小林製薬社製の紅麹を含む食品の健康被害の原因究明については、5月28日の公表資料で、健康被害のあったロットで異なるピークがみられ、3つの化合物が検出されていたことを明らかにしていた。プベルル酸と「化合物Y」、「化合物Z」である。
また、このうち、プベルル酸については5月28日公表資料の段階で、腎毒性が確認されていた。
残る「化合物Y」と「化合物Z」については、今般の実験により、発生機構については紅麹菌との共培養によりモナコリンKを修飾して生成することはわかったものの、腎障害を引き起こさないことがわかった。
こうした結果を受け、同日に開かれたWGでは、小林製薬株式会社の紅麹を使用した機能性表示食品(3製品)に係る健康被害情報への食品衛生法上の措置の要否について議論した。
原因究明の結果、プベルル酸には腎毒性が確認されていることから、プベルル酸を発生させない製造条件や、プベルル酸に係る規格基準等の要否について検討していくことが必要ではないかとされた。
同WGでは、食品衛生法上の措置の要否の議論を目的としている。
WGでの「必要」との結論を受け、今後、具体的な製造条件や規格基準については消費者庁で議論することになる。
令和6年4月1日に、食品衛生基準行政は消費者庁に移管されている。
WGでは、引き続き、必要な情報を収集することや、再発防止のための知見を蓄積していくことが重要とのとりまとめもされた。
なお、今回のワーキンググループでは、大阪市が実施した調査のうち、令和6年8月 15 日までに、厚生労働省に調査が終了した旨の報告があった58 例の死亡例を扱った。
以下の①及び②を満たす6例を基に検討した。
① プベルル酸が含まれる令和5年7月以降に出荷された製品を喫食した可能性が高い者
② 近位尿細管障害を含め、何らかの腎障害がある又は疑われる者
【厚労省】小林製薬“紅麹”問題、食品衛生法上の措置「必要」/プベルル酸を発生させない製造条件等
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