【厚労省】医療用医薬品供給状況を公開

【厚労省】医療用医薬品供給状況を公開

【2024.04.01配信】厚生労働省は4月1日、医療用医薬品供給状況を公開した。「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」の議論を踏まえ、4月1日から厚労省のホームページで随時、供給情報を公開するとしていたもの。


 「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」においては、「感染症法等ガイドライン(案)」(GL案)が議論されてきた。

 同GLでは、供給情報の報告と公表を定めている。柱は感染症法と医療法を根拠法令とするものの2つに分かれている。感染症法の方は事前に把握する品目が定められており、平時からモニタリングされるが、その情報は非公表だ。もう1つの医療法上の報告は“おそれ”の段階から報告を求めるが、その段階では非公表であり、実際の供給不足に陥ったものは公表される。今回の公表内容は最後の医療法に基づく実際の供給不足に陥ったものの公表にあたる。これまでも業界団体によって公表されてきたが、それがマンスリーから随時へと変わる。

 当初は2月時点の調査結果を4月に公表というタイムラグがあるが、今後は3カ月程度の移行期間を経てタイムラグを縮小する方針。

 公表の目的としては、供給情報を公表することで、医療の継続等に関する不安を解消し、代替薬への転換を円滑化する等により過剰購入等を防止し、医療を受ける者の利益を保護するとされている。ただし、厚労省が“おそれ”の段階での非公表情報を含めて情報を収集する大きな目的は、増産要請など迅速な対応であり、足下ですでに起きてしまった供給不足を速やかに解消するものにはならない。これについては厚労省としては令和5年度補正予算事業の調査研究事業でさらに検討を続けたい考えを示している。

■医療用医薬品供給状況
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/index_00006.html

この記事のライター

関連するキーワード


医薬品

最新の投稿


【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【2024.07.25配信】厚生労働省は7月25日に「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催し、体外診断用医薬品の特性を踏まえた制度の見直しについて議論した。その中で「研究等の医療以外の用途を標榜する試薬の提供業者への対応」を議題とした。


【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【2024.07.24配信】日本薬剤師会は7月24日、都道府県会長協議会を開催した。


【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【2024.07.19配信】厚生労働省は、現在3年間となっている処方箋の保存期間について見直す方針を示した。「第7回薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で提示した。診療録の保存期間が5年となっている中、電子処方箋については処方箋を調剤済みとなった日から5年間保存するサービスを提供しているなどの環境変化を挙げている。今後、制度部会で議題とする方針。


【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【2024.07.19配信】薬局DX推進コンソーシアムは7月19日、大阪市から調剤業務一部委託事業の確認通知を受け取ったと公表した。


【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【2024.07.19配信】日本保険薬局協会は7月19日に開かれた厚労省「第7回 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で意見書を提出した。「健康サポート薬局、地域連携薬局、地域支援体制加算届出薬局が描く薬局像は、小異こそあれ、分立させるほどの違いはない」とした。


ランキング


>>総合人気ランキング