厚労科研の中の「医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業」については、令和6年度推進研究として、「薬剤師の対人業務の評価指標の開発に関する研究」が挙げられた。
研究の背景として、医療ニーズが増大する中、今後、薬局薬剤師には地域包括ケアシステムを支える重要な医療職種としての活躍が求められることから、薬局薬剤師はさらに対人業務を充実することが求められているとし、そのような状況の中、質の高い対人業務を評価し、薬局薬剤師の業務の質を担保するため、適切な評価指標の設定が必要であると指摘。薬局薬剤師の対人業務の実態や患者に与える影響等を調査するとともに、諸外国における薬局薬剤師の業務プロセスの質の評価等に関する状況を調査する。これを踏まえ、薬局薬剤師の対人業務の質を評価するための指標を開発する。
「成果の活用」として、薬局薬剤師の対人業務の指標を示すことにより、客観的評価に基づき対人業務の質を把握することが可能となり、より質の高い対人業務の推進が可能となるとしている。
厚労科研は研究を通じて厚労省の政策に生かされるため、今後の薬局薬剤師の政策へ影響しそうだ。
そのほか、「医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業」では「非ヒト霊長類の動物実験代替法等の薬事上の取り扱いに関する研究」や「医療用医薬品の販売名・包装等に係る医療安全に関する研究」、「危険ドラッグ等の乱用薬物に関する分析情報の収集及び危害影響予測のための研究」、「新興・再興感染症流行時の血液製剤の安全性確保のための研究」が挙げられた。
部会では、「危険ドラッグ等の乱用薬物に関する分析情報の収集及び危害影響予測のための研究」に関して、危険ドラッグだけでなく市販薬の濫用・不適切な使用についても研究すべきとの要望が出た。
【厚労科研】薬剤師の対人業務評価指標を研究へ/今後の薬局薬剤師政策に影響
【2023.05.19配信】厚生労働省は5月19日、「第135回厚生科学審議会科学技術部会」を開き、令和6年度の厚生労働科学研究(厚労科研)の実施内容について審議した。案の内容について了承され、部会で出た意見による文言等の修正については部会長一任となった。
関連する投稿
【調剤報酬改定2022】薬局現場から伝えたい“社会に評価される業務”とは
【2020.10.30配信】今春に行われた「調剤報酬改定2020」から早6カ月が過ぎた。薬局現場ではすでに、次なる「調剤報酬改定2022」に向けた議論がスタートしている。ある薬局は、「医療的ケア児(者)へのサポート体制の確立」に向けた薬局への評価の必要性などを指摘する。「機会があれば厚労省に提言したい」とする。
最新の投稿
【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用
【2026.04.23配信】財務省は4月23日、財政制度等審議会「財政制度分科会」を開き、「財政各論」の資料を提示した。この中で薬局について、昨年の中央社会保険医療協議会(中医協)の資料「調剤その2」の資料も引用しつつ、“小規模分散”の問題を指摘した。小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題があるとした。
【令和8年度調剤報酬改定】施設基準届出チェック/6月1日期限は11項目
【2026.04.21配信】厚生労働省は4月20日、「令和8年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリスト」を発出した。令和8年6月1日が届出期限となっているのは11項目。
【東京都】健康食品試買調査で6製品から医薬品成分/医師・薬剤師への相談啓発
【2026.04.21配信】東京都は3月23日に「令和7年度健康食品試買調査結果」を公表した。都が購入した健康食品の94%(125製品中118製品)に不適正な表示、広告を発見した。都では健康食品の利用について医師や薬剤師に伝えてほしいと訴えている。
注目集まる日薬の生涯学習「JPALS」/服用薬剤調整支援2の算定要件で
【2026.04.20配信】日本薬剤師会(日薬)が2012年から直接手掛けている生涯学習支援システム「JPALS」(ジェイパルス)をご存知だろうか。令和8年度調剤報酬改定で見直された「服用薬剤調整支援料2」の算定要件に関連することになったことで、最近、改めて注目が集まっている。
【第一三共】第一三共ヘルスケアの株式をサントリーHDヘ譲渡/譲渡契約締結を公表
【2026.04.15配信】第一三共株式会社(本社:東京都中央区)は、連結子会社である第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区、以下「DSHC」)の株式の全てをサントリーホールディングス株式会社(本社:大阪市北区、以下「サントリーHD」)に譲渡することを合意し、サントリーHD との間で株式譲渡契約を締結したと公表した。