林経済課長「スイッチOTCのKPIは今後の議論」
この日の官民対話では、8年ぶりの改訂となる「医薬品産業ビジョン」の厚労省案が提示された。革新的創薬などの産業育成が主たるテーマとなるが、この中で「セルフケア・セルフメディケーションの推進」が明記された。
「セルフケアの推進と適切なセルフメディケーションの実施」と記述し、「かかりつけ医やかかりつけ薬剤師等による健康相談・薬局の健康サポート機能強化等を通じたヘルスリテラシー向上、セルフメディケーション税制の普及定着・効果検証・対象品目検討、安全性・有効性を担保したOTC化推進による国民の選択肢の多様化」を方針とした。
一方、スイッチOTCをめぐっては、規制改革推進会議などで「推進のためにはKPIが必要だ」などの意見が示されてきたが、医薬品産業ビジョンの中にはOTCに関するKPIの記載はなかった。
これに関し、会議後に記者陣のレク要請に応えた厚労省医政局の林俊宏氏は、「スイッチOTCのKPIに関しては、一概に何品目などの“数ありき”に関しては慎重にならざるを得ない環境がある。どのようなKPIがOTCを活用するために必要かは、これからの議論になる」との見方を示した。
官民対話で新たに設置する実務者ワーキング、もしくはセルフメディケーション推進に関する有識者検討会などの場で議論していきたいとした。