7月29日の「薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会」で、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において公知申請を行うことが適当と判断された適応外薬の事前評価について」が議論され、「カロナール」について公知申請を行っても差し支えないとされた。効能効果変更を了承したもの。
カロナール・6品目について、以下の効能・効果を7月29日から保険適用とする。
・一般名:アセトアミノフェン
・販売名:カロナール原末、カロナール細粒 20%、カロナール細粒 50%、カロナール錠200、カロナール錠 300、カロナール錠 500
・会社名:あゆみ製薬株式会社
・変更される予定の効能・効果
変更前の効能・効果:「下記の疾患並びに症状の鎮痛 頭痛、耳痛、症候性神経痛、腰痛症、筋肉痛、打撲痛、捻挫痛、月経痛、分娩後痛、がんによる疼痛、歯痛、歯科治療後の疼痛、変形性関節症」
変更後の効能・効果:「各種疾患及び症状における鎮痛」
なお、用法・用量には変更はない。
アセトアミノフェンの効能・効果は、これまで各種疾患・症状名の記載が多岐にわたっていたが、術後疼痛及び関節リウマチに関する要望を踏まえ、国際的に標準的な鎮痛薬と位置づけられている点も考慮し、効能・効果は、個別の疾患名を列挙するのではなく「各種疾患及び症状における鎮痛」とすることが適切とされたもの。
■「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」とは:厚労省では、欧米等では使用が認められているものの、国内では承認されていない医薬品及び適応等について、医療上の必要性と必要な試験の妥当性を評価している。
■公知申請とは:その医薬品の有効性や安全性が医学薬学上公知であるとして、臨床試験の全部又は一部を新たに実施することなく承認申請を行っても差し支えないこと。

【厚労省】事務連絡、「カロナール」の効能を「各種疾患及び症状における鎮痛」に/個別疾患名の列挙改める
【2022.08.01配信】厚生労働省は7月29日、あゆみ製薬が販売する「カロナール」について、効能効果を「各種疾患及び症状における鎮痛」に変更する事務連絡を発出した。これまで、「頭痛、筋肉痛」など多くの個別の疾患名を列挙していたものを改める。同日の「薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会」で了承されたもの。
関連する投稿
【あゆみ製薬】「カロナール錠200」等、限定出荷を公表/代替品目の調整で公表遅れを謝罪
【2022.07.29配信】あゆみ製薬は同社ホームページで、「カロナール錠200」等を限定出荷とすることを公表した。厚労省との代替品目の調整等で公表が遅れたことを謝罪している。
最新の投稿
【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表
【2025.10.17配信】日本チェーンドラッグストア協会は10月17日に定例会見を開き、調剤報酬改定における「300店舗区分」の見直しを求める声明を公表した。
【日薬・NPhA・JACDS】「安心を守る」薬剤師の役割で共同広告
【2025.10.16配信】公益社団法人日本薬剤師会(日薬)、一般社団法人日本保険薬局協会(NPhA)、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の3団体は、「国民の健康維持・増進を支援する」ため、薬剤師の役割と機能を広く発信する共同広告企画を実施する。
【ジェネリック学会OTC分科会】生活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書公表
【2025.10.13配信】日本ジェネリック・バイオシミラー学会のOTC医薬品分科会(分科会⾧・武藤正樹氏)はこのほど、活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書を公表した。10月11日に盛岡市で開催された「日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会 第19回学術総会」「OTC医薬品分科会」のシンポジウムの場で示したもの。シンポジウムは日本OTC医薬品協会当の共催。
【日本薬剤師会】地域連携薬局「基本的な考え方」で質疑/奈良県薬・後岡会長
【2025.10.11配信】日本薬剤師会は10月11日、都道府県会長協議会を開催。質疑の中で地域連携薬局の「基本的考え方」について質問が出た。奈良県薬剤師会会長の後岡伸爾氏が質問した。
【2025.10.08配信】日本薬剤師会は10月8日に会見を開いた。この中で自民党新総裁に高市早苗氏が就任したことについてコメントした。