【第二次補正予算】訪問服薬指導でのオンライン資格確認システムで薬局への補助創設

【第二次補正予算】訪問服薬指導でのオンライン資格確認システムで薬局への補助創設

【2022.11.14配信】厚生労働省は11月11日、社会保障審議会医療保険部会を開催し、保険局関係の令和4年度第二次補正予算案の主な事項を説明した。それによると、訪問服薬指導などの場でもマイナンバーカードを使ったオンライン資格確認ができるシステム改修を行い、その導入に関わる費用を薬局に補助する。


 外来における服薬指導では、カードリーダーでマイナンバーカードを読み取っているが、カードリーダーの持ち運びに適していない訪問診療や訪問服薬指導での活用が課題になっていた。
 そこで、第二次補正予算では「訪問診療等におけるオンライン資格確認等に係るシステム改修及び導入に係る財政支援」に224億円を計上。このうち、用途拡大システム改修に51億円、導入に係る財政支援に173億円をあてる。

 現行の保険医療機関・薬局における外来診療等におけるサービス以外(訪問診療やオンライン診療等、健診実施機関等)においても、保険資格情報等をオンラインで確認することができる仕組みを構築し、各施設が導入できるようにする。また、訪問業態(訪問診療・訪問歯科診療・訪問服薬指導・訪問看護等)やオンライン診療を実施している医療機関・薬局、健診実施機関等において、令和6年4月からオンライン資格確認を使用できるようにする必要があることから、医療機関・薬局、健診実施機関等におけるシステム改修等を行う。

 在宅医療では訪問した患者宅で医療関係者が持参したモバイル端末を用いてマイナンバーカードを読み取り、PIN認証を行った上で医療機関を指定して、資格確認のほか、薬剤師情報等の提供に関する同意を登録する仕組みを検討している。

 訪問診療やオンライン診療等に係るシステム改修とあわせて、マイナンバーカード機能のスマートフォンへの搭載に係る対応も行う予定。職域診療所等におけるオンライン資格確認については、既存予算により構築する仕組みについて、外部連携テスト等の導入準備等を行う。さらに、審査支払機関を介さずに行った保険診療に係る薬剤情報を収集するための仕組みの構築も行う。

この記事のライター

関連するキーワード


オンライン資格確認

関連する投稿


【厚労省】オンライン資格確認、保険者による登録方法を徹底周知/誤登録事例受け

【厚労省】オンライン資格確認、保険者による登録方法を徹底周知/誤登録事例受け

【2023.05.16配信】厚生労働省は、オンライン資格確認における資格情報の誤登録事例を受け、保険者における登録方法の徹底を周知している。保険者による資格情報が本来の方法とは異なる方法で登録されたことが今回の事例の背景だと説明している。


【厚労省・疑義解釈を発出】令和5年4月からの調剤報酬特例措置/医療DXや医薬品の安定供給問題で/「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」「地域支援体制加算の取扱い」など

【厚労省・疑義解釈を発出】令和5年4月からの調剤報酬特例措置/医療DXや医薬品の安定供給問題で/「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」「地域支援体制加算の取扱い」など

【2023.02.01配信】厚生労働省は1月31日、事務連絡「令和5年4月1日からの診療報酬上の特例措置に関する疑義解釈資料の送付について」を発出した。調剤に関しては「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」、「地域支援体制加算の取扱いについて」などに関する内容となっている。前者は「オンライン資格確認の導入・普及に関する加算の特例措置」、後者は「医薬品の安定供給問題を踏まえた診療報酬上の特例措置」が講じられたことによるもの。


【診療報酬改定10月改定分】“オン資加算”で疑義解釈(その1)/「電子的保健医療情報活用加算」廃止で10月から新設の「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」

【診療報酬改定10月改定分】“オン資加算”で疑義解釈(その1)/「電子的保健医療情報活用加算」廃止で10月から新設の「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」

【2022.09.05配信】厚生労働省は9月5日、オンライン資格確認にかかわる調剤報酬改定について、疑義解釈を出した。オンライン資格確認にかかわる加算については現行の「電子的保健医療情報活用加算」を廃止し、10月から「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」を新設することが決まっていた。マイナンバーカードを持参しオンライン資格確認を活用して情報を取得した場合は「加算2」として6カ月に1回1点、持参がない場合は「加算1」として6カ月に1回3点を算定する。


【オンライン資格確認】加算要件は9月上旬に通知発出予定

【オンライン資格確認】加算要件は9月上旬に通知発出予定

【2022.08.24配信】厚生労働省は8月24日、オンライン資格確認に関する説明会を開催し、この中で診療報酬・調剤報酬上の加算要件について、9月上旬に通知を発出する予定だとした。


【中医協答申】オンライン資格確認の評価/薬局にマイナ保険証持参なら1点、ない場合は3点/新設の「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」

【中医協答申】オンライン資格確認の評価/薬局にマイナ保険証持参なら1点、ない場合は3点/新設の「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」

【2022.08.10配信】厚生労働省は8月10日、中央社会保険医療協議会総会を開き、オンライン資格確認に関する診療報酬上の評価を議論した。事務局は現行の「電子的保健医療情報活用加算」を廃止した上で、マイナンバー保険証を持参した患者の負担を軽くする案を提示した。


最新の投稿


【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【2024.07.25配信】厚生労働省は7月25日に「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催し、体外診断用医薬品の特性を踏まえた制度の見直しについて議論した。その中で「研究等の医療以外の用途を標榜する試薬の提供業者への対応」を議題とした。


【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【2024.07.24配信】日本薬剤師会は7月24日、都道府県会長協議会を開催した。


【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【2024.07.19配信】厚生労働省は、現在3年間となっている処方箋の保存期間について見直す方針を示した。「第7回薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で提示した。診療録の保存期間が5年となっている中、電子処方箋については処方箋を調剤済みとなった日から5年間保存するサービスを提供しているなどの環境変化を挙げている。今後、制度部会で議題とする方針。


【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【2024.07.19配信】薬局DX推進コンソーシアムは7月19日、大阪市から調剤業務一部委託事業の確認通知を受け取ったと公表した。


【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【2024.07.19配信】日本保険薬局協会は7月19日に開かれた厚労省「第7回 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で意見書を提出した。「健康サポート薬局、地域連携薬局、地域支援体制加算届出薬局が描く薬局像は、小異こそあれ、分立させるほどの違いはない」とした。


ランキング


>>総合人気ランキング