【厚労省】抗原検査キットのOTC化で販売する薬局の留意事項を通知へ/ネット販売は患者の理解を確認

【厚労省】抗原検査キットのOTC化で販売する薬局の留意事項を通知へ/ネット販売は患者の理解を確認

【2022.08.17配信】厚生労働省は8月17日に「薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開催し、コロナ抗原検査キットのOTC化について議論した。この中で販売する薬局・店舗販売業などが留意する事項を通知する方針を示した。陽性時のフォローアップなどを求めるほか、ネット販売では患者の理解度を確認することを求めた。


 「新型コロナウイルス感染症流行下におけるOTC抗原検査キットの販売について(案)」を調査会で提示した。

 この中で、「OTCの抗原検査キットを購入した消費者が適切にキットを使用し、判定を理解して適切な行動につなげられるよう、薬局・ドラッグストアにおいて適切な情報提供を行う必要がある」として、「販売の際の情報提供等について、留意事項を薬局・店舗販売業者に通知する」とした。

 具体的には「販売に当たって特に情報提供が必要な事項」として、以下の4つの事項を示した。

1.検査キットでわかること
<特に説明を求めるもの>
・ 検査キットは、体調が気になるときのセルフチェックとして使用するものであること
・ 判定には偽陽性や偽陰性があること
2.検査の実施方法
<特に説明を求めるもの>
・ 検査の実施方法等について十分に理解すること(図示等でわかりやすく説明すること)
3.判定に対する注意
<特に説明を求めるもの>
・ 陰性の場合でも、偽陰性の可能性も考慮し、症状がない場合であっても、外出時のマスク着用、手指消毒等の基本的な感染対策を
続け、症状がある場合には、医療機関やフォローアップセンターなど、自治体の案内に従って受診等を行うこと
・ 陽性の場合は、医療機関やフォローアップセンターなど、自治体の案内に従って受診等を行うこと
4.陽性時のフォローアップ
<陽性の判定が出た患者からの相談への対応>
・ 医療機関やフォローアップセンターなどの受診等について、各自治体の受診等の案内に従って説明すること。

 加えて、インターネット販売においては以下を求める方針。

○ 上記、1~3の事項について患者が確実に理解したことを確認(例えば、各項目について理解したかのチェックをしてもらう等)して販売することを求める

○ 陽性時のフォローアップにおいて、陽性者の居住する自治体の受診等の案内に従って説明ができるようにしておくこと

この記事のライター

関連するキーワード


抗原検査キット

関連する投稿


【医学生物学研究所】一般用コロナ抗原検査キット販売開始/12月15日から/「GLINE-2019-nCoV Ag キット(一般用)」

【医学生物学研究所】一般用コロナ抗原検査キット販売開始/12月15日から/「GLINE-2019-nCoV Ag キット(一般用)」

【2022.12.13配信】JSR 株式会社のライフサイエンス事業のグループ企業である株式会社医学生物学研究所(取締役社長 山田 公政氏、以下「MBL」)は、2022 年 11 月 11 日に一般用検査薬(第 1 類医薬品)として厚生労働省の承認を受けた新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原検査キット「GLINE-2019-nCoV Ag キット(一般用)」を、2022 年 12 月 15 日から発売開始する。


【日本薬剤師会】抗原検査キットの販売体制整備へ/日本保険薬局協会や日本チェーンドラッグストア協会とも協力

【日本薬剤師会】抗原検査キットの販売体制整備へ/日本保険薬局協会や日本チェーンドラッグストア協会とも協力

【2022.11.25配信】日本薬剤師会は11月25日に定例会見を開き、抗原検査キットの販売体制強化について、日本保険薬局協会や日本チェーンドラッグストア協会とも協力して取り組む方針を示した。抗原検査キットをめぐっては、全国知事会などでも休日などの販売体制拡充を求める声が出ていた。


【検査キット問題】埼玉県薬剤師会・斉藤祐次会長「再周知・徹底する」

【検査キット問題】埼玉県薬剤師会・斉藤祐次会長「再周知・徹底する」

【2022.11.21配信】コロナの第8波やインフルエンザとの同時流行への対策が進められる中、抗原検査キットの販売体制の不備を指摘する声が大きくなっている。大野元裕・埼玉県知事は11月18日、埼玉県薬剤師会に対して“休日対応”への要望を行った。この件について、埼玉県薬剤師会会長の斉藤祐次氏は本紙に対し、18日の時点で大野知事からコロナ検査キットの「販売体制の充実について」との要望を受け取ったとした上で、会員への再周知・徹底など、「しっかりと対応していきたい」と話した。


