【官民対話】「セルフケアの推進と適切なセルフメディケーションの実施」を明記/スイッチOTCのKPIはなし

【官民対話】「セルフケアの推進と適切なセルフメディケーションの実施」を明記/スイッチOTCのKPIはなし

【2021.08.24配信】厚生労働省は8月24日、「医薬品産業ビジョン策定に向けた官民対話」を開いた。ビジョン案の中で、「セルフケアの推進と適切なセルフメディケーションの実施」を明記した。一方、スイッチOTCのKPIの明記はなかった。これに関し、厚労省医政局経済課長の林俊宏氏は「望ましいKPIは何かを含めて今後、議論をしていく」と話した。


林経済課長「スイッチOTCのKPIは今後の議論」

 この日の官民対話では、8年ぶりの改訂となる「医薬品産業ビジョン」の厚労省案が提示された。革新的創薬などの産業育成が主たるテーマとなるが、この中で「セルフケア・セルフメディケーションの推進」が明記された。

 「セルフケアの推進と適切なセルフメディケーションの実施」と記述し、「かかりつけ医やかかりつけ薬剤師等による健康相談・薬局の健康サポート機能強化等を通じたヘルスリテラシー向上、セルフメディケーション税制の普及定着・効果検証・対象品目検討、安全性・有効性を担保したOTC化推進による国民の選択肢の多様化」を方針とした。

 一方、スイッチOTCをめぐっては、規制改革推進会議などで「推進のためにはKPIが必要だ」などの意見が示されてきたが、医薬品産業ビジョンの中にはOTCに関するKPIの記載はなかった。

 これに関し、会議後に記者陣のレク要請に応えた厚労省医政局の林俊宏氏は、「スイッチOTCのKPIに関しては、一概に何品目などの“数ありき”に関しては慎重にならざるを得ない環境がある。どのようなKPIがOTCを活用するために必要かは、これからの議論になる」との見方を示した。

 官民対話で新たに設置する実務者ワーキング、もしくはセルフメディケーション推進に関する有識者検討会などの場で議論していきたいとした。

この記事のライター

関連する投稿


【官民対話】医薬品の「供給不足に係る情報収集・公表の仕組みの構築」へ

【官民対話】医薬品の「供給不足に係る情報収集・公表の仕組みの構築」へ

【2021.08.24配信】厚生労働省は8月24日、「医薬品産業ビジョン策定に向けた官民対話」を開き、ビジョン案の中で、医薬品の「供給不足に係る情報収集・公表の仕組みの構築」を明記した。


最新の投稿


【OTC“自動販売機”】龍生堂本店で実証開始/大正製薬のサンドボックス制度

【OTC“自動販売機”】龍生堂本店で実証開始/大正製薬のサンドボックス制度

【2025.03.19配信】大正製薬株式会社(本社:東京都豊島区 社長:上原 茂氏)]は、ショッピングモールの薬局内にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)化されたOTC販売機を設置し、第1類医薬品を含む一般用医薬品を販売する実証を、3月下旬(予定)より開始すると公表した。


【長期品の選定療養】「同一性への固執」による「医療上の必要性」認める

【長期品の選定療養】「同一性への固執」による「医療上の必要性」認める

【2025.03.18配信】厚生労働省は3月14日、「長期収載品の処方等又は調剤の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について(その4)」を発出した。


【長期品の選定療養】患者が負担する「特別の料金」、医療費控除の対象/厚労省疑義解釈

【長期品の選定療養】患者が負担する「特別の料金」、医療費控除の対象/厚労省疑義解釈

【2025.03.18配信】厚生労働省は3月14日、「長期収載品の処方等又は調剤の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について(その4)」を発出した。


【渡嘉敷奈緒美・元衆議院議員】次期衆院選へ出馬へ

【渡嘉敷奈緒美・元衆議院議員】次期衆院選へ出馬へ

【2025.03.16配信】渡嘉敷奈緒美・元衆議院議員が、3月15日に開かれた日本薬剤師会臨時総会で挨拶した。


【日本薬剤師会】上野清美氏が専務理事に就任

【日本薬剤師会】上野清美氏が専務理事に就任

【2025.03.16配信】日本薬剤師会の専務理事に上野清美氏が就任した。