東海北陸厚生局は6月15日、6月14日に開催された東海北陸地方社会保険医療協議会に「保険薬局の指定の取消相当」において「取消相当が妥当」との建議があったと公表した。
東海北陸厚生局の決定内容は以下の通り。
1 取消相当の内容
保険薬局の指定の取消相当の取扱い
名 称 おだいじに薬局
所 在 地 三重県伊賀市下柘植字寺之後999-5
開 設 者 エスペランサ株式会社
代表取締役 森 政人(もり まさと)
取消相当年月日 令和5年6月 16 日
2 監査を行うに至った経緯
令和3年4月7日、匿名の者から東海北陸厚生局三重事務所に対し、おだいじに薬局において、処方箋の受付回数が1月に 1,800 回を超えないように一部の患者のレセプトコンピュータで保存している調剤報酬データを消去して調剤報酬の請求をしている。これは、調剤基本料の点数が、42 点から 26 点に減らないようにしているからだと思う旨の情報提供があった。
令和3年 12 月 16 日、個別指導を実施したところ、複数名の患者について、処方箋、調剤録及び薬剤服用歴の記録があるにもかかわらず、当該患者の調剤報酬の請求が行われていないことを確認し、このことについて、管理薬剤師に確認し
たところ、一部の患者について調剤報酬の請求を行っていないことを認め、関係資料の精査が必要なため、個別指導を中断した。
令和4年1月 27 日、個別指導を再開したところ、管理薬剤師は次の事実について認めたため、個別指導を中止した。
① 令和3年3月 15 日に提出した調剤基本料1の施設基準届出書の処方箋の受付回数について、調剤基本料1の施設基準を満たすよう一部の患者の処方箋受付がなかったように装い、実際の処方箋受付回数より少ない数字に改ざんの
上、記載して届出している。
② 併せて、調剤基本料1の施設基準を届出することにより、令和3年6月1日に、本来届出できない地域支援体制加算の施設基準を届出している。
以上より、調剤報酬の請求に関して不正又は著しい不当が強く疑われたため、監査要綱の第3の1及び2に該当するものとして、令和4年3月 23 日から同年 10 月6日まで計5日間の監査を実施した。
3 取消相当の主な理由
監査を実施した結果、以下の事実を確認した。
① 「調剤基本料1」の施設基準(処方箋集中率が 95%を超え、処方箋の受付回数が1月に 1,800 回を超えないもの)に適合していないため、「調剤基本料2」で届け出るべきところ、処方箋の受付回数を操作し、「調剤基本料1」の施設基
準に適合しているとして虚偽の届出を行い、調剤報酬を不正に請求していた。
② 「地域支援体制加算」の施設基準(調剤基本料1以外を算定する保険薬局)に適合していないにもかかわらず、調剤基本料1を算定する保険薬局の区分にて虚偽の届出を行い、調剤報酬を不正に請求していた。
③ 「令和3年度施設基準実施状況報告書」について、虚偽の報告を行った。
④ 不正請求分に係る一部負担金を受領していた。
4 不正請求金額
監査において判明した不正請求金額は、監査で使用した令和2年3月分から令和4年3月分までのレセプトのうち以下のとおり。不正請求 2,326 名 10,991 件 4,522,648 円
5 再指定・再登録
原則として、5年間は保険薬局の再指定は行わない。
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