で、実はそれをお客様が求めに来た時に、「なぜそれをお使いなんですか」という質問ができるのです。そのコミュニケーションが成立した時には、その求めている医薬品へ誘導することができます。それを改善したくて来たのであれば、こちらの方はより適切ですよ、という説明ができるのです。それを最初から置いていないとなると、その会話が成り立たないんですよ。これは綺麗事を言ってるように聞こえるかもしれません。たしかに常に成り立つことでもありません。しかしその会話が生まれる可能性を持っておくことは、私は大事だと思います。
 もう一つ、内実の話をすると、ドラッグストアで特定のせきどめ薬などを買い続ける人がいます。日本チェーンドラッグストア協会では1人に1個しか売らないという自主ルールを定めて、当社はきっちり遵守しています。しかし、データを追いかけると、当社の中でも別の店舗で買い回っているんですね。そこで、そういった方に関しては、ドクターと協力して支援をしていく。やはり心療内科にかかっていることがわかったりするのです。あるいは呼吸器内科にかかっていることもあります。ここで、じゃあ置かないとなると、当社ではそういったこと自体が分からなくなってしまうので、支援もできなくなってしまいますよね。何と表現したらいいかと思いますが、理想だけを追求してもたぶん物事は進化しない、進展しなくて、多少、あなたから見れば不適切に思うことがあるかもしれないけども、現実から1歩前にどうやって進むのか。これがたぶん現実の姿かなというふうに思います。

(薬学生からコメント)おっしゃった視点で考えたことがありませんでした。もう少し、別の視点からももっと深く考えてみようと思いました。ありがとうございました。

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<編集部より>
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