【ドラッグストア協会】コレステロールや中性脂肪含めた体外診断薬のスイッチOTCに期待

【ドラッグストア協会】コレステロールや中性脂肪含めた体外診断薬のスイッチOTCに期待

【2022.11.17配信】日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は11月17日、「2022年後期ドラッグストア業界研究レポート報告会」を開催した。この中で講演した同協会専務理事の中澤一隆氏はコレステロールや中性脂肪含めた体外診断薬のスイッチOTCに期待を示した。これらは現在は認められていない穿刺血が必要となるが、中澤氏は「日本OTC医薬品協会などと協力し取り組んでいきたい」と意欲を示した。


 体外診断薬のOTC化に関しては、新型コロナウイルス感染症の流行下で進展した経緯がある。

 コロナ検査キットは医療用を特例的に薬局で販売することから制度変更が始まり、その後、コロナ検査キットはOTC医薬品とすることとなった(第1類医薬品)。
 コロナ検査キットはOTCの新たな体外検査薬ができただけでなく、これまでのOTC体外検査薬における検体対象の拡大にもつながった。これまでの検体は尿(尿糖・尿蛋白・妊娠・排卵日などの検査)であったが、鼻腔ぬぐい液が検体に追加されることになった。

 こうした流れの中で、中澤氏は、今後は穿刺血も認めることでコレステロールや中性脂肪、血糖値、肝機能などの検査も可能になるとし、それにより慢性疾患を探知することができるようになるのではないかと期待を示した。
 
 「業界の課題として、日本OTC医薬品協会などとも協力して取り組んでいきたい」(中澤氏)と意欲を示した。

 加えて、コロナ検査キットについては現在の第1類医薬品から第2類医薬品とすること、インフルエンザ検査キットをOTC化することも与党に要望していることも報告した。
 特にインフルエンザとコロナの同時検査キットについては「(OTC化されていないことは)不合理」と指摘した。

この記事のライター

最新の投稿


【OTC医薬品の遠隔販売】支援システム構築へ/MG-DX社

【OTC医薬品の遠隔販売】支援システム構築へ/MG-DX社

【2025.06.26配信】株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋氏)の連結子会社である医療AIカンパニー、株式会社MG-DX(本社:東京都渋谷区、代表取締役:堂前紀郎、以下「当社」)は、薬局特化型の接客AIエージェント「薬急便 遠隔接客AIアシスタント」において、OTC医薬品の遠隔販売に特化した新たなシナリオを構築したと公表した。


【薬学生】薬局就職者、奨学金利用率は平均上回る39.7%/日病薬

【薬学生】薬局就職者、奨学金利用率は平均上回る39.7%/日病薬

【2025.06.25配信】日本病院薬剤師会は6月25日に定例会見を開き、薬学生の4・5・6年生を対象した調査を行った。その結果、奨学金を利用している学生は33.8%。就職活動終了者921人のうち奨学金の活用者は320人(34.7%)だった。うち、保険薬局への就職者では奨学金の利用率は39.7%で平均を上回っていた。


【クオールHD】ローソン店舗でオンライン服薬指導提供へ

【クオールHD】ローソン店舗でオンライン服薬指導提供へ

【2025.06.23配信】クオール薬局等の保険薬局を運営するクオールホールディングス株式会社(東京都港区、代表取締役社長:中村 敬氏、以下クオール)と、KDDI株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長CEO:松田浩路氏、以下KDDI)はローソン店舗にてオンライン服薬指導が受けられる新たなサービスを開始すると公表した。


【日本薬剤師会】骨太方針への見解公表

【日本薬剤師会】骨太方針への見解公表

【2025.06.20配信】日本薬剤師会は6月20日、「経済財政運営と改革の基本方針 2025」及び「規制改革実施計画」等の閣議決定を受けて、見解を公表した。


【日本薬剤師会】「応需義務」の解釈明確化を厚労省に要望へ/カスハラ調査結果受け

【日本薬剤師会】「応需義務」の解釈明確化を厚労省に要望へ/カスハラ調査結果受け

【2025.06.19配信】日本薬剤師会(日薬)は6月19日に定例会見を開き、「薬局業務におけるカスタマーハラスメント発生時の対応事例に係るアンケート調査」の結果を説明した。この結果を受け、日薬では応需を拒否することの正当な範囲の明確化を厚労省に求めていく考え。医師においては令和元年に関連の医政局長通知が出ている。薬剤師に関してもそれらにならった形での通知等の発出が想定される。


ランキング


>>総合人気ランキング