日薬関係者「国民の生命・健康に関わるヘルスケア領域に参入する企業としての姿勢自体が問われる案件ではないか」
NTTドコモは8月に、電子お薬手帳である「おくすり手帳Link」について、新規受付を停止するとのリリースを発出していた。
それに合わせ、NTTドコモより日薬へ、「おくすり手帳Link」の仕組みを利用している日薬「eお薬手帳」についても時期は未定であるものの、終了したいとの連絡があったという。対応する薬局システムについても時期は未定であるものの、サービスが終了となる見込みと伝えられたという。
日薬では、「2019年にNTTドコモ、株式会社STNet、日薬の3者で電子お薬手帳サービスの統合に関する基本合意書も締結したばかりであるにもかかわらず、今般、NTTドコモの決定事項として報告があったもの」として、「継続的な薬学管理に重要なアイテムであるお薬手帳を扱う事業者としてあってはならない判断」との考えを表明。「現在、eお薬手帳を利用されている国民、eお薬手帳を軸に患者対応を行っている薬局での影響も大きい」として、日薬として最善の対応を求めていく考えを示した。
日薬関係者は「国民の生命・健康に関わるヘルスケア領域に参入する企業としての姿勢自体が問われる案件ではないか」と、不満を募らせている。
説明にあたった日薬常務理事の原口亨氏は、「対応はざっと3パターン、4パターンが考えられるが、地域住民・患者の皆様に一番ご負担がなく、利用している3000を超える薬局にとっても負担のないものは、どの形が一番よいのか。検討を進めている。結論までもう少々お時間をいただきたい。サービス終了時期の明確化も含めて、できるだけ速やかにご報告させていただきたいと思っている」と説明した。