【厚労省】「生理の貧困」に関する調査結果を公表/8.1%が「生理用品の購入・入手に苦労したことがある」

【厚労省】「生理の貧困」に関する調査結果を公表/8.1%が「生理用品の購入・入手に苦労したことがある」

【2022.03.24配信】厚生労働省は3月23日、「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査」の結果を公表した。それによると、「新型コロナウイルス発生後(2020年2月頃以降)、生理用品の購入・入手に苦労したこと」が「よくある」「ときどきある」のは回答者の8.1%(244人)だった。


世帯年収300万円未満で「苦労」の傾向高く

 厚生労働省は、女性への健康支援の観点から、経済的な理由で生理用品を購入できない女性がいるという「生理の貧困」に関して、問題を抱える女性の分布や心身の健康状態、日常生活への影響等についての実態や現状を調べるため、「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査」を令和4年2月に実施した。

 このほど、調査の結果を取りまとめ公表したもの。結果概要は以下の通り。

■調査結果のポイント

○生理用品の購入・入手に苦労している人の分布(第1表) 
「新型コロナウイルス発生後(2020年2月頃以降)、生理用品の購入・入手に苦労したこと」が「よくある」「ときどきある」のは回答者の8.1%(244人)であった。
 「よくある」「ときどきある」の割合は、年代別にみると30歳未満で、世帯年収別にみると300万円未満の者で、それぞれ高くなっていた。

 購入・入手に苦労した理由は「自分の収入が少ないから(37.7%)」「自分のために使えるお金が少ないから(28.7%)」「その他のことにお金を使わなければいけないから(24.2%)」等が挙げられた。

交換頻度を減らす等の対処で「かぶれ」など身体的な症状も引き起こしている

○生理用品を購入・入手できないときの対処法(第2表)
 生理用品の購入・入手に苦労したときの対処方法として、「よくある」「ときどきある」を合計した割合がもっとも高いのは、「生理用品を交換する頻度や回数を減らす(長時間利用する等)(50.0%)」、次いで「トイレットペーパーやティッシュペーパー等で代用する(43.0%)」「家族や同居者に生理用品をゆずってもらう(39.8%)」「友達に生理用品をゆずってもらう(33.2%)」であった。

○身体的な健康状態(第3表)
 生理用品の購入・入手に苦労したときの対処法として、「生理用品を交換する頻度や回数を減らす(長時間利用する等)」「トイレットペーパーやティッシュペーパー等で代用する」「タオルやガーゼ等の布で代用する」を選択した人に対して、生理用品を購入・入手できないときの身体症状について尋ねたところ、「よくある」「ときどきある」の合計は、「かぶれ」が73.5%、「かゆみ」が71.5%で、「外陰部のかゆみなどの症状」 「おりものの量や色の異常」 「外陰部などの発赤、悪臭」 について、いずれも半数を超えていた。

生理用品の入手に苦労したことがある人の7割で「心理的苦痛」

○精神的な健康状態(第4表)
 悩みやストレスの尺度である「K6※1」を用いて精神的な健康状態を測定したところ、生理用品の購入・入手に苦労したことが「ある」人の平均値は13.1点で、「心理的苦痛を感じている」とされる10点以上の人が69.3%であった。一方、苦労したことが「ない」と答えた人の平均値は6.4点で、10点以上は31.1%であった。
※1 K6、Kesslerら(2003)。合計得点は0~24点、得点が高いほど精神的な不調が深刻な可能性があるとされる。

苦労がある人のうち半数が公的支援制度を認知していない

○社会生活への影響(第5表)
 生理用品を購入・入手できないことを理由とする社会生活への影響については、「プライベートのイベント、遊びの予定をあきらめる(40.1%)」「家事・育児・介護が手につかない(35.7%)」、「学業や仕事に集中できない(34.1%)」などが挙げられた。

○生理用品に関する公的支援制度の認知・利用状況(第6表)
 居住地域で行われている生理用品の無償提供の認知については、生理用品の購入・入手に苦労したことが「ある」人のうち、制度があるかが「分からない」は49.6%であった。また、制度を知っている人のうち、利用したことがある人は「17.8%」のみであった。市区町村での無償提供を知っていたが利用しなかった理由として「必要ないから(69.8%)」の他、「申し出るのが恥ずかしかったから(8.5%)」「人の目が気になるから(7.8%)」「対面での受け取りが必要だったから(6.2%)」等が挙げられた。

■厚労省HPの結果掲載
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24693.html

この記事のライター

最新の投稿


【大木ヘルスケアHD】アフターピルの情報「しっかり届ける」/慎重な対応強調

【大木ヘルスケアHD】アフターピルの情報「しっかり届ける」/慎重な対応強調

【2026.02.13配信】ヘルスケア卸大手の大木ヘルスケアホールディングス(代表取締役社長:松井秀正氏)は2月13日にメディア向け説明会を開いた。その中で、アフターピルの情報提供について触れ、慎重な対応を強調。ただ、メーカー資材を中心として「必要な時に必要な情報を届けられるようにすることも仕事」とし、取り組んでいることを説明した。


【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。後発薬調剤体制や供給体制、地域支援の要件を求める「地域支援・医薬品供給対応体制加算」はこれら要件の旧来の点数の合算から考えると3点の減点ともいえる。


【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤管理料(内服薬)では、「長期処方」(28日分以上)以外は10点となる。長期処方は60点。


【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点する。


【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長

【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長

【2026.02.12配信】日本保険薬局協会は2月12日に定例会見を開いた。この中で会長の三木田慎也氏は、次期調剤報酬改定の項目、いわゆる“短冊”について触れ、「門前薬局等立地依存減算」について「到底、受け入れらない」と強調した。「患者さんの動向、患者の志向、いわゆるマーケットインの発想が調剤報酬をつくる側に全く意識されていない結果」と述べた。