【学校薬剤師】HPVワクチンのキャッチアップ接種を周知へ

【学校薬剤師】HPVワクチンのキャッチアップ接種を周知へ

【2024.08.22配信】日本薬剤師会はこのほど、都道府県薬剤師会学校薬剤師担当役員に向けて、HPVワクチンのキャッチアップ接種の周知を依頼する文書を発信した。発信は7月31日付け。


 ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(HPVワクチン)については、積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した人に対し、従来の定期接種の対象年齢を超えて接種(キャッチアップ接種)の機会が提供されている。

 このキャッチアップ接種の実施期間は、令和4年4月1日から 令和7年3月31日までの3年間としており、今年度は実施期間の最終年度となっている。
 15歳以上の女性のHPVワクチンの接種回数は、合計3回接種するとされており、標準的な接種間隔で3回の接種を完了するためには約6カ月の期間を要することから、公費による接種を希望する人は、遅くとも本年9月末までに1回目を接種いただく必要がある。
 
 これらの内容について、日薬としては、キャッチアップ接種等の対象者や保護者に対し、これまでの自治体等からの周知に加え、学校薬剤師より担当する学校に情報提供するとともに、担当校で開催される学校保健委員会等での説明などの対応を依頼したもの。
 
 キャッチアップ接種等の対象者や保護者等への周知・広報について、各種資材を活用も促している。

<各種資材>

1. キャッチアップ接種等の対象者や保護者等への周知・広報の資材等
厚生労働省ホームページ
■HPV ワクチンに関する広報について
(*資材については、厚生労働省ホームページからダウンロードできる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/kouhou.html

【チラシ・ポスター・動画(2024年7月作成)】
資材1 キャッチアップ接種チラシ
資材 2 キャッチアップ接種チラシ(横長サイズ)
資材3 キャッチアップ接種ポスター
動画 1「女子高校生の皆さまへ」
(*定期接種最終年度の高校1年生も含む説明)
https://www.youtube.com/watch?v=n_z9KUsXac8
動画2「HPVワクチン接種を逃してしまった方へ」
https://www.youtube.com/watch?v=aF4fTFhJO_U
動画 3「高校生相当の娘さんの保護者の方へ」
https://www.youtube.com/watch?v=Tkr_exMAtCM
■ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPV ワクチン〜
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index. html
(参考)・「HPV ワクチン「キャッチアップ接種」全国7大学での周知キャンペーンを 7月5日から開始」
(令和6年7月5日報道発表)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41203.html
・第 60 回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 (令和6年5月 22日):資料1
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001255917.pdf
*審議会において自治体の取組を紹介(スライド 37~40)

2. 上記「1.」を活用したキャッチアップ接種の啓発活動の例
・高等学校を担当する学校薬剤師が、養護教諭等の学校関係者を通じて学校医等の学校保健委員会関係者に、啓発資材の情報共有を行う。また、学校保健委員会で啓発活動の説明を行う。
・学校薬剤師が、学校保健委員会の関係者と連携のうえ、担当校の高校2年生・3年生を対象とした啓発活動(資材の掲示等)に協力する。

この記事のライター

関連するキーワード


HPVワクチン ワクチン

関連する投稿


【薬剤師によるワクチン接種研修の経緯と展望】昭和薬科大学・渡部一宏教授が総説を投稿/「国民が薬剤師をワクチン接種の打ち手として異議なく受け入れてくれる準備を」

【薬剤師によるワクチン接種研修の経緯と展望】昭和薬科大学・渡部一宏教授が総説を投稿/「国民が薬剤師をワクチン接種の打ち手として異議なく受け入れてくれる準備を」

【2022.05.23配信】昭和薬科大学教授の渡部一宏氏はこのほど、同氏がこれまで展開してきた薬剤師によるワクチン接種をめぐる活動などについて総説をまとめ、「昭和薬科大学紀要」に投稿した。臨床検査技師と救急救命士については日常的に採血や注射を行っていることから特例で「ワクチン接種の打ち手」に加えることが決まったといった、これまでの経緯を詳細にまとめているほか、既卒薬剤師や薬科大学での早急な研修教育が必要だと提言している。


最新の投稿


【医薬品情報把握システムの検討活発化】薬剤師会“アクションリスト”実践へ/MSNW「LINCLEちいき版」を全国の都道府県薬へ提案中

【医薬品情報把握システムの検討活発化】薬剤師会“アクションリスト”実践へ/MSNW「LINCLEちいき版」を全国の都道府県薬へ提案中

【2025.08.08配信】日本薬剤師会が公表した「地域医薬品提供体制強化のためのアクションリスト」。このうちの1つの事項である「地域の医薬品情報の把握・共有の取組」。この実践へ向けて情報共有のためのシステム選定の動きも活発化してきた。こうした中、メディカルシステムネットワーク(MSNW)では、もともと地域薬剤師会と共に開発を進めてきた「LINCLEちいき版」の提案を強化している。すでに10以上の都道府県薬剤師会への提案を進行中だという。


【厚労省】保険調剤「確認事項」公表/2枚処方箋で投薬期間上限を超えるなど不適切事例

【厚労省】保険調剤「確認事項」公表/2枚処方箋で投薬期間上限を超えるなど不適切事例

【2025.08.08配信】厚生労働省はこのほど、保険調剤「確認事項」(令和7年度改訂版)を公表した。2枚処方箋を受け付けることにより、投薬期間上限を超えるなどの不適切事例を指摘している。


【東京都薬務課_危険ドラッグ】オピオイド受容体に働く成分を新規指定/水際対策の一環

【東京都薬務課_危険ドラッグ】オピオイド受容体に働く成分を新規指定/水際対策の一環

【2025.07.30配信】東京都薬務課は7月30日、定例会見を開き、7月3日に危険ドラッグに指定した成分について説明した。指定した3成分はいずれも興奮、陶酔又は幻覚作用等を有する。すでに厚労省でも医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する大臣指定薬物に指定され、令和7年7月13日をもって施行された。


【ドラッグストア協会】濫用防止薬に関わる業界販売ガイドライン、年内省令発出後の公表予定

【ドラッグストア協会】濫用防止薬に関わる業界販売ガイドライン、年内省令発出後の公表予定

【2025.07.29配信】日本チェーンドラッグストア協会は7月29日に定例会見を開き、改正薬機法で定める指定濫用防止医薬品の販売に関する業界ガイドラインに関して、年内をメドとする省令発出後に公表する見込みであることを説明した。


【ドラッグストア協会】参議院選挙結果報告/「本田顕子氏を本気で応援した」

【ドラッグストア協会】参議院選挙結果報告/「本田顕子氏を本気で応援した」

【2025.07.29配信】日本チェーンドラッグストア協会は7月29日に定例会見を開き、参議院選挙の結果報告をした。


ランキング


>>総合人気ランキング