日本薬剤師会は、OTC薬販売に活用できる「薬効分類別成分表」を作成し、活用を促す周知依頼を都道府県薬剤師会担当役員宛てに発出した。
文書では、背景として、「令和元年に公布された薬機法では患者が使用する医薬品の使用状況の継続的かつ的確な把握、かつ、情報提供や薬学的知見に基づく指導等を通じて、安全な薬物治療を確保するものであることが明確になり、一般用医薬品等においてもお薬手帳の活用が求められる等の改正がなされたところです」と説明している。
日本薬剤師会が制作してきた関連文書でも、法改正を踏まえた内容の改訂を行っている。
今回、新たに作成された一般用医薬品等の販売に活用するための「薬効分類別成分表」は、各薬局において需要者の多様なニーズにあった製品選択、品ぞろえの検討に活用できることを念頭においたもの。同会が実施する健康サポート薬局研修の新プログラム(令和3年10月施行)のワークと同様の考え方で作成されているという。
作成にあたっては長野県薬剤師会作成の「一般用医薬品販売における薬効別推奨マニュアル」を参考としている。
同会では、薬局における一般用医薬品等の取り扱い、ならびに相談対応の充実、地域住民のセルフメディケーションの支援への一層の貢献へ向けて、同資料を活用してほしいとしている。

【薬剤師会】OTC薬販売に活用できる「薬効分類別成分表」を作成
【2022.03.02配信】日本薬剤師会は3月2日に定例会見を開き、OTC薬販売に活用できる「薬効分類別成分表」を作成したとした。
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