【M&A】スギHD、渡辺貿易を子会社化/アジア展開の足掛かりに

【M&A】スギHD、渡辺貿易を子会社化/アジア展開の足掛かりに

【2022.06.01配信】スギホールディングスは6月1日付けで、同社100%子会社の株式会社Sトレーディングが、渡辺貿易株式会社と株式譲渡契約を締結し、同社の株式を100%取得し子会社化することとなったと公表した。渡辺貿易は既に香港・マカオ・台湾に多くの販売先を有しているという。今後、成長著しいアジア市場に対して、医薬品を含む多くのヘルスケア商品を提供することで、アジア全体の健康増進に寄与していきたい考え。


 スギホールディングスは、関東・中部・関西・北陸エリアに1500店舗以上を展開し、約3000人の薬剤師と約500人の管理栄養士を擁する調剤併設型ドラッグストアを強みに、地域の生活者の病気予
防・健康管理に生涯にわたって関わり、健康増進に貢献する「トータルヘルスケア戦略」を展開し
ている。

 近年では、様々な医療機関から生活習慣病などの処方箋を年間約 1100万枚応需している処方箋調剤事業に加え、リアルとデジタルを連携させた予防・未病領域への展開を強化。また、在宅患者への支援として、高齢者等への訪問調剤サービスを推進するのに併せ、店舗への来店が困難となっている高齢者への在宅物販を、介護事業者との連携により実施している。

 また、当社子会社のSトレーディング社は、同社グループで培ったヘルスケア領域でのビジネスモデル及び商品を国内外に対して提供することで、広く国際社会に貢献することを使命と捉えており、現在アジアを中心に海外事業を展開しているという。

 今回、株式を取得する渡辺貿易は、医薬品の輸出を通じて地域の生活者の健康に寄与することを理念に掲げ、国内で調達・製造した医薬品の国内卸売、国外輸出を展開する企業。既に香港・マカオ・台湾に多くの販売先を有しており、今後他のアジアの国々へも医薬品の輸出を目指している。
 渡辺貿易の理念及び事業は、スギホールディグスの目指す方向性と一致しており、今後Sトレーディング社と共に、成長著しいアジア市場に対して、医薬品を含む多くのヘルスケア商品を提供することで、アジア全体の健康増進に寄与していきたい考え。

 渡辺貿易株式会社の概要は以下の通り。
(1) 名 称 渡辺貿易株式会社
(2) 所在地 大阪府大阪市中央区内本町2-4-10-1007
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 渡辺 泰次氏
(4) 事業内容 医薬品卸売業
(5) 資本金 10,000千円
(6) 設 立 年 月 日 1976年3月16日
(7) 大株主及び持株比率 個人株主 4名 100%
(8) 上場会社と当該会社との間の関係:資本関係 該当事項はない。人的関係 該当事項はない。取引関係 該当事項はない。
(9) 当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態
決算期2021年8月期
純資産484 百万円
総資産560 百万円
1株当たり純資産 28,048.29 円
売上高 733 百万円
営業利益 6百万円
経常利益 19百万円
当期純利益14百万円
1株当たり当期純利益 738.25 円

 取得株式数,取得価額及び取得前後の所有株式の状況は以下の通り。
(1) 異動前の所有株式数 0株(議決権の数:0個)(議決権所有割合:0%)
(2) 取得株式数 20,000株
(3) 異動後の所有株式数 20,000株(議決権所有割合:100%)
(注)取得価額については、当事者間の契約により非開示だが、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(DCF 法)による第三者の株式価値算定結果を勘案して、相手先との合意により決定している。

 今後の見通しとしては、本件株式取得(子会社化)に伴う当社連結業績への影響は軽微と見込まれるとするものの、開示すべき事項が生じた場合は適時に開示する方針。

この記事のライター

最新の投稿


【次世代研】山本信夫・前日薬会長の特別講演会開催/2026年2月11日に

【次世代研】山本信夫・前日薬会長の特別講演会開催/2026年2月11日に

【2026.11.16配信】次世代薬局研究会(代表理事:武政文彦氏)は2026年2月11日に、前日本薬剤師会会長である山本信夫氏による特別講演会を開催する。


【日本医療機能評価機構】薬包の表記は薬局等で異なるため薬包1包量を確認を/持参薬で

【日本医療機能評価機構】薬包の表記は薬局等で異なるため薬包1包量を確認を/持参薬で

【2025.11.17配信】日本医療機能評価機構は11月17日、「医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.228」を作成・ホームページで公表した。タイトルは、「粉砕調製された持参薬の過量与薬」で、2021年1月1日~2025年9月30日に2件の事例が報告されているもので、第81回報告書「分析テーマ」で取り上げた内容をもとに作成された。


【薬機法改正】「指定濫用防止医薬品」にデキストロメトルファンとジフェンヒドラミン/調査会方針

【薬機法改正】「指定濫用防止医薬品」にデキストロメトルファンとジフェンヒドラミン/調査会方針

【2025.11.11配信】厚生労働省は11月11日、「令和7年度第8回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開き、改正薬機法に定めた「指定濫用防止医薬品」としてデキストロメトルファンとジフェンヒドラミンを指定する方針を了承した。


【薬団連】OTC類似薬についてシンポジウム開催

【薬団連】OTC類似薬についてシンポジウム開催

【2025.11.09配信】薬局団体連絡協議会(薬団連)は11月9日に「第7回シンポジウム」を開き、「OTC類似薬」をテーマに取り上げた。参画団体共通の声明については今後の課題として、今回は策定・公表はしていない。


【東京都薬剤師会】市販緊急避妊薬の「産婦人科医等との連携リスト」関与の方針

【東京都薬剤師会】市販緊急避妊薬の「産婦人科医等との連携リスト」関与の方針

【2025.11.07配信】東京都薬剤師会(都薬)は11月7日に定例会見を開いた。その中で、市販化の見通しとなった緊急避妊薬の販売条件となる「産婦人科医等との連携体制」のリストについて、都薬としても関与していく方針を示した。


ランキング


>>総合人気ランキング