【オンライン薬局のミナカラ】「ネット上でさまよっているユーザーいる」/喜納取締役が講演

【オンライン薬局のミナカラ】「ネット上でさまよっているユーザーいる」/喜納取締役が講演

【2022.03.15配信】“オンライン薬局”を展開するミナカラ取締役の喜納信也氏は3月15日に都内で講演し、個人的な思いとして同社のオンライン健康相談サービスを地域の薬局に提供していくことで「お互いの強みを生かし補完し合えるのでは」とのビジョンを語った。同社サービス利用のきっかけとしては、自らの体調変化についてネットで検索した際に知ったことが多いとし、「ネット上でユーザーはさまよっているのではないか」(喜納氏)との見方も示した。こうした声に薬局が応えていく必要性もありそうだ。カケハシが主催したオンラインセミナーで講演したもの。


 ミナカラ取締役の喜納氏は、「オンライン薬局」について、ユーザーのニーズを「ワンストップで提供すること」と定義していると説明。

 「購入を点で支えていることや、店舗もサービス提供が点になっていることもあると思うが、重要なのは問題は日常生活の中で起きているということ」と指摘。同社では、オンラインによって日常生活の中からタッチポイントをつくってフォローしていることを説明した。

 「今の時代だからできる構築できる医療体制にも挑戦している」として、一例としてOTC医薬品のPB(プライベートブランド)をつくっていることに関してもマーケティングがオンラインになるため、そのマーケティング手法にそった開発になるとした。デザインや価格サイズ感もそうで、例えば、パッケージも2.5㎝を超えるかどうかで物流費が変わってくるとした。オンラインマーケティングによってロングテールな商品開発も可能になるとした。
 
 また、物流センターがサービス提供施設化することもいいのではないかとの考えで、石川県の物流センターの取り組みを紹介した。その上で「医療分野でも多様なデリバリーを取り入れることが必要なのではないか」との考えを示した。
 ピッキングなども機械化によって人件費という形で固定費化することがないというメリットもあるとした。
 
 同社では健康相談のオンライン相談から、受診勧奨を行うことやOTC医薬品販売につなげること、医療相談サービスにつなげることなどがあるという。
 喜納氏は、個人的な思いとして、既存の薬局に同社サービスを提供していくことによってお互いの強みを生かし補完し合いたいとの考えを示した。

 同社サービス利用のきっかけとしては、自らの体調変化についてネットで検索した際に知ったことが多いとし、「ネット上でユーザーはさまよっているのではないか」(喜納氏)との見方も示した。

 なお、同社は2021年10 月 22 日にNTT ドコモおよびメドレーによる全株式の共同取得が行われている。代表取締役会長にはNTTドコモ執行役員の三ケ尻 哲也氏、代表取締役社長にはメドレー代表取締役社長の瀧口浩平氏が、それぞれ就任している。

この記事のライター

最新の投稿


【補正予算_閣議決定】薬局は最大23万円を支援/医療・介護等支援パッケージで

【補正予算_閣議決定】薬局は最大23万円を支援/医療・介護等支援パッケージで

【2025.11.28配信】政府は11月28日、2025年度補正予算案を閣議決定した。厚生労働省は「医療・介護等支援パッケージ」のうち、賃上げ・物価上昇に対する支援 として、5341億円(賃上げ1,536億円・物価上昇3,805億円)を計上。薬局には最大23万円を支援する。


【中医協_調剤その2】地域支援体制加算“都市部以外”での実績要件緩和を示唆

【中医協_調剤その2】地域支援体制加算“都市部以外”での実績要件緩和を示唆

【2025.11.28配信】厚生労働省は11月28日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「調剤その2」をテーマとした。この中で、事務局は地域支援体制加算“都市部以外”での基準緩和を示唆する資料を提示した。


【中医協_調剤その2】“地域別”の薬局損益率を提示/特別区の薬局で損益率高く

【中医協_調剤その2】“地域別”の薬局損益率を提示/特別区の薬局で損益率高く

【2025.11.28配信】厚生労働省は11月28日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「調剤その2」をテーマとした。この中で、事務局は“地域別”の薬局損益率を提示。特別市で損益率が高いことを示した。


【中医協_調剤その2】「基本料2」の薬局、損益率・額高いとの分析

【中医協_調剤その2】「基本料2」の薬局、損益率・額高いとの分析

【2025.11.28配信】厚生労働省は11月28日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「調剤その2」をテーマとした。この中で、事務局は「基本料2」の薬局で損益率・額が高いとの分析結果を示した。通常、損益の高い結果が出た際には適正化が行われることが多い。


【次世代研】山本信夫・前日薬会長の特別講演会開催/2026年2月11日に

【次世代研】山本信夫・前日薬会長の特別講演会開催/2026年2月11日に

【2026.11.16配信】次世代薬局研究会(代表理事:武政文彦氏)は2026年2月11日に、前日本薬剤師会会長である山本信夫氏による特別講演会を開催する。


ランキング


>>総合人気ランキング