【全国知事会】コロナ検査キット、研修を受けた登録販売者により販売可能にすること検討を

【全国知事会】コロナ検査キット、研修を受けた登録販売者により販売可能にすること検討を

【2022.11.21配信】全国知事会は11月17日、「現在拡大しつつある感染の抑制に向けた緊急提言」を取りまとめ、公表した。その中で、休日であっても検査キットを速やかに入手できるようにするため、ドラッグストアなどで薬剤師が不在でも、研修を受けた登録販売者により販売可能とするなどの方策も検討することを提言した。


【国会衆院予算委員会】公明党・佐藤英道氏「コロナ・インフル同時検査キット、薬局やネットでの販売必要」/来年以降の同時流行も見据え

【国会衆院予算委員会】公明党・佐藤英道氏「コロナ・インフル同時検査キット、薬局やネットでの販売必要」/来年以降の同時流行も見据え

【2022.10.24 配信】公明党の佐藤英道氏は、24日に行われた衆院予算委員会の中で、来年以降の同時流行も見据えて、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時検査キットを薬局やネットで購入できるようにすべきとの考えを表明した。これに対し、加藤勝信厚労相は、発熱外来での確保を優先する考えを示した上で、今冬はOTC化するためには供給量の確保が難しいとの見通しを示した。一方で、「さまざまな意見がある」とし、今冬以降の検討には含みを持たせた。


最新の投稿


【ウエアラブルデバイス】うつ病の再燃予測に貢献するアルゴリズム構築/塩野義製薬、京都大学、奈良先端科学技術大学院大学の共同研究

【ウエアラブルデバイス】うつ病の再燃予測に貢献するアルゴリズム構築/塩野義製薬、京都大学、奈良先端科学技術大学院大学の共同研究

【2023.03.28配信】いわゆるウエアラブルデバイスから収集できる情報を、いかに健康管理に生かすかの研究が各所で進んでいる。そうした取り組みの1つとして、塩野義製薬では京都大学、奈良先端科学技術大学院大学との共同研究により、デジタルデバイスから得られたデータを分析することでうつ病の再燃予測が可能となるアルゴリズム作成に成功した。現在、特許出願中という。3月1日に塩野義製薬が主催した「SHIONOGI DATA SIENCE FES 2023」で、同社データサイエンス部の秦彩乃氏が内容について講演した。同「FES」は、これまで人材育成の側面もあり、同社社内に限定して実施してきたものを、今年は広く公開し、視聴可能とした。


【大阪・吹田市など】「親子健康応援アプリ “すいろぐ”」 の配信開始

【大阪・吹田市など】「親子健康応援アプリ “すいろぐ”」 の配信開始

【2023.03.27配信】吹田市(市長: 後藤圭二氏)は、 国立研究開発法人国立循環器病研究センター (理事長:大津欣也氏)、 興和株式会社 (代表取締役社長: 三輪芳弘氏) 及び一般社団法人日本セルフケア推進協議会 (代表理事: 三輪芳弘)と、四者協定を締結し、子供・子育て世代に対するICT を活用した健康増進に係る実証事業として、3月27日から 「親子健康応援アプリ “すいろぐ”」 の配信を開始する。


【サプライチェーン全体の在庫の可視化】日本IBMが製薬企業・卸などと運用検証を開始

【サプライチェーン全体の在庫の可視化】日本IBMが製薬企業・卸などと運用検証を開始

【2023.03.27配信】日本アイ・ビー・エムは3月27日、サプライチェーン全体の在庫の可視化に関して、4月からプラットフォームの運用検証を開始すると発表した。製薬企業や卸、物流企業が参加・協力する。


【大木製薬】夜用スポットケア「アバンタイム トーンショットクリーム」 3月から女優の奥菜恵さんを店頭販促、Web・SNSのPRに起用

【大木製薬】夜用スポットケア「アバンタイム トーンショットクリーム」 3月から女優の奥菜恵さんを店頭販促、Web・SNSのPRに起用

【2023.03.27配信】大木製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松井 秀正氏)から発売している夜用スポットケア「アバンタイム トーンショットクリーム」は、 3月から女優の奥菜恵さんを店頭販促、Web・SNSのPRに起用した。


【厚労省】連携強化加算の要件の見直し/コロナ治療薬の対応を要件に

【厚労省】連携強化加算の要件の見直し/コロナ治療薬の対応を要件に

【2023.03.27配信】厚生労働省は3月24日付けで事務連絡「調剤報酬点数表における連携強化加算の施設基準等の取扱いについて」を発出し、4月からの要件としてコロナ治療薬への対応などを含めた。適用は4月1日からだが、9月30日までの経過措置も設けている。


ランキング


>>総合人気ランキング